土壌の放射能低減実験その1

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 .3 .4 | 投稿日時 2013/5/31 18:20 | 最終変更
go  管理人   投稿数: 125
すでにトピック「放射能汚染とその対策について考える」でまとめてみたように、EMには次のような放射能対策ソリューションが期待できそうである、
 ① 土壌から穀物・野菜・果物への放射能移行抑制
 ② 食物そのものからの放射能除染
 ③ 田畑など土壌に含まれる放射能の低減
 ④ 畜産物の放射能低減
 ⑤ 放射能内部被ばくによる健康障害の軽減
 ⑥ 住環境における放射能汚染の軽減
など。

このトピックでは、③の土壌の放射能低減について模索実験してみたいと思います。

放射能に汚染された土壌にEM資材などを混和してプランターに入れ、放射線量の変化を観察する、という実験である。

・単にEM資材を混入するだけで放射能は低減するのだろうか?
・投入する資材をあり方でどうかわるのだろうか?
・植物と共生させて微生物叢が豊かにする必要がありそうだ?

などなど・・・
 
go

なし 準備

msg# 1.1
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/5/31 20:25 | 最終変更
go  管理人   投稿数: 125
何はともあれ、まずは実験環境を準備したい。

●実験ハウスを作る
 ハウスの向きは東南東、作業小屋の屋根からはみ出しているが、
厚手のビニールで覆われてるので外部から雨水は絶対に入ってこない。
  

●測定の精度を上げる工夫
 単にプランターの土壌表面を測定するのでは、周囲からの放射線
も計ることになる、
つまり、周囲の放射線は、今もフクシマから毎日1千万ベクレルの放射能は放出され続けており、
それが風や雨によって環境の放射能が増すことになれば正確に計ることはできない。
そこで、測定器を厚さ5cmの鉛で四方と底で囲うこで、周囲からの放射線を遮断することで、
精度を上げることができると考えた(真上=プランター上空からの放射線は周囲に比べて少ない)
 
 

●土壌から出る放射線量Xは、
 プランタを乗せて計った線量A、プランターを外して計った線量Bであるなら、
 X=A-Bで求めることができそうだ。
(ただしBのγ線は、土の入ったプランター程度の厚さではでは透過すると仮定する)


なお、放射能物質から発する放射線はランダムなので、連続的に計って平均することになる。
 
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/6/15 5:32 | 最終変更
go  管理人   投稿数: 125
混入する資材は次のとおり
  
●見ての通り
 放射能に汚染された土(左端)に、買ってきた土、肥料、EMセラミックスパウダー、もみ殻燻炭、EMボカシ、それとEM活性液およびEM3を水で希釈して、すべてを撹拌してプランターに入れる。

なお、プランターの内面が真っ黒いのは、水性ペイントにEMセラミックスパウダーとEMXを混ぜて塗ったから

仕込んだ日は、平成13年5月8日
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/6/17 9:20 | 最終変更
go  管理人   投稿数: 125
準備が整ったので、5/8から測定を開始した。

データは、上空線量(図左)とプランターの土壌線量(図右)の2種類を取り、Excelでまとめた。
求めるものは、EMによりプランター土壌の放射線量がどう変化していくのか? である。


実験データを考察する前に、Excel表の項目を説明する。

ア)データ取り込み回数
 放射線は、時間も強さもランダムに発生するので、そのデータ処理が厄介で悩ましいね。 今回使う放射線測定器はHORIBA・PA-1000(シンチレーション方式γ線測定)だが、この測定器は直前60秒間を平均(移動平均)して10秒毎に表示してくれるけど、それでも表示データはランダムだ。
   (参考)放射線の測定/特質を探る (作成は私
今回の実験では、連続20回計ることとし、それを平均したのが平均値①である。

