●平成23年度の活動をふりかえる
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●平成23年度の活動をふりかえる
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投稿数: 113
オンライン
●活動の概要
3・11津波で当NPO事務所(当時理事長今村正の自宅)は損壊した。
会員の大半が家を流失し、家族を失った者もいた。
今村は茫然自失のまま1ヶ月間を避難所で生活していたが、
無残にも荒れ果てた地域や悲観にくれている人々のために少しでも役立つことをしようと決意した。
まずNPOの仮事務所を借り受け、同建物の空き室を震災復興業者向けに下宿として提供する事業を起こし、賄い婦たちを雇った。
さらに困っている被災者のために不動産や中古車を斡旋する事業を起こして、ここでも被災者を雇用して収入のお手伝いをした。
また、首都圏などから申し出のあるボランティアな義援活動を、当会員(皆被災者)たちと協力しあって復興活動を支援してきた。
一方、理事長高橋剛(当NPO初代理事長、内陸在住)は震災直後の5月から仮事務所に下宿し、
NPOの運営やさまざまな復興を支援しながら、今後深刻になりそうな放射能汚染とその風評被害を回避すべく
汚染対策などの活動もはじまろうとしている。
●事業の報告
(1) 仮事務所の開設
[概要] 震災1ヶ月後の4月に当NPOの仮事務所を開設し、高橋理事が常駐できる場所を提供し、
打合せや勉強会を開くなど、NPO活動を活発化できた。 ◇期間:23年5月〜
[効果] 仮事務所を開設することで、NPO活動の拠点ができ、これまでの活動の継続だけでなく、
さまざまな復興支援に躊躇なく取り組みやすくなった。
[事業収支] ◆収入ゼロ ◆支出 家屋賃料720千円(=60千円×12ヶ月)、諸経費120千円
◆収支差−840千円
(2) 震災復興者向け下宿提供事業
[概要] 震災により宮古市内のホテル・旅館・民宿の大半が被災したので、復興作業者たちのため
の宿泊所を下宿方式で提供するとともに、食事を提供し掃除するなどの賄い婦(被災者)をパート雇用した。
◇期間:23年4月〜24年3月継続中
[効果] いち早く復興支援者たちの宿泊施設を提供したため、市役所や建設業者からも感謝され、
パート雇用の創出にも役立っている。
[事業収支] ◆収入5,600千円(=のべ1400人日×4千円/日)、
◆支出 下宿を運営するための設備・備品750千円、人件費(常雇5名)2,800千円、
食事材料1,400千円、水道光熱費等600千円 ◆収支差+54千円
(3) 震災復興ボランティア受入支援協働事業
[概要] 首都圏等からのボランティア(のべ5団体)の受入れ、協働して支援活動(炊き出し、
支援物資受取/配給、ワークショップ共催、物資の提供)をした。 ◇期間平成23年4月〜10月
[効果] 当NPO会員はみな被災者だが、遠地ボランティアの方々と協働することによって元気をもらったばかりでなく、
その後の交流や活動にも繋がっている。
[事業収支] 収支ともにゼロ
(4) 被災者に対する中古車斡旋事業
[概要] 震災により車が失われ、バス・鉄道などの移動手段もめどがたたないため、軽自動車のニーズがたかまり、内陸方面の中古車を安く斡旋した。 ◇期間:平成23年5月〜平成24年3月継続
[効果] 売りたい買いたい情報が全くない状況の時だけに、この斡旋は喜ばれた。展示場の女性一人を雇ったが、これは山田町で震災後初の被災者雇用であった。
[事業収支] ◆収入月平均2.5台×@50千円×10ヶ月=1250千円
◆支出 雇用70千円/月×10ヶ月=700千円、諸経費500千円 ◆収支差+50千円
(5) 震災復興応援歌手支援事業
[概要] 避難所の皆さんを励ます会にシンガーソングライターの卵が作詞作曲を披露してくれたこと
に感動し、その歌い手を応援すべく、歌のスタジ収録やCD編集・作成などを支援した。
[効果] そのシンガーは、東京のプライベートコンサートに招待されたり、避難所のみなさんを励ます
さまざまな会合にも紹介されたりして、震災復興支援の広がりに少しは役にたったと思っている。
[事業収支] ◆収入 ゼロ ◆支出 スタジオ代等50千円、CD作成250枚×400円=100千円
◆収支差 −150千円
(6) 被災者に対する不動産斡旋事業
[概要] 被災者から住宅探しを頼まれたことを契機に、不動産の斡旋をおこなってきた。
