実験方法およびデータ処理
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放射能低減の実験報告 (放射線吸収・放射能減量を実証) (go, 2014/10/31 18:59)
- 実験方法およびデータ処理 (go, 2014/11/1 6:41)
- 放射線吸収説とその実証 (go, 2014/11/1 6:42)
- 放射能崩壊加速説?現象の確認 (go, 2014/11/3 3:55)
- 実験を終えて (go, 2014/11/18 10:54)
go
投稿数: 125
1.実験期間と場所等
実験者 高橋GO go@em-platform.com
実験期間 実験そのⅠ 6/26~9/18 (2013)
実験そのⅡ 7/9~10/15 (2014)
実験場所 岩手県矢巾町自宅ミニハウス
2. 実験方法について --------------------------------------------------------------------------
(1) ミニハウス内プランター
作業小屋の軒下にミニハウスを作り、被試験用のプランターを設置した。
① 放射線は水の過多によって変動(減衰)するため、プランター土壌の水分は飽和状態を心がける。
②僅かの過飽和状態を心がけるが、プランター受け皿に水が僅かに滲み出るので、それを土壌表面に戻すことで、
土壌の放射能物質はプランター外に漏出することない。
(2)放射能汚染土壌および微生物促進資材
汚染土壌と各種微生物資材を混ぜてプランターに初期仕込みした。
(3) 測定方法は、プラターの表面および底面の2か所で行った
表面と底面を測定することで、さまざまな分析と考察の巾が広がった
(4) 加熱殺菌乾燥処理
土壌を中華鍋にて水分が完全に抜けるまで加熱したことにより、
微生物は死滅したものと思われる。
なお、実験そのⅠでは、加熱処理は実験最終時のみであったが、
実験そのⅡでは、実験開始時と実験最終時の2回行った。
(5) 草の有無による放射線量への影響
実験開始直後に植えたヒメイワダレ草がプランターからはみ出てきて、放射線への影響が少し気になりだした。
刈った草の有無で放射線の増減は全く無いことが分かったが、プランター表面に積み重ねて測定を続けた。
この写真は実験そのⅠのものだが、
実験そのⅡでは、土壌の水はけが非常に悪くて草が全く育たなかった。
このため、生き物は微生物群だけの世界での実験となってしまった。
(6) 放射線測定器について
実験そのⅠでは、堀場製/環境放射線モニタ PA-1000 Radiを使った。
実験そのⅡでは、スマホで連続ロギングが可能なPA1100を使った。
3.実験の経過について-----------------------------------------------------------------------
「実験そのⅠ」および「実験そのⅡ」の放射線の変化をグラフ化した。
両実験とも指数重みづけの移動平均としたので、資材投入と線量変化の関連が読み取れよう。
(1) 実験そのⅠについて
・実験開始~30日目(関係図(a))
・初期に仕込んだ微生物資材により、底面表面ともに光合成細菌が増え始めて放射線量は低下した
・25日目頃になると、表面だけが放射線量が低下傾向が続いたが、土壌表面の方に光合成細菌層が
多く集まったものと考えられる(光合成細菌層の形成)
(以下、土壌表面だけの変化について述べる)
・31日目~47日目(関係図(b))
・突然、表面の放射線量の変化が反転(上昇)した。
・光合成細菌が減ったのではないかと考え、光合成細菌の増殖に有効である資材を投入してみたが、
一向に放射線量を減少させることはできなかった。
・47日~57日目(関係図(c))
・光合成細菌は二酸化炭素CO2が欲しがるものなので、甘酒液と米ぬかEMボカシを投入してみたら、
その考えが的中し、線量は勢いよく低下した。
