EMバッシングに反論
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- EMバッシングに反論 (go, 2014/12/1 7:47)
- 反論 ( 農業分野 ) (go, 2015/1/24 13:54)
- 反論 (水質浄化分野) (go, 2015/2/23 19:12)
- 反論 (放射能汚染分野) (go, 2015/3/29 20:02)
go
投稿数: 125
いきなり過激なタイトルで恐縮ですが、
最近、EMに関する誤った認識や偏見のある記事・情報がブログやツイッターなどで散見されている。
・「科学的に証明されていない」「科学的な効果はない」「ニセ科学」「EMはオカルト的集団」・・・
・メディアまでもが真実や本質を離れ、断片情報を悪意的に再編集(真実ねつ造)した記事もある・・・
私はEMを実践して20年、その素晴らしさを実感している一人である。
・EMを構成する複数の微生物は、食品製造業などで使われている安全なものであること
・家庭菜園や有機農業でのEM活用の効果は絶大なものであること
・EMは放射能をも低減できること、など枚挙に暇がない。
また、EMを実践している方々はみな、
・自然環境を大切にし、家族や地域の環境と健康を心から心配している、
・国や行政では対応不十分な自然環境の回復などに、自発的なボランティア精神で活動している
・食の生産においては、安全で安心な食材の生産、美味しい食材の追究など頑張っている
などなど、考えた方も人間性も、みな素晴らしい人たちである。
このような方々をも貶めるような情報や記事に対し、憤りを感じてきたので、ここに反論したい。
(反論することは相手の非を指摘する見苦しい面もあるが、どうかご容赦とご理解をいただきたい)
なおこの反論内容はすべて私の個人的な見解である、ご意見や反論などありましたらメールいただければ幸いです。
平成26年12月 文筆責任 高橋剛 go@em-platform.com
● 反論の要点 ● -------------------------------------------------------------------
(1) 国や行政から発する情報は (例え正しくなくとも) 国民に与える影響力は大きい
EMバッシングの記事の情報源を遡っていくと、国や行政サイドが発する情報とメディア記事に辿り着く。
その大半は「実験をしてみたが効果はなかった」や「EMは科学的に証明されていない」
とまで公言するようになり、EM懐疑派の格好の材料となって今のネットEMバッシングにまで広がった。
(2) 行政職員ほとんどは 「EMを忌み嫌ってる」
このことは、私自身も仲間たちも、この岩手で実際に直接受けてきたことだが、その例をあげてみる。
・国の農業研究センターの研究員 「EMは全くダメだ」(h7)
・県委託事業NPO事例集を作成するとき 「EM団体は事例から外しなさい」(h13)
・県環境部署の中堅職員は 「EMには疑問がある」「科学的に証明されていない」(h15)
・県南の農業改良普及所職員は相談しに来た住民対し 「EMボカシは効果が無い」(h16)
・Y町町長がカキ養殖業者に直接電話で恫喝 「EMを使うのを止めなさい」(h18)
どうやら、全国津々浦々行政末端の組織・職員にまでに「反EM感情」が浸透しているのである。
(3) 行政や大学が実施した過去の調査報告など20件ほど調べてみた
・当該県内のEM成功事例を「全く調査をしていない」ことが分かった。
・ある県では、実証実験を行った結果「EMの効果なし」との報告しているが、
・微生物叢の根本的で重要な働きを理解していないフシがあったり、
・EM実践者から成功事例もEM活用ノウハウも聞きもしなかったり、
・まるで化学薬品扱いのごとく汚染水または汚染土壌に混ぜただけの経過実験であったり、など
EMの特性や微生物叢のメカニズムを理解せぬまま、我流で実証実験を行っているのである。
・たぶん、すでに国や他県での「EMは効果が無い」という情報を鵜呑みにし、
「はじめっから答え有りき」な調査・実験ではなかろうか、と思いたくなる低レベルな報告もあった。
これが果たして「科学的な検証」と言えるのだろうか、否である、「客観的な検証」にはほど遠いレベルである。
・小学生が高校の教科書を見て「分からない」と言ってることと、まるで同じである、
・検証する側には、検証できる能力(知識や技術)がなければならい。
(4) 科学とは 「再現性」と「客観性」 とが両立するものをいう
・EMの効果には「再現生」がある。効果を感じ、実践を積み重ね、「成功事例」へと繋がってきた。
その過程では失敗も多々あるが、ついには顕著な効果を手中に収めている、これが「再現性」である。
・また、EMは日本各地で成功しており、世界150か国以上で使われて効果を上げているが、
これこそが「再現性」の証であり、「客観性」の証でもある。
・そして今や論理的メカニズムが解明され、活用技術が確立するまでになってきた。
このように、EMは、「科学そのもの」である、すでに「科学的技術体系」ができあがっている。
国や行政の「EMは科学的に証明されていない」との認識は、次の理由により非科学そのものである。
・EMによる効果事例の、多くの「再現性」と「客観性」を調べもしていないこと
・検証能力の無い者による調査及び検証実験とその結論は、頼信できるものではないこと
・EMへの誤解と偏見意識のままの姿勢や体制下で行われる検証は「客観性」はまるで無いこと
科学は、国や行政が認証し決定するものではない、
時には、国が科学の進展を邪魔することだってあったのだ(科学の歴史)
(5) EMの微生物技術に比べて、国の科学技術は大幅に遅れている
以下、農業分野、水質浄化分野および放射能汚染対策分野に限ってだが、EMと行政の特質を対比してみた。
(農業分野)
・慣行農法は、高度成長時代の食糧事情を支える重要な農法であり、一定の評価ができるものであった。しかし、
・慣行農法(化学肥料+農薬使用の農業体系)が主体の農業政策であるが故に微生物活用技術は進んでいない
・慣行農法は、いまや安全で安心できる農畜産品とは言えない、美味しさにも欠ける、・・・
・慣行農法では、環境を汚染する、都市生活者との絆は築けない、農業を始めたい人にとって魅力的ではない・・・
・EM農法は、安全な微生物群(善玉菌たち)の働きを土壌に育てる結果、土壌の悪玉菌は抑えられ、
生産品は安全で安心で美味しく、水系環境を回復する力もあるなど、成熟社会の要請に呼応できている・・・
・参考 土壌微生物の重要性について考える
しかし、慣行農法は今や成熟社会の要請から離れてしまっているのに、EM農法の批判をし続けている。
詳しくは、子トピック「反論(農業分野)」およびEM農業/土壌微生物叢の重要性について考えるをご覧いただきたい。
また、土壌微生物の働きについては、健康宣言21号、健康生活宣言22号および健康生活宣言24号 をご覧いただきたい、
EMが理想の農業であることが(慣行農法の土壌の考え方と比較でき)分かりやすく解説されている。
(水系環境分野)
・行政の水系環境政策は、下水処理整備事業と水質汚濁防止法による排出規制のみである。
・商工業事業者が行う排水、浄化槽からの排水およびプール排水などに義務付けられている殺菌処理は、
その残留薬物により、水系の水質浄化を助ける微生物をも殺すなど、自然浄化力を低下させている
・また、一たび河川湖沼の悪化した水質やヘドロ堆積物に対する水質浄化策は全くない。
・EMは、日常生活面から水系浄化に役立っており、ボランティアな河川湖沼の水質浄化活動をも行っており、
このような活動により、海や湖沼や水系下流に蓄積したヘドロ(腐敗有機物)の減量に貢献しており、
沿岸漁業の生産性や品質向上など寄与している事例も少なくない。
しかし行政は、ボランティアな水質浄化活動を評価せず、逆に阻止しようとしているのである。
詳しくは、子トピック「反論(水質浄化分野)」をご覧いただきたい。
なお、EMダンゴの投入を快く思っていない行政もあるが、健康宣言21号 をご覧いただきたい、
EMダンゴによるヘドロ減量メカニズムがわかりやすく解説されている。
(放射能汚染対策分野)
・国の放射能汚染への対策は、汚染基準値を越える農地や公共施設等では、表土剥ぎ取りのレベルである。
基準値以下には対応しないばかりか、効果的な軽減策すら示されてはいない。
・汚染した家畜用牧草やシイタケほだ木などの焼却処理策は、新たな放射能物質の再拡散の問題がある
・放射能に汚染された農地より農産物への放射能移行対策は交換性カリ肥料施用策程度しか示されていない。
・これに対してEMは、
・基準を超えている農地でも、農産品に移行される放射能はNDである(または食品基準の遥か下である)
・汚染された農地・土地から発する放射線を微生物が吸収し直接被ばくを軽減する
・微生物の働きにより、放射能そのものが低減することが次第に実証されてきた、
・これらは、みな放射能汚染から子どもや家族や家庭菜園や農業を守ろうとする個人・ボランティアで
行われているのだ、この成果は社会貢献活動以外の何物でもない崇高ともいえる行動であろう。
そして、EMは、いまや放射能汚染の軽減に実効をあげてるレベルに達している。
しかし国は、国民が自ら放射能汚染に対処できる方策を示すことができないばかりか、
放射能汚染は「微生物で対処できるはずはない」として、
・微生物による放射能減量事実と事例を全く調べようとはしないばかりか、
・微生物による除染実証に対して、反論・批判するだけであり、
・研究すらなされていないし、今後も研究する気は毛頭ない、と思われる。
国の最高研究機関「農研機構」射能対策技術の研究報告(2011-2013) を見ると、