[効果] このような活動も復興支援である。ある美容院のケースでは、営業に必要な機材・備品
の調達や搬入なども手伝うなどして感謝されている。
[事業収支] ◆収入 斡旋手数料 @30千円×8件=240千円 ◆支出 ゼロ ◆収支差 +240千円
(7)補助金事業
[概要] 震災復興支援活動の一貫として、岩手県長寿社会振興財団助成金事業「男女間の
コミュニケーション能力向上セミナー&交流会開催事業」を実施した。
[効果] 2回開催し、のべ59名の若い男女が集い、イベントのひとときを楽しんでもらった。
また有志たちの自費で3回目の交流がおこなわれるなど、別の交流の輪に広がっている。
[事業収支] ◆収入助成金316千円 参加費等121千円 ◆支出437千円 ◆収支差±ゼロ
(8) 環境・健康提案事業
[概要] EM(有用微生物群)を活用した廃油石けんづくり、味噌づくりなどの健康促進などの活動を
再開できた。
[事業収支] ◆収入 環境浄化資材の販売780千円 ◆支出663千円 ◆収支差147千円
(9) 放射能対策調査研究事業
[概要] 震災による原発事故に対するパニックのほか、放射能に対する風評被害を防ぐため、放射
能の測定を実施し、放射能対策の調査・研究・試作をしながら、勉強会などを開催してしてきた。
[効果] この地区は放射能の直接被爆は少ないが、これたら食による内部被曝が問題となるなどの
調査研究は、勉強会を通して少しではあるが評価されはじめてきた。
[事業収支] ◆収入 ゼロ ◆支出 放射能測定器110千円、放射能測定治具の試作53千円
◆収支差 −163千円
(10) 情報発信事業
[概要] 震災情報および復興支援活動情報などを発信するWebサイトを新規に構築した。
[効果] 復興支援活動が地域や全国にも発信できるようになり、調査研究などのデータベースも
蓄積し充実し始めている。この影響もあってか義援金も集まりはじめてきた。
[事業収支] ◆収入 ゼロ ◆支出 Webシステム環境経費10千円x11ヶ月=110千円
◆収支差 −110千円
3・11津波で当NPO事務所(当時理事長今村正の自宅)は損壊した。
会員の大半が家を流失し、家族を失った者もいた。
今村は茫然自失のまま1ヶ月間を避難所で生活していたが、
無残にも荒れ果てた地域や悲観にくれている人々のために少しでも役立つことをしようと決意した。
まずNPOの仮事務所を借り受け、同建物の空き室を震災復興業者向けに下宿として提供する事業を起こし、賄い婦たちを雇った。
さらに困っている被災者のために不動産や中古車を斡旋する事業を起こして、ここでも被災者を雇用して収入のお手伝いをした。
また、首都圏などから申し出のあるボランティアな義援活動を、当会員(皆被災者)たちと協力しあって復興活動を支援してきた。
一方、理事長高橋剛(当NPO初代理事長、内陸在住)は震災直後の5月から仮事務所に下宿し、
NPOの運営やさまざまな復興を支援しながら、今後深刻になりそうな放射能汚染とその風評被害を回避すべく
汚染対策などの活動もはじまろうとしている。
●事業の報告
(1) 仮事務所の開設
[概要] 震災1ヶ月後の4月に当NPOの仮事務所を開設し、高橋理事が常駐できる場所を提供し、
打合せや勉強会を開くなど、NPO活動を活発化できた。 ◇期間:23年5月〜
[効果] 仮事務所を開設することで、NPO活動の拠点ができ、これまでの活動の継続だけでなく、
さまざまな復興支援に躊躇なく取り組みやすくなった。
[事業収支] ◆収入ゼロ ◆支出 家屋賃料720千円(=60千円×12ヶ月)、諸経費120千円
◆収支差−840千円
(2) 震災復興者向け下宿提供事業
[概要] 震災により宮古市内のホテル・旅館・民宿の大半が被災したので、復興作業者たちのため
の宿泊所を下宿方式で提供するとともに、食事を提供し掃除するなどの賄い婦(被災者)をパート雇用した。
◇期間:23年4月〜24年3月継続中
[効果] いち早く復興支援者たちの宿泊施設を提供したため、市役所や建設業者からも感謝され、
パート雇用の創出にも役立っている。
[事業収支] ◆収入5,600千円(=のべ1400人日×4千円/日)、
◆支出 下宿を運営するための設備・備品750千円、人件費(常雇5名)2,800千円、
食事材料1,400千円、水道光熱費等600千円 ◆収支差+54千円
(3) 震災復興ボランティア受入支援協働事業
[概要] 首都圏等からのボランティア(のべ5団体)の受入れ、協働して支援活動(炊き出し、
支援物資受取/配給、ワークショップ共催、物資の提供)をした。 ◇期間平成23年4月〜10月