・52日目には、また反転(上昇)したので、
・54日目に、酵母発酵途上液と糖蜜(酵母菌のエサ)を投入して、線量は低下することができた。
・58日目~84日目(関係図(d))
・次の実験テーマである自然乾燥(資材の投入無し)させたところ、線量は徐々に上昇した。
これは光合成細菌の活性が弱まったことによるものと、
水分によるで放射線の減衰によるものである。
・78日目頃からは線量の上昇変化が止まったのは、空気中の湿気で乾燥が限界になったことによる
(2) 実験そのⅡについて
(以下、表面線量の変化について述べる)
・初日~6日目(関係図(a))
・資材の効果がすぐに表れる
・7日目~20日目(関係図(b))
・実験そのⅠの初期とは異なり、放射線量は反転上昇したので、
活性液や光合成細菌希釈液を投入したが、上昇を抑えることができなかった
・21日目~71日目(関係図(c))
・麹液を投入し、更に酵母発酵液を投入したら、線量は低下したが、2,3日後には再び反転上昇した。
・その後、塩麹、ボカシ、糖蜜、発酵豆乳などの酵母菌を活発化させる資材を投入していったが、
投入直後の翌日から僅かに線量は低下したが、2,3日経てば反転上昇した。
この期間は、その繰り返しであったが、
糖蜜とボカシを多めに投入したら、低下の巾が大きくなったので、酵母菌のエサ不足であることを悟った。
・72日目~91日目(関係図(d))
・ボカシ多め(土壌表面がやっと隠れる程度にパラパラと撒く)、糖蜜も多め
(300ml程度の水や活性液希釈液に大さじ2杯分程度)に投入したら、勢いよく線量は低下した。
やはり、酵母菌のエサ不足てあったことを理解した。
・どこまで線量が低下するものかと、毎日投入したが、次第に低下幅が弱くなってきたので、
数日投入を止め、落ち着いた91日目にボカシと糖蜜を投入したところ、線量は再び大きく低下した。
・これらのことから、
・酵母菌はエサの投入で即座に増殖するが、光合成細菌は急激には増殖できない
・線量低下幅が遅くとも、光合成細菌は少しづつ増えている
・光合成細菌が増えている段階で、酵母菌を補強すると、光合成細菌は即座に活性化する
・光合成細菌は、酵母菌の発する二酸化炭素CO2の量でも活性化するものと推測する。
・92日目~98日目(関係図(e))
・乾燥に向け。水分や資材の投入を止めて観察することにしたが、実験そのⅠと同様、徐々に線量は上昇した
・実験そのⅠでは植えた草が生きていたので、土壌水分を吸収してくれたが、
実験そのⅡでは、全く草が生えていない微生物だけの世界なため、土壌水分は表面から自然蒸発
だけが頼りなので、自然乾燥はは早々に切り上げた
・98日目(最終実験(関係図(f)))
自然乾燥の最終測定の直後にプランターの土壌全体を撹拌し、すぐに線量を測定した。
すると線量は大きく変わった、
これは、表層の光合成細菌層がプランター全体に拡散されたことによるものと思われる。
なお、「その1」と「そのⅡ」ではグラフでの様子が大きく異なっているが、その理由は次のとおり。、
① グラフ化するための基準ポイントが異なる
・「そのⅠ」では、実験最終時点の土壌加熱処理直後
・「そのⅡ」では、実験開始時点の土壌加熱処理直後
② 植物の有り無しによる微生物の動きの違い
・「そのⅠ」植物が繁茂
・「そのⅡ」植物は無し(微生物群だげの世界)
③ 実験終盤における自然乾燥期間の長さ
・「そのⅠ」2週間(植物が生きているため土壌水分の減り方が早い)
・「そのⅡ」1週間(植物が無いため土壌水分は表面からの自然蒸発なので遅い)
4.データ処理について-----------------------------------------------------------------------
次表は「実験そのⅠ」のExcel表の一部である。(詳しくはデータ分析表の説明)をご覧ください)
(なお、「実験そのⅡ」のデータ分析表の様式は、基本的には「実験そのⅠ」とほぼ同じなので割愛する)