除染方法は、「汚染土の剥ぎ取り移動」「基準値以下に薄める」「減容化」など物理的研究が主である。
・汚染された農地へのカリ肥料の強制は、有機農業の将来を閉ざすものである。
詳しくは、子トピック「反論(放射能汚染対策分野)」をご覧いただきたい。
また、私の 放射能低減実験/放射線低減・放射能低減を実証している一例 ではあるが、参考までに。
また、放射能汚染直後から、放射能汚染への対策で効果をあげている代表的な事例をも知ることができる。
以上、農業分野、水質汚染回復分野、放射能汚染対策分野での「事実・実態」から、
国や行政の「環境汚染を解決すべく科学技術レベル」は大幅に遅れていると断言したい、つまり、
・これらの分野では、すでにEMを活用して全て解決していることから、
国の微生物活用の認識と活用技術は、EM技術の足元にも及ばないこと(科学技術の遅れ)
・国民(生活者)や成熟しつつある社会が求める環境対策に対応できていないこと(時代遅れ)
など、ハッキリと言えるのではないかと思っている。
(6) 国や行政の「ボランティアな社会貢献活動の重要性」への認識は希薄である
ボランティア活動は、対価を求めず、互助互恵の尊い行いである、と言われ思われて久しい。
国は、このボランティア活動やNPO活動を推進するため、平成10年に「社会貢献活動促進法(NPO法)」を制定した。
この法律は、NPO法人を企業などと同じ「人格をもつ組織」として制度化したことではあるが、
民間の非営利な社会貢献活動全般の重要性を、行政や企業や地域や国民市民に制度として示したことに価値がある。
なお、NPO法人だけがNPOではない、ボランティア活動団体もNPOである。
・「ボランティア」とは、個人の代償を求めない社会活動全般をいう言葉である
・ボランティア団体(グループ)とは、複数のボランティアとリーダーの下のまとまる集まりのことである
・NPOとは、会則があり、会則に従って運営され、総会や決算も行われている組織である。
・NPO法人は、法務局に登記したNPOであり、「社会的な人格」を表すだけに
定款・組織・運営・会計などが厳しく、税務申告や行政への事業報告などが義務づけられる
・なお、町内会や行政区などの組織は、行政の末端組織なのでNPOではない
いまや市民による社会貢献活動は、阪神淡路島地震や東日本大震災などの大規模な活動は別格としても、
地区でも広域地域でも全国レベルでも活発に活動をしている。
現在(平成26年12月現在)NPO法人数は全国で5万法人、岩手県だけでも460団体あり、ボランティア団体も含めると
その10倍以上(私の推測)の団体が、環境活動や生活弱者の救済などの社会貢献活動を行っている。
(参考) さまざまなNPO・ボランティア活動の分野
・保健、医療又は福祉の増進・社会教育の推進・まちづくりの推進・観光の振興・農山漁村又は中山間地域の振興
・学術、文化、芸術、はスポーツの振興・環境の保全・災害救援・地域安全・人権擁護、平和の推進・国際協力
・男女共同参画社会の形成促進・子どもの健全育成・情報化社会の発展・科学技術の振興・経済活動の活性化
・職業能力の開発。雇用機会の拡充・消費者の保護
・そしてNPOやボランティア活動を助言や支援する活動もNPOである
(NPOと行政との関係)
・NPO法制定以来、全国の都道府県では「行政とNPOとの協働」の認識と制度化が進んできた。
つまりNPOは「新しい公共である」という観点から「行政と対等」であるとする認識への転換である。
行政のサービスや機能との連携、行政への提案や政策提言も真摯に検討する、としている。
・これは決して行政側の都合主義的な「行政を補完組織」ということではない、
市民自らが明確なミッション(使命感)を持ち、その実現のために自主的自律的な活動組織であることを尊重し、
行政がそのミッションに理解・賛同し、行政が協働の仕組みを検討し計画化する、というものである。
・この「NPOとの協働」に背景には、行政には市民住民の全ての要請に応えるほどの予算や人材や
ビジョンと能力技能が薄いという現実もある。
・また、地域住民の豊かさを高めること、社会の進化・成熟のためにはNPO・ボランティア活動は、
必要不可欠な存在である、という認識が行政側にもなければならないと、するものである。
ここで、改めて強調したい、「EMを活用すること」は、それだけで社会に貢献している、ってことである。
・EM活用した日常生活そのものは、環境負荷を軽減する環境活動そのものであること
・EMによる家庭菜園は、食と農を追究できる原点であり、生ごみ堆肥化などの資源循環モデルになっていること
・農業分野では、行政が対応できない農業技術の研究・開発や技術普及までも行なわれていること
・水系環境分野では、行政が対応できない水質浄化やヘドロ減量し、水産業の生産性にまで貢献していること
・放射能汚染分野では、行政が対応できな放射能低減や食品への移行抑制などの対策技術は普及段階であること
このように、農業のさまざまな問題、水系汚染のさまざまな問題、放射能汚染問題など、国や行政が対応できない
ことに対し、先進的にトライし、効果事例とノウハウを蓄積し、このノウハウ等を世間に公開し、
ときには無償で助言・指導さえも行っているのである。
EMを活用した環境回復のための社会貢献活動は、国や行政から感謝されてしかるべきものであろう、
しかし、国や行政は末端組織にまで「EMを嫌っている」「EMに批判的である」という現実は、
このうえなく異常であると言わざるを得ない。
(7) あらためて「EMバッシングの構図」を俯瞰していただきたい
いかがでしょうか・・・、
国や行政は、現在抱えている農業の諸課題、水系汚染問題および放射能汚染対策には不十分な対応しか
できていないってことを、ご理解いただけたと思う。
少なくとも、EMの活用ノウハウや多くの成功事例などと対比してみる限り、
「政策が時代遅れ」であり、「科学技術は大幅に遅れている」ことが判然とするはずだ。
いまこそ、国や行政は、科学技術の遅れを取り戻すべく、真摯の難問に取り組んで欲しいと考えたい。
・いま、EM活用で効果を感じている人たちは十万人は下らない
そのうち先進的で果敢に問題を解決している人は数百人はいるでしょう、
・もう国や行政の技術職員や研究員が総力をあげても、追いつけないレベルにある、とさえ思われる。
-----------------------------------------------------------------------------------------------
私の以上の「EMバッシングに反論」の数々は、
国や行政に謀反を起こし、敵に回すことではありません! 誤解しないで頂きたい。
我々は、グループとして、どの政治・政党やどのような宗教にも属していないし、影響すら受けいたい。
ただただ、家族の健康を考え、地区→地域→河川や海の環境回復など環境を良くすることによって、
心身ともに健康で、豊かな住み良い生活ができることを、心から願っている「ごく普通の生活者」たちなのである。
我々EM活動をしているNPOボランティアが国や行政に期待したい真意は、「行政とNPOとの協働」である。
国や行政の方々は、EMの良さを理解し、EM活動に対する誤解を、まずは解いてもらい、
そして、ますます成熟していく日本の社会において、国や行政の限界を真摯に悟っていただきたい、
そのうえで、民間の知恵と情熱とボランティアな総力を活用すべき、いまこそ急務な時ではないでしょうか・・・
このことを、心より切に願っております。
平成26年12月 高橋剛
PS。
以上の記事は「総論」であり、子スレにて更に、
「反論(農業分野)」「反論(水質浄化分野」「反論(放射能汚染分野)」そして「反論(EMバッシャーたち)」をまとめてまいります。
最近、EMに関する誤った認識や偏見のある記事・情報がブログやツイッターなどで散見されている。
・「科学的に証明されていない」「科学的な効果はない」「ニセ科学」「EMはオカルト的集団」・・・
・メディアまでもが真実や本質を離れ、断片情報を悪意的に再編集(真実ねつ造)した記事もある・・・
私はEMを実践して20年、その素晴らしさを実感している一人である。
・EMを構成する複数の微生物は、食品製造業などで使われている安全なものであること
・家庭菜園や有機農業でのEM活用の効果は絶大なものであること
・EMは放射能をも低減できること、など枚挙に暇がない。
また、EMを実践している方々はみな、
・自然環境を大切にし、家族や地域の環境と健康を心から心配している、
・国や行政では対応不十分な自然環境の回復などに、自発的なボランティア精神で活動している
・食の生産においては、安全で安心な食材の生産、美味しい食材の追究など頑張っている
などなど、考えた方も人間性も、みな素晴らしい人たちである。
このような方々をも貶めるような情報や記事に対し、憤りを感じてきたので、ここに反論したい。
(反論することは相手の非を指摘する見苦しい面もあるが、どうかご容赦とご理解をいただきたい)
なおこの反論内容はすべて私の個人的な見解である、ご意見や反論などありましたらメールいただければ幸いです。
平成26年12月 文筆責任 高橋剛 go@em-platform.com
● 反論の要点 ● -------------------------------------------------------------------
(1) 国や行政から発する情報は (例え正しくなくとも) 国民に与える影響力は大きい
EMバッシングの記事の情報源を遡っていくと、国や行政サイドが発する情報とメディア記事に辿り着く。
その大半は「実験をしてみたが効果はなかった」や「EMは科学的に証明されていない」
とまで公言するようになり、EM懐疑派の格好の材料となって今のネットEMバッシングにまで広がった。