[効果] 当NPO会員はみな被災者だが、遠地ボランティアの方々と協働することによって元気をもらったばかりでなく、
その後の交流や活動にも繋がっている。
[事業収支] 収支ともにゼロ
(4) 被災者に対する中古車斡旋事業
[概要] 震災により車が失われ、バス・鉄道などの移動手段もめどがたたないため、軽自動車のニーズがたかまり、内陸方面の中古車を安く斡旋した。 ◇期間:平成23年5月〜平成24年3月継続
[効果] 売りたい買いたい情報が全くない状況の時だけに、この斡旋は喜ばれた。展示場の女性一人を雇ったが、これは山田町で震災後初の被災者雇用であった。
[事業収支] ◆収入月平均2.5台×@50千円×10ヶ月=1250千円
◆支出 雇用70千円/月×10ヶ月=700千円、諸経費500千円 ◆収支差+50千円
(5) 震災復興応援歌手支援事業
[概要] 避難所の皆さんを励ます会にシンガーソングライターの卵が作詞作曲を披露してくれたこと
に感動し、その歌い手を応援すべく、歌のスタジ収録やCD編集・作成などを支援した。
[効果] そのシンガーは、東京のプライベートコンサートに招待されたり、避難所のみなさんを励ます
さまざまな会合にも紹介されたりして、震災復興支援の広がりに少しは役にたったと思っている。
[事業収支] ◆収入 ゼロ ◆支出 スタジオ代等50千円、CD作成250枚×400円=100千円
◆収支差 −150千円
(6) 被災者に対する不動産斡旋事業
[概要] 被災者から住宅探しを頼まれたことを契機に、不動産の斡旋をおこなってきた。
[効果] このような活動も復興支援である。ある美容院のケースでは、営業に必要な機材・備品
の調達や搬入なども手伝うなどして感謝されている。
[事業収支] ◆収入 斡旋手数料 @30千円×8件=240千円 ◆支出 ゼロ ◆収支差 +240千円
(7)補助金事業
[概要] 震災復興支援活動の一貫として、岩手県長寿社会振興財団助成金事業「男女間の
コミュニケーション能力向上セミナー&交流会開催事業」を実施した。
[効果] 2回開催し、のべ59名の若い男女が集い、イベントのひとときを楽しんでもらった。
また有志たちの自費で3回目の交流がおこなわれるなど、別の交流の輪に広がっている。
[事業収支] ◆収入助成金316千円 参加費等121千円 ◆支出437千円 ◆収支差±ゼロ
(8) 環境・健康提案事業
[概要] EM(有用微生物群)を活用した廃油石けんづくり、味噌づくりなどの健康促進などの活動を
再開できた。
[事業収支] ◆収入 環境浄化資材の販売780千円 ◆支出663千円 ◆収支差147千円
(9) 放射能対策調査研究事業
[概要] 震災による原発事故に対するパニックのほか、放射能に対する風評被害を防ぐため、放射
能の測定を実施し、放射能対策の調査・研究・試作をしながら、勉強会などを開催してしてきた。
[効果] この地区は放射能の直接被爆は少ないが、これたら食による内部被曝が問題となるなどの
調査研究は、勉強会を通して少しではあるが評価されはじめてきた。
[事業収支] ◆収入 ゼロ ◆支出 放射能測定器110千円、放射能測定治具の試作53千円
◆収支差 −163千円
(10) 情報発信事業
[概要] 震災情報および復興支援活動情報などを発信するWebサイトを新規に構築した。
[効果] 復興支援活動が地域や全国にも発信できるようになり、調査研究などのデータベースも
蓄積し充実し始めている。この影響もあってか義援金も集まりはじめてきた。
[事業収支] ◆収入 ゼロ ◆支出 Webシステム環境経費10千円x11ヶ月=110千円
◆収支差 −110千円
投票数:1
平均点:10.00
●平成23年度活動の収支計算
msg# 1.1
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投稿数: 113
オンライン
当NPOは、設立当初から、活動の基本は「プロジェクト制」としてきた。
しかし、一般的なプロジェクト制とは、趣旨も運営も大きく異なっている。
・理事会の総意がなくとも、活動企画の理事は、他の理事1名以上の賛同で、費用の掛かる活動ができる
・その経費は、会の資金ではなく、理事個人の資金によって賄う
・もし収支が赤字になっても、会はからは補填しない、理事の責任で処理をする
・もし利益がでたら、理事の判断で利益の一部を会に入れることができる
というものだ。
この制度を取り入れたい背景があった、