(1) 放射線測定の連続データの平均処理について
放射能の崩壊は全くランダムなため、できるだけ多くの連続データを取って平均処理した。
・実験そのⅠでは、連続データ20件を記帳したのちExcelにて平均した。
・実験Ⅱでは、PA-1100がスマホと連動して連続ロギングが可能となったので、
概ね30分(連続180件)前後以上の連続データを平均した。
(2) 空間線量の補正処理について
空間線量は天候によって変動する(快晴<曇り<強い風<雨<暴風雨)。
この空間線量の変動は、実験測定値にも影響するので、空間線量の変動を補正処理した。
なお、ミニハウスでの空間線量を毎回測定するには(プランター移動や測定時間の理由などから)難儀するので、
直線5Kmほど先にある「環境放射線モニタリングシステム盛岡観測点」から空間線量値が10分毎にリアルタイムで
公開されているので、そのデータを基にして実験場所の空間線量を推定し、実測した放射線線量を補正した。
放射線量変化グラフは、すべて空間線量補正済みのものである。
(3) 放射能半減期崩壊量の補正処理について
放射線量の実験での実測値には、放射能半減期崩壊量の分だけ放射線が低下するはずである。
この実験の目的は、微生物群の働きによる放射線量の変化を知ることにあるので、
半減期崩壊による放射線量の低下分を補正してあげる必要がある。
補正の方法は、実験開始から半減期崩壊量分Hを計算し、(空間線量補正済み)計測データに
半減期崩壊量分Hを加算するだけである。
上図には、実験そのⅠにおける半減期崩壊による「崩壊分の放射線量」を参考までに載せたが、
全てのグラフは、空間線量および半減期崩壊線量が共に補正されている。
これらの補正処理によって、土壌微生物の働きによる放射線量の変化が浮き彫りになる。
(4) 7日間の移動平均処理について
微生物の増殖や活性化のために適時促進資材を投入して、放射線量の変化を分析しやすくするために、
データ7日間の移動平均処理を施すことにした。
移動平均処理には複数の重み係数パターンを用意しているが、数下図は左から、「瞬時データ」「因果関係の変化も分かる平滑処理」「変化の外観を求める平滑処理」である。
(瞬間データ)重み係数(0,0,0,0,0,1)
さまざまな微生物促進資材の影響による即座の変化を観察することができる
(指数移動平均)重み係数(1,2,4,8,16,31,64)
過去になるほど影響を軽くする係数例であり、分析、推察、考察の巾が広がる
(単純移動平均)重み係数(1.1.1.1.1.1.1,1)
日々の不測の変動を押さえ、ジックリとした経過をしることができる
5.補足-----------------------------------------------------------------------
放射線量は、土壌水分の過多、測定器と放射線源の距離、放射能の移動などによって変わり得るものである。
① 土壌に含まれる水分の過多について
実験開始から数日間は初期仕込み経過を観察している。
それ以降は、土壌微生物の増殖・活性化のために促進資材を投入していくが、
投入の際は、可能な限り土壌水分が飽和状態になるように加水している。
「飽和状態」は、プランター受け皿に水分が僅かに溢れることを意味している。
前日に資材と共に加水した時に溢れる水は、翌日に測定が終わったら、土壌表面に戻している。
② 測定器と土壌表面との距離の変化について
・測定器は土壌表面に直接接するように置いて測定している。
植えた草が繁茂することによって僅かに離れるは仕方がないが、草を分けて測定器を置いているが、
草の茎23本ほどは離れていると思っている。
・資材の投入による影響については、
実験そのⅠでは、液体資材が中心で、がさのでる資材は投入していないが、
実験そのⅡでは、米ぬかEMボカシの表面散布によって、測定器が土壌表面から離れることは確かである。
表面が薄っすらと隠れるほどボカシを投入したのは、No65と、No72,73以降No90までは断続的に投入