(2) 行政職員ほとんどは 「EMを忌み嫌ってる」
このことは、私自身も仲間たちも、この岩手で実際に直接受けてきたことだが、その例をあげてみる。
・国の農業研究センターの研究員 「EMは全くダメだ」(h7)
・県委託事業NPO事例集を作成するとき 「EM団体は事例から外しなさい」(h13)
・県環境部署の中堅職員は 「EMには疑問がある」「科学的に証明されていない」(h15)
・県南の農業改良普及所職員は相談しに来た住民対し 「EMボカシは効果が無い」(h16)
・Y町町長がカキ養殖業者に直接電話で恫喝 「EMを使うのを止めなさい」(h18)
どうやら、全国津々浦々行政末端の組織・職員にまでに「反EM感情」が浸透しているのである。
(3) 行政や大学が実施した過去の調査報告など20件ほど調べてみた
・当該県内のEM成功事例を「全く調査をしていない」ことが分かった。
・ある県では、実証実験を行った結果「EMの効果なし」との報告しているが、
・微生物叢の根本的で重要な働きを理解していないフシがあったり、
・EM実践者から成功事例もEM活用ノウハウも聞きもしなかったり、
・まるで化学薬品扱いのごとく汚染水または汚染土壌に混ぜただけの経過実験であったり、など
EMの特性や微生物叢のメカニズムを理解せぬまま、我流で実証実験を行っているのである。
・たぶん、すでに国や他県での「EMは効果が無い」という情報を鵜呑みにし、
「はじめっから答え有りき」な調査・実験ではなかろうか、と思いたくなる低レベルな報告もあった。
これが果たして「科学的な検証」と言えるのだろうか、否である、「客観的な検証」にはほど遠いレベルである。
・小学生が高校の教科書を見て「分からない」と言ってることと、まるで同じである、
・検証する側には、検証できる能力(知識や技術)がなければならい。
(4) 科学とは 「再現性」と「客観性」 とが両立するものをいう
・EMの効果には「再現生」がある。効果を感じ、実践を積み重ね、「成功事例」へと繋がってきた。
その過程では失敗も多々あるが、ついには顕著な効果を手中に収めている、これが「再現性」である。
・また、EMは日本各地で成功しており、世界150か国以上で使われて効果を上げているが、
これこそが「再現性」の証であり、「客観性」の証でもある。
・そして今や論理的メカニズムが解明され、活用技術が確立するまでになってきた。
このように、EMは、「科学そのもの」である、すでに「科学的技術体系」ができあがっている。
国や行政の「EMは科学的に証明されていない」との認識は、次の理由により非科学そのものである。
・EMによる効果事例の、多くの「再現性」と「客観性」を調べもしていないこと
・検証能力の無い者による調査及び検証実験とその結論は、頼信できるものではないこと
・EMへの誤解と偏見意識のままの姿勢や体制下で行われる検証は「客観性」はまるで無いこと
科学は、国や行政が認証し決定するものではない、
時には、国が科学の進展を邪魔することだってあったのだ(科学の歴史)
(5) EMの微生物技術に比べて、国の科学技術は大幅に遅れている
以下、農業分野、水質浄化分野および放射能汚染対策分野に限ってだが、EMと行政の特質を対比してみた。
(農業分野)
・慣行農法は、高度成長時代の食糧事情を支える重要な農法であり、一定の評価ができるものであった。しかし、
・慣行農法(化学肥料+農薬使用の農業体系)が主体の農業政策であるが故に微生物活用技術は進んでいない
・慣行農法は、いまや安全で安心できる農畜産品とは言えない、美味しさにも欠ける、・・・
・慣行農法では、環境を汚染する、都市生活者との絆は築けない、農業を始めたい人にとって魅力的ではない・・・
・EM農法は、安全な微生物群(善玉菌たち)の働きを土壌に育てる結果、土壌の悪玉菌は抑えられ、
生産品は安全で安心で美味しく、水系環境を回復する力もあるなど、成熟社会の要請に呼応できている・・・
・参考 土壌微生物の重要性について考える
しかし、慣行農法は今や成熟社会の要請から離れてしまっているのに、EM農法の批判をし続けている。
詳しくは、子トピック「反論(農業分野)」およびEM農業/土壌微生物叢の重要性について考えるをご覧いただきたい。
また、土壌微生物の働きについては、健康宣言21号、健康生活宣言22号および健康生活宣言24号 をご覧いただきたい、
EMが理想の農業であることが(慣行農法の土壌の考え方と比較でき)分かりやすく解説されている。
(水系環境分野)
・行政の水系環境政策は、下水処理整備事業と水質汚濁防止法による排出規制のみである。
・商工業事業者が行う排水、浄化槽からの排水およびプール排水などに義務付けられている殺菌処理は、
その残留薬物により、水系の水質浄化を助ける微生物をも殺すなど、自然浄化力を低下させている
・また、一たび河川湖沼の悪化した水質やヘドロ堆積物に対する水質浄化策は全くない。
・EMは、日常生活面から水系浄化に役立っており、ボランティアな河川湖沼の水質浄化活動をも行っており、
このような活動により、海や湖沼や水系下流に蓄積したヘドロ(腐敗有機物)の減量に貢献しており、
沿岸漁業の生産性や品質向上など寄与している事例も少なくない。
しかし行政は、ボランティアな水質浄化活動を評価せず、逆に阻止しようとしているのである。
詳しくは、子トピック「反論(水質浄化分野)」をご覧いただきたい。
なお、EMダンゴの投入を快く思っていない行政もあるが、健康宣言21号 をご覧いただきたい、
EMダンゴによるヘドロ減量メカニズムがわかりやすく解説されている。
(放射能汚染対策分野)
・国の放射能汚染への対策は、汚染基準値を越える農地や公共施設等では、表土剥ぎ取りのレベルである。
基準値以下には対応しないばかりか、効果的な軽減策すら示されてはいない。
・汚染した家畜用牧草やシイタケほだ木などの焼却処理策は、新たな放射能物質の再拡散の問題がある
・放射能に汚染された農地より農産物への放射能移行対策は交換性カリ肥料施用策程度しか示されていない。
・これに対してEMは、
・基準を超えている農地でも、農産品に移行される放射能はNDである(または食品基準の遥か下である)
・汚染された農地・土地から発する放射線を微生物が吸収し直接被ばくを軽減する
・微生物の働きにより、放射能そのものが低減することが次第に実証されてきた、
・これらは、みな放射能汚染から子どもや家族や家庭菜園や農業を守ろうとする個人・ボランティアで
行われているのだ、この成果は社会貢献活動以外の何物でもない崇高ともいえる行動であろう。
そして、EMは、いまや放射能汚染の軽減に実効をあげてるレベルに達している。
しかし国は、国民が自ら放射能汚染に対処できる方策を示すことができないばかりか、
放射能汚染は「微生物で対処できるはずはない」として、
・微生物による放射能減量事実と事例を全く調べようとはしないばかりか、
・微生物による除染実証に対して、反論・批判するだけであり、
・研究すらなされていないし、今後も研究する気は毛頭ない、と思われる。
国の最高研究機関「農研機構」射能対策技術の研究報告(2011-2013) を見ると、
除染方法は、「汚染土の剥ぎ取り移動」「基準値以下に薄める」「減容化」など物理的研究が主である。
・汚染された農地へのカリ肥料の強制は、有機農業の将来を閉ざすものである。
詳しくは、子トピック「反論(放射能汚染対策分野)」をご覧いただきたい。
また、私の 放射能低減実験/放射線低減・放射能低減を実証している一例 ではあるが、参考までに。
また、放射能汚染直後から、放射能汚染への対策で効果をあげている代表的な事例をも知ることができる。
以上、農業分野、水質汚染回復分野、放射能汚染対策分野での「事実・実態」から、
国や行政の「環境汚染を解決すべく科学技術レベル」は大幅に遅れていると断言したい、つまり、
・これらの分野では、すでにEMを活用して全て解決していることから、
国の微生物活用の認識と活用技術は、EM技術の足元にも及ばないこと(科学技術の遅れ)
・国民(生活者)や成熟しつつある社会が求める環境対策に対応できていないこと(時代遅れ)
など、ハッキリと言えるのではないかと思っている。
(6) 国や行政の「ボランティアな社会貢献活動の重要性」への認識は希薄である
ボランティア活動は、対価を求めず、互助互恵の尊い行いである、と言われ思われて久しい。
国は、このボランティア活動やNPO活動を推進するため、平成10年に「社会貢献活動促進法(NPO法)」を制定した。
この法律は、NPO法人を企業などと同じ「人格をもつ組織」として制度化したことではあるが、
民間の非営利な社会貢献活動全般の重要性を、行政や企業や地域や国民市民に制度として示したことに価値がある。
なお、NPO法人だけがNPOではない、ボランティア活動団体もNPOである。
・「ボランティア」とは、個人の代償を求めない社会活動全般をいう言葉である
・ボランティア団体(グループ)とは、複数のボランティアとリーダーの下のまとまる集まりのことである
・NPOとは、会則があり、会則に従って運営され、総会や決算も行われている組織である。
・NPO法人は、法務局に登記したNPOであり、「社会的な人格」を表すだけに
定款・組織・運営・会計などが厳しく、税務申告や行政への事業報告などが義務づけられる
・なお、町内会や行政区などの組織は、行政の末端組織なのでNPOではない
いまや市民による社会貢献活動は、阪神淡路島地震や東日本大震災などの大規模な活動は別格としても、
地区でも広域地域でも全国レベルでも活発に活動をしている。
現在(平成26年12月現在)NPO法人数は全国で5万法人、岩手県だけでも460団体あり、ボランティア団体も含めると
その10倍以上(私の推測)の団体が、環境活動や生活弱者の救済などの社会貢献活動を行っている。
