データ分析表の説明
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放射線の低減に土壌微生物が関係する新たな知見 (go, 2013/9/23 4:30)
- データ分析表の説明 (go, 2013/9/25 9:14)
- 光合成細菌はなぜ放射線を吸収できるのか? (go, 2013/12/31 8:49)
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以下、データ分析に使ったExcel表のアイテムを説明する。
[全体の構造]
・左側は、総括表である(中間を飛ばし、実験初期と実験終期と並べた)
・右側は、別シートの計測データ表の終期のものであり、
最終日は時間をずらした計測値4回分の平均を求め、総括表に代入している
[A] 基本部
(基本)測定日、測定時刻、データNo(測定回数)、経過日数、天候、土中温度、後半から照度
(空間線量)
・空間線量は天候によって変動するので、計測データに対して補正するためのもの
・この空間線量は、環境放射線モニタリングシステムから「盛岡市」の観測データを利用した。
(この観測点は当実験場所から8キロと最も近い)
[B] 土壌表面
(平均値・表面) 別シートの土壌表面測定データ20回の平均値とリンク
( 〃 標準偏差) 測定データ20回の標準偏差値
( 空間線量補正) 平均値から空間線量を差引く
( 半減期崩壊減少量補正) 計測データには半減期崩壊による減少量が含まれているので、
この減少量を補正(後述の減少量を加算)する。
このことによって、微生物の働きだけによる線量の変化が求めることができる。
(移動平均線量・表面) 直前7日間の移動平均値。
移動平均処理することにより、測定日時によるバラつきが平準化される
・なお7日に満たない実験開始直の6日間は、日数分だけ移動平均する
( 〃 標準偏差) 移動平均区間7日間分の標準偏差
( 〃 変化率(基準値比)) これが最終的に求めたいデータであり(グラフの元になるデータ)、
実験最終日(9/19)の加熱殺菌した直後の放射線量基準値との比率%である。
(Cs半減期崩壊後線量量nSv)
Cs134とCs137が含まれている放射能の半減期崩壊量Svで計算するには単純ではない、
Cs134とCs137とでは、半減期もエネルギーの強さも異なるからだ。
そこで後述[D]の「寄与率」を事前に算出しておき、半減期崩壊後の線量Svを求める
( 〃 減少量) 実験開始時点からの減少量
( 〃 減少率%) その減少率
[C] プランター底面
土壌表面の説明と同じ
[D] Cs134・137Sv寄与比
Cs134とCs137の放射能線量Bqが同量であってもエネルギーの強さが異なるので、
寄与率を求めてSvを計算する必要がある。
(Cs134・137の割合)
・フクシマ爆発のときのCs134とCs13のに構成比が同量であるということなので、
爆発拡散日から834日後の実験開始時点の放射能Bq比を求める、
・さらに、Cs134とCs137の個々のγ線エネルギーの強さは分かっているので、
これにBqを乗算することで、放射線量Svの寄与率が求まる。
・[B][C]の「半減期壊後線量値Sv」は、この「寄与率」と「経過日数」
および「実験開始時の基準線量」(崩壊前の線量)から崩壊後線量を求めている。
・なお、「実験開始時の基準線量」(詳細は[H])は、加熱殺菌した汚染土そのものの
計測値(空間線量補正後)をもとに、半減期85日遡って逆算した。
[E] 移動平均重み係数
・放射能は全くランダムに崩壊する。
1回の測定で20データを記帳し、その平均値を当該日時の値としているが、
それでも、時間でバラつきが残る。
・そこで、前7日間の測定値を移動平均処理することで平準化がはかられる。
(移動平均重み係数)
・用意した重み係数パターンをココに挿入することで、そのパターンのグラフが表示される。
(移動平均重み係数パターン)
・測定した放射線量の変化の子細に分析するためのもの。
・区間の後半に重みを大きくすると、
変化が鋭敏となり、土壌表面とプランター底面の変化の相関などを読み取れるし、
・重み係数の差を狭めると、微生物の働きの変化のようすが読み取れる。
[F] (空間線量の補正方法) 記述の通り