しているが、投入量と線量変化は必ずしも一致していない箇所は随所にある。
③ 土壌中のセシウムの移動について
セシウムが徐々に底面方向に沈下しているなら、底面放射線が徐々に上昇するはずだが、
底面放射線の上昇低下の繰り返しを見る限り、気にならないと考える。
実験者 高橋GO go@em-platform.com
実験期間 実験そのⅠ 6/26~9/18 (2013)
実験そのⅡ 7/9~10/15 (2014)
実験場所 岩手県矢巾町自宅ミニハウス
2. 実験方法について --------------------------------------------------------------------------
(1) ミニハウス内プランター
作業小屋の軒下にミニハウスを作り、被試験用のプランターを設置した。
① 放射線は水の過多によって変動(減衰)するため、プランター土壌の水分は飽和状態を心がける。
②僅かの過飽和状態を心がけるが、プランター受け皿に水が僅かに滲み出るので、それを土壌表面に戻すことで、
土壌の放射能物質はプランター外に漏出することない。
(2)放射能汚染土壌および微生物促進資材
汚染土壌と各種微生物資材を混ぜてプランターに初期仕込みした。
(3) 測定方法は、プラターの表面および底面の2か所で行った
表面と底面を測定することで、さまざまな分析と考察の巾が広がった
(4) 加熱殺菌乾燥処理
土壌を中華鍋にて水分が完全に抜けるまで加熱したことにより、
微生物は死滅したものと思われる。
なお、実験そのⅠでは、加熱処理は実験最終時のみであったが、
実験そのⅡでは、実験開始時と実験最終時の2回行った。
(5) 草の有無による放射線量への影響
実験開始直後に植えたヒメイワダレ草がプランターからはみ出てきて、放射線への影響が少し気になりだした。
刈った草の有無で放射線の増減は全く無いことが分かったが、プランター表面に積み重ねて測定を続けた。
この写真は実験そのⅠのものだが、
実験そのⅡでは、土壌の水はけが非常に悪くて草が全く育たなかった。
このため、生き物は微生物群だけの世界での実験となってしまった。
(6) 放射線測定器について
実験そのⅠでは、堀場製/環境放射線モニタ PA-1000 Radiを使った。
実験そのⅡでは、スマホで連続ロギングが可能なPA1100を使った。
3.実験の経過について-----------------------------------------------------------------------
「実験そのⅠ」および「実験そのⅡ」の放射線の変化をグラフ化した。
両実験とも指数重みづけの移動平均としたので、資材投入と線量変化の関連が読み取れよう。
(1) 実験そのⅠについて
・実験開始~30日目(関係図(a))
・初期に仕込んだ微生物資材により、底面表面ともに光合成細菌が増え始めて放射線量は低下した
・25日目頃になると、表面だけが放射線量が低下傾向が続いたが、土壌表面の方に光合成細菌層が
多く集まったものと考えられる(光合成細菌層の形成)
(以下、土壌表面だけの変化について述べる)
・31日目~47日目(関係図(b))
・突然、表面の放射線量の変化が反転(上昇)した。
・光合成細菌が減ったのではないかと考え、光合成細菌の増殖に有効である資材を投入してみたが、
一向に放射線量を減少させることはできなかった。
・47日~57日目(関係図(c))
・光合成細菌は二酸化炭素CO2が欲しがるものなので、甘酒液と米ぬかEMボカシを投入してみたら、
その考えが的中し、線量は勢いよく低下した。
・52日目には、また反転(上昇)したので、
・54日目に、酵母発酵途上液と糖蜜(酵母菌のエサ)を投入して、線量は低下することができた。
・58日目~84日目(関係図(d))
・次の実験テーマである自然乾燥(資材の投入無し)させたところ、線量は徐々に上昇した。
これは光合成細菌の活性が弱まったことによるものと、