(参考) さまざまなNPO・ボランティア活動の分野
・保健、医療又は福祉の増進・社会教育の推進・まちづくりの推進・観光の振興・農山漁村又は中山間地域の振興
・学術、文化、芸術、はスポーツの振興・環境の保全・災害救援・地域安全・人権擁護、平和の推進・国際協力
・男女共同参画社会の形成促進・子どもの健全育成・情報化社会の発展・科学技術の振興・経済活動の活性化
・職業能力の開発。雇用機会の拡充・消費者の保護
・そしてNPOやボランティア活動を助言や支援する活動もNPOである
(NPOと行政との関係)
・NPO法制定以来、全国の都道府県では「行政とNPOとの協働」の認識と制度化が進んできた。
つまりNPOは「新しい公共である」という観点から「行政と対等」であるとする認識への転換である。
行政のサービスや機能との連携、行政への提案や政策提言も真摯に検討する、としている。
・これは決して行政側の都合主義的な「行政を補完組織」ということではない、
市民自らが明確なミッション(使命感)を持ち、その実現のために自主的自律的な活動組織であることを尊重し、
行政がそのミッションに理解・賛同し、行政が協働の仕組みを検討し計画化する、というものである。
・この「NPOとの協働」に背景には、行政には市民住民の全ての要請に応えるほどの予算や人材や
ビジョンと能力技能が薄いという現実もある。
・また、地域住民の豊かさを高めること、社会の進化・成熟のためにはNPO・ボランティア活動は、
必要不可欠な存在である、という認識が行政側にもなければならないと、するものである。
ここで、改めて強調したい、「EMを活用すること」は、それだけで社会に貢献している、ってことである。
・EM活用した日常生活そのものは、環境負荷を軽減する環境活動そのものであること
・EMによる家庭菜園は、食と農を追究できる原点であり、生ごみ堆肥化などの資源循環モデルになっていること
・農業分野では、行政が対応できない農業技術の研究・開発や技術普及までも行なわれていること
・水系環境分野では、行政が対応できない水質浄化やヘドロ減量し、水産業の生産性にまで貢献していること
・放射能汚染分野では、行政が対応できな放射能低減や食品への移行抑制などの対策技術は普及段階であること
このように、農業のさまざまな問題、水系汚染のさまざまな問題、放射能汚染問題など、国や行政が対応できない
ことに対し、先進的にトライし、効果事例とノウハウを蓄積し、このノウハウ等を世間に公開し、
ときには無償で助言・指導さえも行っているのである。
EMを活用した環境回復のための社会貢献活動は、国や行政から感謝されてしかるべきものであろう、
しかし、国や行政は末端組織にまで「EMを嫌っている」「EMに批判的である」という現実は、
このうえなく異常であると言わざるを得ない。
(7) あらためて「EMバッシングの構図」を俯瞰していただきたい
いかがでしょうか・・・、
国や行政は、現在抱えている農業の諸課題、水系汚染問題および放射能汚染対策には不十分な対応しか
できていないってことを、ご理解いただけたと思う。
少なくとも、EMの活用ノウハウや多くの成功事例などと対比してみる限り、
「政策が時代遅れ」であり、「科学技術は大幅に遅れている」ことが判然とするはずだ。
いまこそ、国や行政は、科学技術の遅れを取り戻すべく、真摯の難問に取り組んで欲しいと考えたい。
・いま、EM活用で効果を感じている人たちは十万人は下らない
そのうち先進的で果敢に問題を解決している人は数百人はいるでしょう、
・もう国や行政の技術職員や研究員が総力をあげても、追いつけないレベルにある、とさえ思われる。
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私の以上の「EMバッシングに反論」の数々は、
国や行政に謀反を起こし、敵に回すことではありません! 誤解しないで頂きたい。
我々は、グループとして、どの政治・政党やどのような宗教にも属していないし、影響すら受けいたい。
ただただ、家族の健康を考え、地区→地域→河川や海の環境回復など環境を良くすることによって、
心身ともに健康で、豊かな住み良い生活ができることを、心から願っている「ごく普通の生活者」たちなのである。
我々EM活動をしているNPOボランティアが国や行政に期待したい真意は、「行政とNPOとの協働」である。
国や行政の方々は、EMの良さを理解し、EM活動に対する誤解を、まずは解いてもらい、
そして、ますます成熟していく日本の社会において、国や行政の限界を真摯に悟っていただきたい、
そのうえで、民間の知恵と情熱とボランティアな総力を活用すべき、いまこそ急務な時ではないでしょうか・・・
このことを、心より切に願っております。
平成26年12月 高橋剛
PS。
以上の記事は「総論」であり、子スレにて更に、
「反論(農業分野)」「反論(水質浄化分野」「反論(放射能汚染分野)」そして「反論(EMバッシャーたち)」をまとめてまいります。
go
投稿数: 125
「EMバッシングに反論(総論)」では、国や行政に対する環境回復施策や微生物活用技術等について、
・国や行政は、なぜか「EMを嫌っている」こと
・微生物への認識と利用技術のない技術職員による検証報告であること、
・国や行政や農学の専門家たちの「土壌微生物叢」への認識や活用技術は遅れていること
・EMは国内外で効果が証明されており、「科学的・技術的な体系が既に確立」していること
・環境回復の活動に対し、行政は「ボランティアな社会貢献活動」を苦々しくさえ思っているフシがある、
などなどを指摘した。
EMは、生き物である微生物資材なので、その効果は「施用環境」と「使い方」に大きく左右される。
EMで効果をあげるためには、例えば農業分野であれば、
① まずは、農作物に好影響を及ぼす微生物叢の考え方をしっかり理解すること
② 次は、施用対象先の微生物叢を善玉菌優勢系に転換すること。
③ そして、微生物叢を発酵合成型に育成し維持管理していくこと。
しかし、公的機関が実施したとする実証報告(要点)を拝見すると、
基本的な①に関しては、認識どころか視野にも入っていないし、②および③の考えも技術もないのである。
土壌微生物に関する検証能力の無い者による検証実験では、EMを正しく評価でるはずがないと考える。
さて、公的機関のEM検証報告に反論する前に、
EM栽培の「微生物や微生物叢への取り組み」について整理してみたので、
公的機関が「慣行栽培」で培われてきた考え方との差異を明確化してみた。
(1) 「EM栽培」と「慣行栽培」の土壌微生物叢の認識と活用技術について比較する
慣行栽培もEM栽培も、ともに収量の向上、病害虫の抑制、品質の向上を目指しているが、根本的な違いは
「化学肥料と合成農薬の施用の有無」と、植物と土壌のマイクロバイーオーム(微生物叢)理念の違いにある。
① 微生物叢のあり方を中心とした比較
この図は、決して慣行栽培を否定したものではない、しかし人間だって腸内微生物叢が貧弱なら健康は悪化する、
という常識から、EM栽培の微生物群の作物に対する健全性を強調したいためのイラストである。
なお、「環境保全型農業」は減・化学肥料と減・化学合成農薬および畜産糞尿や食品廃棄物等の堆肥化を
うたってはいるが、土壌微生物叢の考え方や理念からすると「慣行栽培」の域を出ない。
EMは、EMをパラパラと撒いた程度で、収量が向上し、病害虫も減り、品質も向上する、という訳にはいかない。
EMの効果をあげるためには、例えば農業分野であれば、
① まずは、農作物に好影響を及ぼす微生物叢の考え方をしっかり理解できていなければならない。
・土壌の微生物叢の分類:腐敗型/浄菌型/発酵型/合成型
(腐敗型)悪玉菌が優勢な土壌、病原性細菌も増える、
継続した慣行栽培で腐敗型になる => 易分解有機物を投入すれば腐敗し作物が育たない
(浄菌型)悪玉菌が少ない土壌、
完熟堆肥づくりで切り返しを行うと高温になり、雑菌が死滅する
(発酵型)有機物を嫌気環境で低分子な有機物に分解する、乳酸発酵菌類・酵母などの有用発酵菌
(合成型)光合成細菌:CO2から糖を合成、有害物質を分解、アミノ酸も合成する
窒素固定菌類:空気中の窒素を固定する
・EM栽培が目標とする土壌微生物叢は、発酵菌類と合成菌類が共生し、更に作物と共生する。
・作物の根から吸収する栄養としての無機態/低分子タンパク質について、
・慣行栽培では、植物は無機態栄養しか吸収できないとの考えである、完熟堆肥づくり=無機態窒素
・EM栽培では、植物の根は、低分子のタンパク質、糖類、ビタミン、生理活性物質などを吸収する、
即ち、作物の生育にすぐに役立つ機能的でパワーのある栄養を微生物が作り出す。
② そのうえで、施用対象先の微生物叢を善玉系に改善すること。
・慣行栽培の継続によって腐敗型になり、連作によってフザリウムなどの病原細菌が増えやすい。
・中途半端な量のEMを投入しても腐敗型土壌がすぐに改善されるわけではない、
・思い切って、EM発酵ボカシと一次活性液の量を多くして、を深耕することで、
フザリウム菌などの病原細菌が抑制されるはずである。
・重要なことは、品質良いEMボカシづくりとEM活性液づくりである。
③ そして、その微生物叢を発酵合成型に管理・育成していくこと。
・私ごとで恐縮だが、親が行ってきた慣行栽培から私がEM栽培に切り替えた0.5aほどの家庭菜園の
病害虫対策の例である、
・初年度から、化学肥料と農薬を使わなかったので、害虫ドウガネブイブイやテントウムシダマシが
爆発的に増えて、秋ダイコンは8割が発芽直後にやられてしまった。
・3年目にして、テントウムシダマシは皆無となり、益虫であるテントウ虫が目立ってきた、
ドウガネブイブイやヨトウムシの被害はほとんど目立たなくなった。
・EMボカシはさほど入れず、完熟堆肥だけ入れた、EM活性液は月2・3回ほど全面に散布していた。
