2010年総括/掛けバリ
goh
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誰もが標準に使う3本4本イカリはただの一度も使わなかった。
その理由は、
・ハラ・エラ掛かりの可能性を高める上バリが気になることだが、
・実は、ハリ巻き治具の使い方を忘れてしまったのだ・・・

●● 上下非対称の掛けバリは気難しい ●●●●●●●●●●●●
私の使う全てのハリは、上バリを嫌う(上下非対称)形状なので、実に厄介なことが起こってくる。
[1] ハリスの選択
ハリを下向きにし続けるにはハリスにある程度のコシの強さ(拠り戻りの良さ)が必要である。そうしないと水圧や乱流で下バリが大きく振れて、最悪は上を向いてしまうからだ。またハリスが曲がっても指でシゴクと真っ直ぐになる素直な材質でなければならない。もし直線性が損なわれていると掛けバリは水圧で振れたりハリが上を向きやすくなるからだ。いろんなハリスを試してみたがTORAY銀鱗クリスタルが最適だった(今年から廃盤となって店頭から姿を消したので困ったことになった)。
[2] ハリス止めへのセット
厄介その2は、
・掛けバリを真下にセットしなければならないこと
・釣れると逆さバリとの角度が多少ズレるのでセット
し直す必要があることだ。
慣れると簡単だが、慣れないと難しい。
上下対称形のイカリなら、このチェックやセットし直しは不要な動作なので、私の掛けバリは手返しの悪さとなり、大きな欠点である。
なお、追いが悪い時は、上バリを取っても下方向のハリにハラ掛かりやエラ掛かりが起こるし、イカリだって追いが良くなると背掛かりが多くなる。
従って、総合的には、イカリバリには敵わない! ってことになるのだが・・・(なぜ]やめないのだろうか?)
●● V字2本バリ ●●●●●●●●●●●●
最大のメリットは、掛けバリを軽くすることができることだ。
流れの比較的緩いくて浅い平瀬やチャラ瀬の泳がせでは6.5~7号4本イカリが普通だと思うが、2本バリだと8号にすることができるので、大きい針や太軸バリは小さく細いハリよりバレの確率は少なくできるし、太いハリスを使えば底掛かりリスクを軽減できる。 私は、朝一番には、必ずこの2本バリを使って、底掛かりリスクを回避して、まずは野鮎を数匹獲ることにしている。
ハリ間の角度は、基本は概ね110度だけど、掛かり処が悪い場合は90度ものを使っている。なお90度バリは1本バリより掛かるチャンスが増すので、耳のない無双9号2本などで急瀬やガンガン瀬で積極的に使っている。
●● 変則3本バリ ●●●●●●●●●●●●
このハリ考案の発端は5本イカリにある、5本イカリは実に良く掛かるハリだ。初めて5本イカリを使ったのは十年ほど前の解禁のとき、増水の早口川の緩い瀬で3本イカリで30分も泳がせても何ら反応が無かったとき、半信半疑で5本イカリに変えたとたん、頻繁にケラレがあったので、ここに鮎は居る確信でき、粘って数匹釣ることができた。これに気を良くして、その年はほとんどを5本で通し、行く度に60匹~束釣りができ、このハリの有用性を実感した。
米代川で1日で60匹以上も釣ってると、5本のどのハリ位置が鮎のどの部位に掛かるか、の傾向がハッキリ見えてくる(硬い太いハリス使用)、下バリは圧倒的に背掛かりだし、下向き2本も背掛かりが多いが、上向き2本はハラや口掛りが多いことが分かった。
しかし、5本は友釣り違反臭いという反感があり、またハリ間隔が狭いだけあってバレも少なくなかったという難点もあって、5本イカリは止めにした。しかし、この5本から得た体感は身に染み込んでしまい、その後のハリ考案を縛ることになったいった。
例えば、上2本を外した(熊手のようにエゲツない)3本イカリとか、エゲツないチラシ風なハリなども試行錯誤してみたが、行き着いたのがこの変則3本バリである。
このコンセプトは、「5本イカリの上向き2本を外し、狭い角度によるハリの食い込み悪さのハリを前後に少しずらすことで解決する」という掛けバリである。