水分によるで放射線の減衰によるものである。
・78日目頃からは線量の上昇変化が止まったのは、空気中の湿気で乾燥が限界になったことによる
(2) 実験そのⅡについて
(以下、表面線量の変化について述べる)
・初日~6日目(関係図(a))
・資材の効果がすぐに表れる
・7日目~20日目(関係図(b))
・実験そのⅠの初期とは異なり、放射線量は反転上昇したので、
活性液や光合成細菌希釈液を投入したが、上昇を抑えることができなかった
・21日目~71日目(関係図(c))
・麹液を投入し、更に酵母発酵液を投入したら、線量は低下したが、2,3日後には再び反転上昇した。
・その後、塩麹、ボカシ、糖蜜、発酵豆乳などの酵母菌を活発化させる資材を投入していったが、
投入直後の翌日から僅かに線量は低下したが、2,3日経てば反転上昇した。
この期間は、その繰り返しであったが、
糖蜜とボカシを多めに投入したら、低下の巾が大きくなったので、酵母菌のエサ不足であることを悟った。
・72日目~91日目(関係図(d))
・ボカシ多め(土壌表面がやっと隠れる程度にパラパラと撒く)、糖蜜も多め
(300ml程度の水や活性液希釈液に大さじ2杯分程度)に投入したら、勢いよく線量は低下した。
やはり、酵母菌のエサ不足てあったことを理解した。
・どこまで線量が低下するものかと、毎日投入したが、次第に低下幅が弱くなってきたので、
数日投入を止め、落ち着いた91日目にボカシと糖蜜を投入したところ、線量は再び大きく低下した。
・これらのことから、
・酵母菌はエサの投入で即座に増殖するが、光合成細菌は急激には増殖できない
・線量低下幅が遅くとも、光合成細菌は少しづつ増えている
・光合成細菌が増えている段階で、酵母菌を補強すると、光合成細菌は即座に活性化する
・光合成細菌は、酵母菌の発する二酸化炭素CO2の量でも活性化するものと推測する。
・92日目~98日目(関係図(e))
・乾燥に向け。水分や資材の投入を止めて観察することにしたが、実験そのⅠと同様、徐々に線量は上昇した
・実験そのⅠでは植えた草が生きていたので、土壌水分を吸収してくれたが、
実験そのⅡでは、全く草が生えていない微生物だけの世界なため、土壌水分は表面から自然蒸発
だけが頼りなので、自然乾燥はは早々に切り上げた
・98日目(最終実験(関係図(f)))
自然乾燥の最終測定の直後にプランターの土壌全体を撹拌し、すぐに線量を測定した。
すると線量は大きく変わった、
これは、表層の光合成細菌層がプランター全体に拡散されたことによるものと思われる。
なお、「その1」と「そのⅡ」ではグラフでの様子が大きく異なっているが、その理由は次のとおり。、
① グラフ化するための基準ポイントが異なる
・「そのⅠ」では、実験最終時点の土壌加熱処理直後
・「そのⅡ」では、実験開始時点の土壌加熱処理直後
② 植物の有り無しによる微生物の動きの違い
・「そのⅠ」植物が繁茂
・「そのⅡ」植物は無し(微生物群だげの世界)
③ 実験終盤における自然乾燥期間の長さ
・「そのⅠ」2週間(植物が生きているため土壌水分の減り方が早い)
・「そのⅡ」1週間(植物が無いため土壌水分は表面からの自然蒸発なので遅い)
4.データ処理について-----------------------------------------------------------------------
次表は「実験そのⅠ」のExcel表の一部である。(詳しくはデータ分析表の説明)をご覧ください)
(なお、「実験そのⅡ」のデータ分析表の様式は、基本的には「実験そのⅠ」とほぼ同じなので割愛する)
(1) 放射線測定の連続データの平均処理について
放射能の崩壊は全くランダムなため、できるだけ多くの連続データを取って平均処理した。
・実験そのⅠでは、連続データ20件を記帳したのちExcelにて平均した。
・実験Ⅱでは、PA-1100がスマホと連動して連続ロギングが可能となったので、