・発酵型や合成型の土壌でも、EM散布等を続けていかないと、いつしか腐敗型に戻ってしまう。
収量の向上、品質の向上、病害虫抑制は、土壌微生物叢と作物との健全な共生で実現できると考える。
② EMの発酵培養技術と活用技術について
・EMの目的は、(慣行栽培継続等による)悪玉菌優勢の土壌(腐敗型土壌)を善玉菌優勢の土壌に
転換することである。
・EMは、微生物が休眠状態ぎみのEM1原液をそそのまま使うことはせず、
糖蜜(サトウキビ由来の廃糖蜜)などで発酵培養(1次培養)のEM活性液を作ることから始まる。
・良質の一次培養液「EM活性液」ができれば、更にニ次まで培養できるが、三次培養は微生物群が偏るため勧めない。
・EMボカシは、米ぬか等を良質のEM活性液発酵液で嫌気発酵させたパワーのある土壌改良資材である。
・EM原液を数千倍に殖やした活性液は、農地や葉面への散布は更に数百倍に希釈して散布する。
・腐敗型土壌とは悪玉菌が優勢な土壌のことだが、すべての微生物が「悪玉菌」であるのではなく、
大半の微生物は日和見菌(悪玉・善玉どちらにも共生する)なので、腐敗型土壌の主役・悪玉菌をEMで抑え、
圧倒多数の日和見菌類と共生することで健全な微生物叢を形成するものである。
なお、有機栽培でもEM栽培でも、「畜産糞尿」は重要な有機資源である。
・畜産糞尿は、家畜にEMを施用する(飲ませる、食べさせる、畜舎に散布する)ことで、
畜舎は悪臭とハエは激減し、家畜は健康になり、糞尿はすでに善玉菌優勢な半熟有機堆肥となっている。
・放射能に汚染された牧草地には、スラリー液肥+EM活性液の散布によって収穫した牧草は、
放射能の吸収が抑制されるので、サイレージ(飼料)に使うことができる。
・慣行栽培における堆肥の考え方は「無機窒素化」だが、EM栽培では「発酵分解した有用有機物」である。
(2) 日本土壌学会の「公開シンポジウム報告」に反論する
EMバッシングは、財団法人日本土壌肥料学会の「公開シンポジウム報告」(1996年)が原点になっているが、
現在でも公開されているので、EM懐疑派・批判者は好んでEMバッシングの拠り所として今も使われている。
以下、タイ国国内の共同研究で「EMの効果がない」ことを印象づける箇所について反論する。
(引用は、報告書の画面コピー画像から当該部分を切り取ったものである)
① 「光合成細菌は含まれていない」等について P9より引用:
・光合成細菌に関しては、 ブログ 「杜の里から」 農業編 によると、
「スーパーEMは現地製造したものであり、光合成細菌は含まれていない」という情報がある。
もしそうだとすると放線菌も含まれていないと推測する。
(参考までに)
現在のEM1の主要な微生物は、乳酸菌、酵母菌、光合成細菌である
(海外生産のEMには、この3種しか入っていない)
乳酸菌と酵母が強く働けば、自然界の常在する光合成菌・糸状菌・放線菌などが増え、
共生関係が自然と出来上がるからである。
もし初めっから光合成細菌を重視したいのなら、EM3という資材を利用すればいい。
・「DNAが含まれていない」は、意味も意図も不明である。
EMに含まれている乳酸菌や酵母菌などの微生物は培養でき、DNAがあるから複製できる。
・「抗微生物活性は認められなかった」とあるが、これも意味も意図も不明である。
いったい、どのような方法で確認したのだろうか?
・もしEM原液を直接調べたとしたのなら、原液には乳酸などによってPh3.5近辺なので、
雑菌や病原性細菌は殺菌されるか増殖すらできない。
・もしEM活性液を正しく培養できているなら、それもPh3.5近辺なので、同じである。
・もし、EMを希釈液して散布した結果であるなら、その前提と施用状況を付記すべきである。
・推測だが、土壌や葉面に散布したら、すぐに病害が抑制できる、と勘違いしているのではないだろうか。
② 農薬としての効果について P11より 引用:
・どうやら、実証実験に係わった人たちは、EMを農薬の代用資材であると勘違いしているようだ。
EMの考え方は、
・土壌微生物叢が有用に働いているなら、病気には掛らない掛りにくい
土壌が腐敗型だから病気にかかりやすいし、害虫も寄ってくるのである。
・EMは、土壌微生物叢を改善するための資材である。
実験土壌は、たぶん化学肥料や農薬使用で微生物叢が疲弊していると考えられるので、
微生物叢の正しい認識もなく、EMの土壌への施用方法と施用量が適切でなかったと思われる。
大半の人は、慣行栽培をEM栽培に切り替えた直後には病害虫の発生に悩まされるものである。
自然由来の害虫忌避剤をいろいろ試すのもこの頃である。
しかし、諦めずにEMを施用し続けると、年々病害虫の発生は必ず減少する。
・キュウリのウドンコ病は、EMセラミックスパウダーを葉面散布して活性液を散布すれば
数日で確実に消え失せる。これは殺菌効果ではなく、作物が強くなった結果である、
根元の土壌微生物叢を優勢することで、植物が元気に健康になるからである。
(私の場合、セラミックスパウダー散布は一度だけで、その後その畝は病気は発生していない)
・ま、そうは言っても、キャベツの青虫だけは手ごわい、ネット施用が安心だ
土壌微生物叢が健全になれば、確実に病害虫は減少する。
タイの研究だけでなく、土壌肥料学会の専門家たちや行政の研究指導者たちも、
みな土壌微生物叢の重要性に対し真摯に取り組んでこなかったことが、上記(1)からも明白である、
③ 肥料としての効果について P11より引用:
EMをどのように施してコンポストを作製したのか? 対比した他の肥料資材は何か?
そしてどのように施用したのか? など全く不明なので、適切なコメントはできない。
しかし、すでに上記などで明らかなように、実証実験者たちの微生物叢に対する認識は低く、
EMや微生物の活用技術が全く無いため、病害虫抑制効果や収量向上に関する実証実験の結果報告は
まったく信用できるものではない。
・EMでの「収量の向上」のカギは微生物叢にあり、全ての有用微生物群が巧みに関係していく。
a) 土壌中の残根・残渣や鋤込まれた緑肥や表面を覆う刈り草マルチなどの有機物は、
EMを散布するなどで有用発酵分解されて、作物が吸収しやすい有機態の肥料になる。
b) 有用微生物叢が形成されると、土壌は団粒化して保湿性排水性と微生物環境が整う。
c) 光合成細菌と窒素固定菌類は、無(無機物)から有(有機物)を創りだす。
・光合成細菌は、無尽蔵にある二酸化炭素と光エネルギーから糖を合成するだけでなく、
腐敗有機物や腐敗することで発生するメタンや硫化水素などの有毒物質からアミノ酸を生成する。
・根粒菌などの窒素固定菌類は、空気中の窒素を固定して作物と共生する。
つまり、外部から肥料を投入しなくとも、肥料成分が産生される。
・なお、光合成細菌も窒素固定菌類も、乳酸菌や酵母などが働らく環境で力を発揮する。
d) EMによる土壌微生物叢は、作物の生育を阻害するさまざまな要因を除去してくれる。
・EMを施用すると、酸化発酵腐敗菌が劣勢になり、土壌中の酸欠は起こりにくい
・光合成細菌は、土壌の有害物質を分解する
・乳酸や放線菌は、病原性細菌の発生を抑えたり、作物の耐病性や耐虫性を高める
e) EMによる土壌微生物叢では有機物は作物が吸収しやすいタンパク質などに分解される。
このことは、作物の根・茎・葉・花・実・種子などを効率よく合成できることに繋がる。
f) 収量の向上には、良質の発酵堆肥を施用することはもちろんだが、
EMによる土壌微生物叢は、慣行栽培に比べて、
はるかに高収量の可能性が期待できる「食料生産システム」(理想の農業)なのである。
④ 汚水処理剤として p11から引用:
・「処理剤として」の表現から、EMを化学薬剤的なイメージで捉えていると思われる。
(先の「病害虫」の殺菌効果の評価でも、農薬次元の比較であった)
EMは微生物資材である、有用微生物が優勢になって初めて効果が出るものである。
・「豚の糞による嫌気的処理と生物ガス生産では、EM処理とEMを餌に混ぜて育てた豚の糞による
処理とではこ低い効果しかみられなかった」について、
この実験で何をやろうとしているのか意図は不明だが、糞尿処理の効果を「生物ガス生産を指標」として
見ているフシがあるのは驚きである。 彼らの常識では「糞尿は好気状態で堆肥化する」ことからすると、
「嫌気」では堆肥化できない、ってことを言いたかったものと推測する。
EMによる堆肥化は、好気発酵(酸化発酵)で有機物を燃やしてしまう完熟堆肥づくりではなく、
有用菌による嫌気発酵によって有機物を植物が吸収されいやすい低分子タンパク質に分解したり、
植物が健全に成長することに役立つ生理活性物質などを作るものである。
・豚の糞は液状に近いので堆肥化は難しいく、かなり多くのEM活性液散布なども必要である。
(参考)EMの畜産利用
実証実験者たちには(報告書の行間から察せられるが)EM活性液を作る技術がないと思われる、
そして、適正なEM処理が行われていないと断じたい。
・「・・・化学肥料と比べて収量が著しく低い」 については、
EMによる糞尿処理が不十分と思われだけでなく、不完全な半生肥料は作物の生育を阻害する。
なお、ここでも「土壌微生物叢」に全く目を向けていないことから、EMを評価する能力は全くない。
⑤ ナマズ養殖での水質の影響 p11から引用:
・単にEMを流しただけではダメである、エサに活性液を混ぜたか、少量でもEMボカシを混ぜることで
死亡率や成長性などの生産性は上がる。
・なお、養殖池の泥の除去の後にEMを散布することで、池の環境が大幅に改善される。
⑥ EM施用による環境への影響 p11から引用:
・「違いがないことが判明した」については、
わざわざ報告することで、化学肥料や農薬と同じである、と印象付ける狙いであるなら、とんでもない!