このハリは、作るのが少々厄介だ、
・まず最初に2本バリを作り
・それをバイスに止めた元バリに巻いていく
のだが、前後のハリを真下に揃えるように巻くのはかなり神経を使う。コツは、2本バリを45度ほど手前に当ててから巻き始めると、巻くにつれて前後のハリ方向が揃ってくる。
もっと厄介なことは、野鮎が掛かると、徐々に前後のハリの向きが揃わなくなってくることで、折れ曲がるハリスを元に戻せるハリスを選ぶ必要があることだ。
と、ま、なんとも欠点だらけで、誰も試す人はいないだろうが、でも、これが良く掛かるんだよなぁ・・・。
●● 1本バリ ●●●●●●●●●●●●
チラシは殆んどが元バリに背掛かるので、先バリは不要かもしれない? イカリは上バリは悪さをするだけなのか?・・・
ということで、下バリ1本の掛けバリがこれである。
しかし、1本バリは軽すぎることで掛りが悪い(浅い・ケラレる)ことが想像でき、また乱流ある瀬ではハリが真下に安定しないだろうと推測したので、ハリのフトコロに糸オモリを数回巻き、掛かったとき軸方向へ抵抗なく移動できるようにすることで、両方の欠点を補うことができることが分かった。
一方、チラシの先バリの働きをシモリ玉で代用することを思いつき、実釣で試してみると、やはり掛かりは悪くはないことが分かった。
ということで、今年の7月から8月上旬まで、すべて1本バリ(適時にオモリ有と無、シモリ有と無)で通すことができ、振り返れば実に500匹以上を釣っていた。
なお、シモリ玉を付けた1本バリを「ウルトラ1本バリ」と得意げに名づけてみたものの、重大な欠点があることが分かった。それは、タモ受けしたとき、シモリの重さでハナ管周りに絡みつくことがあり、それを解くのに意外な時間がかかることがしばしばあった。シモリの場合は掛かり鮎はタモ受けでず、返し抜きで摘まんで入れることで絡みを回避できるが、空中バレがあったりすると、返し抜きが怖くなり直接タモ受けすることになり、手返しが悪くなったので、8月後半からは、シモリは封印せざるを得なかった。
ま、変則3本を頻繁に使うようになってシモリの出番が無くなったのが本音だが。
●● 2本チラシ ●●●●●●●●●●●●
9月に入り、瀬では2本チラシも使うようになってきた。昔は腰のある太いハリスを使って、2本とも下向きになるように巻き、下向きにセットしたものだが、柔らかいハリスを使うことで、必ずしもハリ先下向きに神経を使うこともないことを知ったからだ。
とは言うものの、元バリのハリ先を下向きにセットするのは苦にならないので、相変わらず下向きにセットしているが、無神経にセットするよりは遥かに掛りが早いことは想像できる。
●● ハリ形状と掛けバリの選択 ●●●●●●●●●●●●
荒っぽくいうと、泳がせや小型鮎の場合はやや早掛けタイプを使い、強い瀬やの場合は針先は長いタイプを使い、もうこれ以上バラしたくないときは長良、内臓飛び出しや心臓直撃などの掛りがあったら長良に代えている。
優しい瀬用では迷わず7.5~8号の2本バリだし、あまりやらないが泳がせの時は早掛けタイプに2本も使う。今年は硬い竿を使ったせいだろうが、バレが多発したので、強い瀬では90度9号2本を多用した。
変則3本のサイドのハリは当初から掛かり優先のハリタイプにしていたが、強い瀬でバレが多かったので、サイドバリも8.5号先長バリに移行している。
●● 課題と雑感 ●●●●●●●●●●●●
チラシはまだ不慣れなので、今年はあまり使わなかったが、「手返し最重視」とするなら、本気で取り組まなくてはならないと思っている。
シモリは、2本チラシや2本バリでも少し追究してみようと思っている。ただし返し抜きに徹してだが。
しかし、イカリに勝るものは無いのかなぁ・・・とも思いはじめたので、来年はイカリも使ってみよう。
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