概ね30分(連続180件)前後以上の連続データを平均した。
(2) 空間線量の補正処理について
空間線量は天候によって変動する(快晴<曇り<強い風<雨<暴風雨)。
この空間線量の変動は、実験測定値にも影響するので、空間線量の変動を補正処理した。
なお、ミニハウスでの空間線量を毎回測定するには(プランター移動や測定時間の理由などから)難儀するので、
直線5Kmほど先にある「環境放射線モニタリングシステム盛岡観測点」から空間線量値が10分毎にリアルタイムで
公開されているので、そのデータを基にして実験場所の空間線量を推定し、実測した放射線線量を補正した。
放射線量変化グラフは、すべて空間線量補正済みのものである。
(3) 放射能半減期崩壊量の補正処理について
放射線量の実験での実測値には、放射能半減期崩壊量の分だけ放射線が低下するはずである。
この実験の目的は、微生物群の働きによる放射線量の変化を知ることにあるので、
半減期崩壊による放射線量の低下分を補正してあげる必要がある。
補正の方法は、実験開始から半減期崩壊量分Hを計算し、(空間線量補正済み)計測データに
半減期崩壊量分Hを加算するだけである。
上図には、実験そのⅠにおける半減期崩壊による「崩壊分の放射線量」を参考までに載せたが、
全てのグラフは、空間線量および半減期崩壊線量が共に補正されている。
これらの補正処理によって、土壌微生物の働きによる放射線量の変化が浮き彫りになる。
(4) 7日間の移動平均処理について
微生物の増殖や活性化のために適時促進資材を投入して、放射線量の変化を分析しやすくするために、
データ7日間の移動平均処理を施すことにした。
移動平均処理には複数の重み係数パターンを用意しているが、数下図は左から、「瞬時データ」「因果関係の変化も分かる平滑処理」「変化の外観を求める平滑処理」である。
(瞬間データ)重み係数(0,0,0,0,0,1)
さまざまな微生物促進資材の影響による即座の変化を観察することができる
(指数移動平均)重み係数(1,2,4,8,16,31,64)
過去になるほど影響を軽くする係数例であり、分析、推察、考察の巾が広がる
(単純移動平均)重み係数(1.1.1.1.1.1.1,1)
日々の不測の変動を押さえ、ジックリとした経過をしることができる
5.補足-----------------------------------------------------------------------
放射線量は、土壌水分の過多、測定器と放射線源の距離、放射能の移動などによって変わり得るものである。
① 土壌に含まれる水分の過多について
実験開始から数日間は初期仕込み経過を観察している。
それ以降は、土壌微生物の増殖・活性化のために促進資材を投入していくが、
投入の際は、可能な限り土壌水分が飽和状態になるように加水している。
「飽和状態」は、プランター受け皿に水分が僅かに溢れることを意味している。
前日に資材と共に加水した時に溢れる水は、翌日に測定が終わったら、土壌表面に戻している。
② 測定器と土壌表面との距離の変化について
・測定器は土壌表面に直接接するように置いて測定している。
植えた草が繁茂することによって僅かに離れるは仕方がないが、草を分けて測定器を置いているが、
草の茎23本ほどは離れていると思っている。
・資材の投入による影響については、
実験そのⅠでは、液体資材が中心で、がさのでる資材は投入していないが、
実験そのⅡでは、米ぬかEMボカシの表面散布によって、測定器が土壌表面から離れることは確かである。
表面が薄っすらと隠れるほどボカシを投入したのは、No65と、No72,73以降No90までは断続的に投入
しているが、投入量と線量変化は必ずしも一致していない箇所は随所にある。
③ 土壌中のセシウムの移動について
セシウムが徐々に底面方向に沈下しているなら、底面放射線が徐々に上昇するはずだが、
底面放射線の上昇低下の繰り返しを見る限り、気にならないと考える。