実は私は、長年他の多くのNPO運営の垣間見てきてきたが、運営が上手くいっていないケースが散見された、
例えば、
・会員や理事の誰かが、○○の活動をしましょう、と提案したとすると、
標準的なNPO定款では、お金が掛かる事業は理事会の承認を得ないと進めることができない、
誰かが「資金がない」「時期早しょうである」「みな忙しい」などと、先延ばしされる
これでは、やる気になっている会員は、次第に嫌気がさしてきて、脱会を考え始めたり、
組織内の勢力争いの原因が生まれてくるし、分裂騒動もある
このように非営利活動の運営では、株主(資本金)のような強権限の根拠が無いだけに、強いリーダーシップを発揮するのが難しい一面をもっているのだ。
ということで、当NPOは、誰でも思いついたら「即実行できる」分かりやすい制度を取り入れてきた。
これは、23年度の収支決算書(仮)である。
プロジェクト制度があったればこそ、震災直後の壊滅状態のさなかでも素早く動けた、
下宿提供事業などは、震災津波1ヶ月後には始められた、雇用もした、
被災者が困っていることなら、何でも取り組めた。
会には活動資金なんか微々たるものだ、当てにしないほうがきが楽だ、
個人の社会貢献の思いは、即座に実行できるのが小気味いい
こんな雑多なように見える社会貢献活動でも、年度を締めてみると、とんでもない事業になっていた、
とても震災津波で事務所が壊滅し、会員大半が財産も失った状態でありながらでも、だ・・・。
この前代未聞のプロジェクト制度だからこそ、成し得た活動であったと思っている。
なお、プリジェクト事業の大半は、前理事長・今村正が思い立って牽引してきた。
彼の手がけた事業の全てを収支決算してみると、大幅な赤字であるが、決算に「借入」は許されない、
彼も年度を跨いで回収するつもりは毛頭ない、始めっから利益目的でないからだから・・・。
今村プロジェクトの赤字額は、そのまま「寄付金」という形で決算処理をした。
新年度になっても、今村はますます元気だ!!
しかし、一般的なプロジェクト制とは、趣旨も運営も大きく異なっている。
・理事会の総意がなくとも、活動企画の理事は、他の理事1名以上の賛同で、費用の掛かる活動ができる
・その経費は、会の資金ではなく、理事個人の資金によって賄う
・もし収支が赤字になっても、会はからは補填しない、理事の責任で処理をする
・もし利益がでたら、理事の判断で利益の一部を会に入れることができる
というものだ。
この制度を取り入れたい背景があった、
実は私は、長年他の多くのNPO運営の垣間見てきてきたが、運営が上手くいっていないケースが散見された、
例えば、
・会員や理事の誰かが、○○の活動をしましょう、と提案したとすると、
標準的なNPO定款では、お金が掛かる事業は理事会の承認を得ないと進めることができない、
誰かが「資金がない」「時期早しょうである」「みな忙しい」などと、先延ばしされる
これでは、やる気になっている会員は、次第に嫌気がさしてきて、脱会を考え始めたり、
組織内の勢力争いの原因が生まれてくるし、分裂騒動もある
このように非営利活動の運営では、株主(資本金)のような強権限の根拠が無いだけに、強いリーダーシップを発揮するのが難しい一面をもっているのだ。
ということで、当NPOは、誰でも思いついたら「即実行できる」分かりやすい制度を取り入れてきた。
これは、23年度の収支決算書(仮)である。
プロジェクト制度があったればこそ、震災直後の壊滅状態のさなかでも素早く動けた、
下宿提供事業などは、震災津波1ヶ月後には始められた、雇用もした、
被災者が困っていることなら、何でも取り組めた。
会には活動資金なんか微々たるものだ、当てにしないほうがきが楽だ、
個人の社会貢献の思いは、即座に実行できるのが小気味いい
こんな雑多なように見える社会貢献活動でも、年度を締めてみると、とんでもない事業になっていた、
とても震災津波で事務所が壊滅し、会員大半が財産も失った状態でありながらでも、だ・・・。
この前代未聞のプロジェクト制度だからこそ、成し得た活動であったと思っている。
なお、プリジェクト事業の大半は、前理事長・今村正が思い立って牽引してきた。
彼の手がけた事業の全てを収支決算してみると、大幅な赤字であるが、決算に「借入」は許されない、
彼も年度を跨いで回収するつもりは毛頭ない、始めっから利益目的でないからだから・・・。
今村プロジェクトの赤字額は、そのまま「寄付金」という形で決算処理をした。
新年度になっても、今村はますます元気だ!!
投票数:0
平均点:0.00