化学肥料は水系を富栄養にし、農薬は水系の微生物叢を弱め生態系を悪化させる要因に
なっていることは、いまや誤魔化しようのない常識であろう。
以上、主な主張に対して内容面で反論してみたが・・・、
・ついぞEMによる土壌微生物叢の「本質」に迫ることが一切なかったのは、非常に残念である。
・この報告は、日本土壌肥料学会が「EM批判の目玉となる根拠」としたものである、
土壌肥料学会の専門家リーダーたちの「土壌微生物叢への認識の程度」が知れた、とも言えよう。
・植物の健全な成長は「土壌の良し悪しで決まる」とは常識ではあるが、
「土壌の微生物叢の良し悪しで決まる」というのが本質であろう。
(ヒトの健康を語るとき、腸内細菌叢の良し悪しが基本であるのと同じ考えである)
・もう一度、上記(1)のイラストを見て欲しい、
土壌肥料学会が推し進める「慣行栽培」と健全な土壌微生物づくりを目指す「EM栽培」とは
あらゆる面で格差が判然としていることが見てとれよう。
学問や実践研究は、農学に限らず、研究も実践も普及も自由であるべきである。
なぜ、日本土壌肥料学会はEMを批判するのだろうか? いったいEMの何を恐れているのだろうか?
EMに限らず、有機栽培などで健全な土壌微生物叢を志向する栽培に対する評価は、
・国や行政や土壌肥料学会が決めるものでは決してない、
・農と食と環境と家族の健康を大切に思う「生活者」によってなされるものであろう、
・更に将来を見据えたとき、生産者や流通からも支持されなければならない。
最後に、ある農学の専門家による論文があったので紹介する
⑦ 日本土壌肥料学会のEM批判を憂う専門家の意見を紹介する 総合農学代5巻1997.11.30より 引用:
いま、まさに岸田氏の予感どうりに、その後のEMは着実に進歩してきているのである。
日本土壌肥料学会をはじめ、国や行政の実証実験の複数の報告を見ると、
・どれ一つとっても、「EMの成功事例」を調査や仕組みの研究など、してこなかった。
実験をする前に、EMの専門家にも成功者に活用技術を聞いた形跡が全くないのである。
・このような姿勢では、EMによる健全な土壌微生物叢づくりは出来ない、正統な評価ができないだけでなく、
多くの難題を抱えている日本の農業の、未来を切り拓くことはできない失望感すら漂ってくる。
(3) 日本土壌学会1995年/東京農大「EM農法の評価」について 論文引用: (その1)EMボカシの化学性 (その2)慣行農法との比較
(その1)について
・「有機農業は「慣行農法の残効や流出肥料成分のお余り・お流れ農法」である」について、
有機農業をまともに考えていない人だということが分かった。
・「環境保全型農業を推進するには」 について、
環境保全型農業とは、化学肥料を減らし、畜産糞尿や有機廃棄物物を完熟堆肥にして利用し、
農薬も減らすというものであるが、
減らす基準は曖昧であり、掛け声的であることが2014年現在の私の農村の実態である。
所詮、化学肥料と農薬使用の慣行農法とほとんど変わらない。
・「ボカシ材料に『EM』を添加しても化学性と窒素無機化量 になんら変化は認められなかった」について、
EMボカシは、単なる有機肥料の一種である、とする認識しかないことが分かった。
EMボカシの主たる目的は、慣行栽培を続けてきた腐敗型土壌を改善ことである。
「窒素無機化量」 においては、植物は「無機態窒素しか吸収できない」という過去の学説であり、
植物は、低分子タンパク質やアミノ酸を吸収することは、今や常識である。
・この人たちは、EMの本質の認識や利用技術がないことが分かり、EMを評価する資格も能力は無い。
(その2)(実験-2)
・「EM区の野菜収量は慣行区の平均収量に対し48−53%に過ぎなかった」 について、
EM区で使用したEMボカシ肥は3.1~4.0N/10a相当だが、慣行区で使用した肥料は15kg/10aなので、
EM区の方が肥料成分が1/4~1/5と少なく、収量が少ないは当然でなかろうか、
むしろ収量50%前後なら慣行区よりも善戦している、圧勝レベルとさえ考えられよう。
・「還元糖、ビタミンCが慣行区の1.8倍に達した」 についての要因などの考察はなかったが、
慣行区に比べて「おいしさと栄養価が高くなった」ことを認めたことになる。
(なぜそうなるのかは、EMを実践してる方ならみな知っている)
・「しゅう酸は慣行区の1.4倍を示した」 について、
シュウ酸は大量に摂ると健康に良くないと言われてるので、この報告で強調したかったのだろうが、
シュウ酸の多い作物は、一般に生で大量に食べるないので健康を心配することはないと言われている。
それよりも、シュウ酸は、エぐ味や季節感など、野菜・山菜の独特の「風味」「好み」でもあり、
EMによって「野菜本来の風味が取り戻せた」ってことが証明されたとも言える。
以上のことから、この東京農大の実証報告は、
・EMを批判したい箇所は、ことごとく「まと外れ」で、評価に値するものではない。
・それどころか、断片的ではあるが、EMの効果を(意に反して)証明したことになっている。
本気で「EM農法を評価する」つもりなら、
上記(1)のどれか一つでも、的確なる論戦なり、的確な実証実験をしてもらいたいものである。
----------------------------------------------------------------------------------
まだまだ多くの行政でのEM批判の実験報告があるが、その要点を見る限り、
・EMの本質である土壌微生物叢の切りこんだもはなく、
・化学肥料効果と化学合成農薬との即効的効果を比較をしたものであった。
また、20年も経った今でも、
EMの本質に迫るような土壌微生物叢とその形成に関する研究報告が見当たらないことから、
慣行農法が抱える多くの問題・課題への根源的(農業技術面等)な対策が期待薄なのは、非常に残念である。
・国や行政は、なぜか「EMを嫌っている」こと
・微生物への認識と利用技術のない技術職員による検証報告であること、
・国や行政や農学の専門家たちの「土壌微生物叢」への認識や活用技術は遅れていること
・EMは国内外で効果が証明されており、「科学的・技術的な体系が既に確立」していること
・環境回復の活動に対し、行政は「ボランティアな社会貢献活動」を苦々しくさえ思っているフシがある、
などなどを指摘した。
EMは、生き物である微生物資材なので、その効果は「施用環境」と「使い方」に大きく左右される。
EMで効果をあげるためには、例えば農業分野であれば、
① まずは、農作物に好影響を及ぼす微生物叢の考え方をしっかり理解すること
② 次は、施用対象先の微生物叢を善玉菌優勢系に転換すること。
③ そして、微生物叢を発酵合成型に育成し維持管理していくこと。
しかし、公的機関が実施したとする実証報告(要点)を拝見すると、
基本的な①に関しては、認識どころか視野にも入っていないし、②および③の考えも技術もないのである。
土壌微生物に関する検証能力の無い者による検証実験では、EMを正しく評価でるはずがないと考える。
さて、公的機関のEM検証報告に反論する前に、
EM栽培の「微生物や微生物叢への取り組み」について整理してみたので、
公的機関が「慣行栽培」で培われてきた考え方との差異を明確化してみた。
(1) 「EM栽培」と「慣行栽培」の土壌微生物叢の認識と活用技術について比較する
慣行栽培もEM栽培も、ともに収量の向上、病害虫の抑制、品質の向上を目指しているが、根本的な違いは
「化学肥料と合成農薬の施用の有無」と、植物と土壌のマイクロバイーオーム(微生物叢)理念の違いにある。
① 微生物叢のあり方を中心とした比較
この図は、決して慣行栽培を否定したものではない、しかし人間だって腸内微生物叢が貧弱なら健康は悪化する、
という常識から、EM栽培の微生物群の作物に対する健全性を強調したいためのイラストである。
なお、「環境保全型農業」は減・化学肥料と減・化学合成農薬および畜産糞尿や食品廃棄物等の堆肥化を
うたってはいるが、土壌微生物叢の考え方や理念からすると「慣行栽培」の域を出ない。
EMは、EMをパラパラと撒いた程度で、収量が向上し、病害虫も減り、品質も向上する、という訳にはいかない。
EMの効果をあげるためには、例えば農業分野であれば、
① まずは、農作物に好影響を及ぼす微生物叢の考え方をしっかり理解できていなければならない。
・土壌の微生物叢の分類:腐敗型/浄菌型/発酵型/合成型
(腐敗型)悪玉菌が優勢な土壌、病原性細菌も増える、
継続した慣行栽培で腐敗型になる => 易分解有機物を投入すれば腐敗し作物が育たない
(浄菌型)悪玉菌が少ない土壌、
完熟堆肥づくりで切り返しを行うと高温になり、雑菌が死滅する
(発酵型)有機物を嫌気環境で低分子な有機物に分解する、乳酸発酵菌類・酵母などの有用発酵菌
(合成型)光合成細菌:CO2から糖を合成、有害物質を分解、アミノ酸も合成する
窒素固定菌類:空気中の窒素を固定する
・EM栽培が目標とする土壌微生物叢は、発酵菌類と合成菌類が共生し、更に作物と共生する。
・作物の根から吸収する栄養としての無機態/低分子タンパク質について、
・慣行栽培では、植物は無機態栄養しか吸収できないとの考えである、完熟堆肥づくり=無機態窒素
・EM栽培では、植物の根は、低分子のタンパク質、糖類、ビタミン、生理活性物質などを吸収する、
即ち、作物の生育にすぐに役立つ機能的でパワーのある栄養を微生物が作り出す。
② そのうえで、施用対象先の微生物叢を善玉系に改善すること。
・慣行栽培の継続によって腐敗型になり、連作によってフザリウムなどの病原細菌が増えやすい。
・中途半端な量のEMを投入しても腐敗型土壌がすぐに改善されるわけではない、
・思い切って、EM発酵ボカシと一次活性液の量を多くして、を深耕することで、
フザリウム菌などの病原細菌が抑制されるはずである。
・重要なことは、品質良いEMボカシづくりとEM活性液づくりである。
③ そして、その微生物叢を発酵合成型に管理・育成していくこと。
・私ごとで恐縮だが、親が行ってきた慣行栽培から私がEM栽培に切り替えた0.5aほどの家庭菜園の
病害虫対策の例である、