イ)土壌のみの放射線量を求める(その1)
 少しでも精度をあげるために、四方を5cm鉛壁で囲って周辺からの放射線を遮断し、上空からの放射線データを計り②、プランターからの放射線データ①から差し引いて、土壌放射線量③を求めてみたが、標準偏差には幅がある。

ウ)土壌の放射線量を更に追求(その2)
 遡上線量は日によってもバラつきがあり実態が見え難いため、最近の7日間の移動平均③を求めるてみたら、変化の傾向が見えてきた。

エ)セシウムCsの半減期由来の放射線減衰の影響を排除
 測定した放射線は、何もせず放置しておくだけで時間と共に半減期定数に従って減衰していくので、計って統計処理した土壌データ③には、その減衰値も含まれているので、EMの効果を得るためにはその減衰値で補正しなければならない。
しかし、その減衰値を求めることは上場厄介である、すなわち、
  ・計った放射線は、半減期の異なるCs134とCs137からのものが混在していること、
   従ってその構成割合がフクシマ爆発から785日後のいまも変化していていること、
  ・放射線エネルギーが異なるCs134とCs137の放射線をシーベルトSv測定していること、
   つまり放射線Bqベクレル値は同じでも放射線測定Svシーベルト値は、Cs134の方が2.7倍強い。
(参考)セシウム 137 とセシウム 134
ということで、図の下⑥を見ていただきたい、
 ・Cs134とCs137の割合は、
   フクシマ爆発では「1:1」であるというから、
   実験開始日は785経過しているので、「0.49:0.95」になっている
 ・この値にγ放射線のCs134の相対強さ比2.7を乗じた値1.31とCs1370.95の割合で
  測定データに紛れ込んでいる。
 ・この紛れ込んだ放射線量は、図の「Cs半減期由来のγ線減衰量」と計算した。

オ)求めたい実効低減率
 ・この「Cs半減期由来のγ線減衰量」で移動平均線量④を補正(加算)したものが実効線量⑤であり、
 ・起点からの変化を「実効低減率」として%表示した。    
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2013/6/19 12:37 | 最終変更
go  管理人   投稿数: 125
測定期間2013/5/8~6/19のデータ


●実効低減率の推移から考察を試みてみたい
(a)実効低減率の有意性について
 全体としてランダム性が消え、緩やかな何らかの傾向を示しているように思われる

(b)大きな変化について、42日間のデータを俯瞰してみると
 ・低減率が徐々に増してピークが2か所(5/24、6/10)現れており、
  ピークを過ぎると徐々に減少している。
 ・低減に向かう要因は何か? そしてピークを境にして反転するのはなぜか?
 ・水分の状態(土壌の湿度など)で微生物叢の働きが変わる?

(c)低減率が6/2にプラスになる(つまり起点から増加)したことについて
 ・起点時に放射線量(低減率の基準値)に既に若干のマイナスバイアス(計算誤差)がかかっていた?
 ・光合成菌を含む微生物叢の状態によっては、放射能崩壊を早まる(放射線量が増える)?
  
(d)EM(光合成菌+微生物叢)が放射線を増減する可能性ってなにか?
 ・光合成細菌の構造が電磁波や放射線のエネルギーの一部を吸収する
  (アンテナや電波吸収材などの科学・工学で証明されている)
 ・光合成細菌は、放射性を軽減する?
 ・光合成細菌などの微生物叢の何らかの状況下では放射能崩壊を促進する?


●なお、実験期間中は、放射能物質の流出・流入は無い。
 ・プランター底から溢れた水は100%受皿で受け止めており、土壌表面に戻している
 ・外部からの雨は入ることはない
 
●今回の実験は、放射能汚染土にEM資材を混ぜただけのものである
 ・自然界では、植物の根から出る分泌物質によって微生物叢が豊かに保たれている訳で、
  今回の実験ではそれが皆無であるため、人為的にEMだけを補給しても放射能低減に限界があると思われる。
 ・実験その2では、植物を植えて、その成長を観察しながら放射能測定をして行く

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