・初年度から、化学肥料と農薬を使わなかったので、害虫ドウガネブイブイやテントウムシダマシが
爆発的に増えて、秋ダイコンは8割が発芽直後にやられてしまった。
・3年目にして、テントウムシダマシは皆無となり、益虫であるテントウ虫が目立ってきた、
ドウガネブイブイやヨトウムシの被害はほとんど目立たなくなった。
・EMボカシはさほど入れず、完熟堆肥だけ入れた、EM活性液は月2・3回ほど全面に散布していた。
・発酵型や合成型の土壌でも、EM散布等を続けていかないと、いつしか腐敗型に戻ってしまう。
収量の向上、品質の向上、病害虫抑制は、土壌微生物叢と作物との健全な共生で実現できると考える。
② EMの発酵培養技術と活用技術について
・EMの目的は、(慣行栽培継続等による)悪玉菌優勢の土壌(腐敗型土壌)を善玉菌優勢の土壌に
転換することである。
・EMは、微生物が休眠状態ぎみのEM1原液をそそのまま使うことはせず、
糖蜜(サトウキビ由来の廃糖蜜)などで発酵培養(1次培養)のEM活性液を作ることから始まる。
・良質の一次培養液「EM活性液」ができれば、更にニ次まで培養できるが、三次培養は微生物群が偏るため勧めない。
・EMボカシは、米ぬか等を良質のEM活性液発酵液で嫌気発酵させたパワーのある土壌改良資材である。
・EM原液を数千倍に殖やした活性液は、農地や葉面への散布は更に数百倍に希釈して散布する。
・腐敗型土壌とは悪玉菌が優勢な土壌のことだが、すべての微生物が「悪玉菌」であるのではなく、
大半の微生物は日和見菌(悪玉・善玉どちらにも共生する)なので、腐敗型土壌の主役・悪玉菌をEMで抑え、
圧倒多数の日和見菌類と共生することで健全な微生物叢を形成するものである。
なお、有機栽培でもEM栽培でも、「畜産糞尿」は重要な有機資源である。
・畜産糞尿は、家畜にEMを施用する(飲ませる、食べさせる、畜舎に散布する)ことで、
畜舎は悪臭とハエは激減し、家畜は健康になり、糞尿はすでに善玉菌優勢な半熟有機堆肥となっている。
・放射能に汚染された牧草地には、スラリー液肥+EM活性液の散布によって収穫した牧草は、
放射能の吸収が抑制されるので、サイレージ(飼料)に使うことができる。
・慣行栽培における堆肥の考え方は「無機窒素化」だが、EM栽培では「発酵分解した有用有機物」である。
(2) 日本土壌学会の「公開シンポジウム報告」に反論する
EMバッシングは、財団法人日本土壌肥料学会の「公開シンポジウム報告」(1996年)が原点になっているが、
現在でも公開されているので、EM懐疑派・批判者は好んでEMバッシングの拠り所として今も使われている。
以下、タイ国国内の共同研究で「EMの効果がない」ことを印象づける箇所について反論する。
(引用は、報告書の画面コピー画像から当該部分を切り取ったものである)
① 「光合成細菌は含まれていない」等について P9より引用:
・光合成細菌に関しては、 ブログ 「杜の里から」 農業編 によると、
「スーパーEMは現地製造したものであり、光合成細菌は含まれていない」という情報がある。
もしそうだとすると放線菌も含まれていないと推測する。
(参考までに)
現在のEM1の主要な微生物は、乳酸菌、酵母菌、光合成細菌である
(海外生産のEMには、この3種しか入っていない)
乳酸菌と酵母が強く働けば、自然界の常在する光合成菌・糸状菌・放線菌などが増え、
共生関係が自然と出来上がるからである。
もし初めっから光合成細菌を重視したいのなら、EM3という資材を利用すればいい。
・「DNAが含まれていない」は、意味も意図も不明である。
EMに含まれている乳酸菌や酵母菌などの微生物は培養でき、DNAがあるから複製できる。
・「抗微生物活性は認められなかった」とあるが、これも意味も意図も不明である。
いったい、どのような方法で確認したのだろうか?
・もしEM原液を直接調べたとしたのなら、原液には乳酸などによってPh3.5近辺なので、
雑菌や病原性細菌は殺菌されるか増殖すらできない。
・もしEM活性液を正しく培養できているなら、それもPh3.5近辺なので、同じである。
・もし、EMを希釈液して散布した結果であるなら、その前提と施用状況を付記すべきである。
・推測だが、土壌や葉面に散布したら、すぐに病害が抑制できる、と勘違いしているのではないだろうか。
② 農薬としての効果について P11より 引用:
・どうやら、実証実験に係わった人たちは、EMを農薬の代用資材であると勘違いしているようだ。
EMの考え方は、
・土壌微生物叢が有用に働いているなら、病気には掛らない掛りにくい
土壌が腐敗型だから病気にかかりやすいし、害虫も寄ってくるのである。
・EMは、土壌微生物叢を改善するための資材である。
実験土壌は、たぶん化学肥料や農薬使用で微生物叢が疲弊していると考えられるので、
微生物叢の正しい認識もなく、EMの土壌への施用方法と施用量が適切でなかったと思われる。
大半の人は、慣行栽培をEM栽培に切り替えた直後には病害虫の発生に悩まされるものである。
自然由来の害虫忌避剤をいろいろ試すのもこの頃である。
しかし、諦めずにEMを施用し続けると、年々病害虫の発生は必ず減少する。
・キュウリのウドンコ病は、EMセラミックスパウダーを葉面散布して活性液を散布すれば
数日で確実に消え失せる。これは殺菌効果ではなく、作物が強くなった結果である、
根元の土壌微生物叢を優勢することで、植物が元気に健康になるからである。
(私の場合、セラミックスパウダー散布は一度だけで、その後その畝は病気は発生していない)
・ま、そうは言っても、キャベツの青虫だけは手ごわい、ネット施用が安心だ
土壌微生物叢が健全になれば、確実に病害虫は減少する。
タイの研究だけでなく、土壌肥料学会の専門家たちや行政の研究指導者たちも、
みな土壌微生物叢の重要性に対し真摯に取り組んでこなかったことが、上記(1)からも明白である、
③ 肥料としての効果について P11より引用:
EMをどのように施してコンポストを作製したのか? 対比した他の肥料資材は何か?
そしてどのように施用したのか? など全く不明なので、適切なコメントはできない。
しかし、すでに上記などで明らかなように、実証実験者たちの微生物叢に対する認識は低く、
EMや微生物の活用技術が全く無いため、病害虫抑制効果や収量向上に関する実証実験の結果報告は
まったく信用できるものではない。
・EMでの「収量の向上」のカギは微生物叢にあり、全ての有用微生物群が巧みに関係していく。
a) 土壌中の残根・残渣や鋤込まれた緑肥や表面を覆う刈り草マルチなどの有機物は、
EMを散布するなどで有用発酵分解されて、作物が吸収しやすい有機態の肥料になる。
b) 有用微生物叢が形成されると、土壌は団粒化して保湿性排水性と微生物環境が整う。
c) 光合成細菌と窒素固定菌類は、無(無機物)から有(有機物)を創りだす。
・光合成細菌は、無尽蔵にある二酸化炭素と光エネルギーから糖を合成するだけでなく、
腐敗有機物や腐敗することで発生するメタンや硫化水素などの有毒物質からアミノ酸を生成する。
・根粒菌などの窒素固定菌類は、空気中の窒素を固定して作物と共生する。
つまり、外部から肥料を投入しなくとも、肥料成分が産生される。
・なお、光合成細菌も窒素固定菌類も、乳酸菌や酵母などが働らく環境で力を発揮する。
d) EMによる土壌微生物叢は、作物の生育を阻害するさまざまな要因を除去してくれる。
・EMを施用すると、酸化発酵腐敗菌が劣勢になり、土壌中の酸欠は起こりにくい
・光合成細菌は、土壌の有害物質を分解する
・乳酸や放線菌は、病原性細菌の発生を抑えたり、作物の耐病性や耐虫性を高める
e) EMによる土壌微生物叢では有機物は作物が吸収しやすいタンパク質などに分解される。
このことは、作物の根・茎・葉・花・実・種子などを効率よく合成できることに繋がる。
f) 収量の向上には、良質の発酵堆肥を施用することはもちろんだが、
EMによる土壌微生物叢は、慣行栽培に比べて、
はるかに高収量の可能性が期待できる「食料生産システム」(理想の農業)なのである。
④ 汚水処理剤として p11から引用:
・「処理剤として」の表現から、EMを化学薬剤的なイメージで捉えていると思われる。
(先の「病害虫」の殺菌効果の評価でも、農薬次元の比較であった)
EMは微生物資材である、有用微生物が優勢になって初めて効果が出るものである。
・「豚の糞による嫌気的処理と生物ガス生産では、EM処理とEMを餌に混ぜて育てた豚の糞による
処理とではこ低い効果しかみられなかった」について、
この実験で何をやろうとしているのか意図は不明だが、糞尿処理の効果を「生物ガス生産を指標」として
見ているフシがあるのは驚きである。 彼らの常識では「糞尿は好気状態で堆肥化する」ことからすると、
「嫌気」では堆肥化できない、ってことを言いたかったものと推測する。
EMによる堆肥化は、好気発酵(酸化発酵)で有機物を燃やしてしまう完熟堆肥づくりではなく、
有用菌による嫌気発酵によって有機物を植物が吸収されいやすい低分子タンパク質に分解したり、
植物が健全に成長することに役立つ生理活性物質などを作るものである。
・豚の糞は液状に近いので堆肥化は難しいく、かなり多くのEM活性液散布なども必要である。
(参考)EMの畜産利用
実証実験者たちには(報告書の行間から察せられるが)EM活性液を作る技術がないと思われる、
そして、適正なEM処理が行われていないと断じたい。
・「・・・化学肥料と比べて収量が著しく低い」 については、
EMによる糞尿処理が不十分と思われだけでなく、不完全な半生肥料は作物の生育を阻害する。
なお、ここでも「土壌微生物叢」に全く目を向けていないことから、EMを評価する能力は全くない。
⑤ ナマズ養殖での水質の影響 p11から引用:
・単にEMを流しただけではダメである、エサに活性液を混ぜたか、少量でもEMボカシを混ぜることで
死亡率や成長性などの生産性は上がる。
・なお、養殖池の泥の除去の後にEMを散布することで、池の環境が大幅に改善される。
⑥ EM施用による環境への影響 p11から引用:
・「違いがないことが判明した」については、
わざわざ報告することで、化学肥料や農薬と同じである、と印象付ける狙いであるなら、とんでもない!
化学肥料は水系を富栄養にし、農薬は水系の微生物叢を弱め生態系を悪化させる要因に
なっていることは、いまや誤魔化しようのない常識であろう。
以上、主な主張に対して内容面で反論してみたが・・・、
・ついぞEMによる土壌微生物叢の「本質」に迫ることが一切なかったのは、非常に残念である。
・この報告は、日本土壌肥料学会が「EM批判の目玉となる根拠」としたものである、
土壌肥料学会の専門家リーダーたちの「土壌微生物叢への認識の程度」が知れた、とも言えよう。
・植物の健全な成長は「土壌の良し悪しで決まる」とは常識ではあるが、
「土壌の微生物叢の良し悪しで決まる」というのが本質であろう。
(ヒトの健康を語るとき、腸内細菌叢の良し悪しが基本であるのと同じ考えである)
・もう一度、上記(1)のイラストを見て欲しい、
土壌肥料学会が推し進める「慣行栽培」と健全な土壌微生物づくりを目指す「EM栽培」とは
あらゆる面で格差が判然としていることが見てとれよう。
学問や実践研究は、農学に限らず、研究も実践も普及も自由であるべきである。
なぜ、日本土壌肥料学会はEMを批判するのだろうか? いったいEMの何を恐れているのだろうか?
EMに限らず、有機栽培などで健全な土壌微生物叢を志向する栽培に対する評価は、
・国や行政や土壌肥料学会が決めるものでは決してない、
・農と食と環境と家族の健康を大切に思う「生活者」によってなされるものであろう、
・更に将来を見据えたとき、生産者や流通からも支持されなければならない。
最後に、ある農学の専門家による論文があったので紹介する
⑦ 日本土壌肥料学会のEM批判を憂う専門家の意見を紹介する 総合農学代5巻1997.11.30より 引用:
いま、まさに岸田氏の予感どうりに、その後のEMは着実に進歩してきているのである。
日本土壌肥料学会をはじめ、国や行政の実証実験の複数の報告を見ると、
・どれ一つとっても、「EMの成功事例」を調査や仕組みの研究など、してこなかった。
実験をする前に、EMの専門家にも成功者に活用技術を聞いた形跡が全くないのである。
・このような姿勢では、EMによる健全な土壌微生物叢づくりは出来ない、正統な評価ができないだけでなく、
多くの難題を抱えている日本の農業の、未来を切り拓くことはできない失望感すら漂ってくる。
(3) 日本土壌学会1995年/東京農大「EM農法の評価」について 論文引用: (その1)EMボカシの化学性 (その2)慣行農法との比較
(その1)について
・「有機農業は「慣行農法の残効や流出肥料成分のお余り・お流れ農法」である」について、
有機農業をまともに考えていない人だということが分かった。
・「環境保全型農業を推進するには」 について、
環境保全型農業とは、化学肥料を減らし、畜産糞尿や有機廃棄物物を完熟堆肥にして利用し、
農薬も減らすというものであるが、
減らす基準は曖昧であり、掛け声的であることが2014年現在の私の農村の実態である。
所詮、化学肥料と農薬使用の慣行農法とほとんど変わらない。
・「ボカシ材料に『EM』を添加しても化学性と窒素無機化量 になんら変化は認められなかった」について、
EMボカシは、単なる有機肥料の一種である、とする認識しかないことが分かった。
EMボカシの主たる目的は、慣行栽培を続けてきた腐敗型土壌を改善ことである。
「窒素無機化量」 においては、植物は「無機態窒素しか吸収できない」という過去の学説であり、
植物は、低分子タンパク質やアミノ酸を吸収することは、今や常識である。
・この人たちは、EMの本質の認識や利用技術がないことが分かり、EMを評価する資格も能力は無い。
(その2)(実験-2)
・「EM区の野菜収量は慣行区の平均収量に対し48−53%に過ぎなかった」 について、
EM区で使用したEMボカシ肥は3.1~4.0N/10a相当だが、慣行区で使用した肥料は15kg/10aなので、
EM区の方が肥料成分が1/4~1/5と少なく、収量が少ないは当然でなかろうか、
むしろ収量50%前後なら慣行区よりも善戦している、圧勝レベルとさえ考えられよう。
・「還元糖、ビタミンCが慣行区の1.8倍に達した」 についての要因などの考察はなかったが、
慣行区に比べて「おいしさと栄養価が高くなった」ことを認めたことになる。
(なぜそうなるのかは、EMを実践してる方ならみな知っている)
・「しゅう酸は慣行区の1.4倍を示した」 について、
シュウ酸は大量に摂ると健康に良くないと言われてるので、この報告で強調したかったのだろうが、
シュウ酸の多い作物は、一般に生で大量に食べるないので健康を心配することはないと言われている。
それよりも、シュウ酸は、エぐ味や季節感など、野菜・山菜の独特の「風味」「好み」でもあり、
EMによって「野菜本来の風味が取り戻せた」ってことが証明されたとも言える。
以上のことから、この東京農大の実証報告は、
・EMを批判したい箇所は、ことごとく「まと外れ」で、評価に値するものではない。
・それどころか、断片的ではあるが、EMの効果を(意に反して)証明したことになっている。
本気で「EM農法を評価する」つもりなら、
上記(1)のどれか一つでも、的確なる論戦なり、的確な実証実験をしてもらいたいものである。
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まだまだ多くの行政でのEM批判の実験報告があるが、その要点を見る限り、
・EMの本質である土壌微生物叢の切りこんだもはなく、
・化学肥料効果と化学合成農薬との即効的効果を比較をしたものであった。
また、20年も経った今でも、
EMの本質に迫るような土壌微生物叢とその形成に関する研究報告が見当たらないことから、
慣行農法が抱える多くの問題・課題への根源的(農業技術面等)な対策が期待薄なのは、非常に残念である。
go
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日経サイエンス誌2012年10月号特集「マイクロバイオーム/細菌に満ちた私」では、
人体に共生する微生物数は人体細胞数の10倍もあり、それぞれが人体各所の健康を助けてくれている。
例えば腸内細菌は食物から栄養への分解や、生命維持に不可欠な酵素を生成したり、
病原菌やウイルスなどを殺菌したり、免疫機能の向上を担ってくれている、
などを明らかにしてくれた。
農業においてのマイクロバイオーム(土壌微生物叢)では、作物の健全な成長を助けてくれるし、
海や河川湖沼水系では、水辺・水中・川底海底の植物根に形成するマイクロバイオームとの共生によって
環境浄化力を保つことがことができる。
はじめに ( 反論の要旨 )
EMは、農業分野においては、病害虫の抑制、品質の向上、有機資源循環等に貢献しており、
水系分野においても、悪化した水系の水質改善やヘドロ減少を実現し、環境回復と水産業等に貢献してきた。
しかし、全国の環境保健センターは、
・EMによる汚染された水質回復成功事例の実態を全く調査することもせず、
・水質浄化の原動力となる水生植物とマイクロバイオームとの共生による浄化メカニズムも理解せず、
・EMの核心となる働きを引き出せない「稚拙と思われる実験」によって「EMに効果なし」と
一方的に結論するなど、EMによるボランティアな環境浄化活動を阻止しようとしている。
さて、『 不存在の証明 』 という概念がある、 この意味は、「あり得ない」とか 「存在しない」ということを科学的に証明することは、
不可能である(極めて困難である) という意味である。 つまり、
環境保健センターが、いくら実証実験を行おうが、尤もらしい水質データを揃えようが、
EMによる水質浄化の成功事例が現実に存在する限り、「EMの効果はない」ことの証明にはならない、
ってことなのである。 言い換えれば、
環境保健センターの実証実験では、「EMの効果を出せなかった」 と言うのが正しい結論なのである。
なお、保健センターの実証実験による「EMに効果なし」の結論には、次の観点で反論したい。
① 水質浄化に成功している事例は、日本や世界には幾らでも存在すること
② 微生物による水質浄化メカニズムを理解せず、EM利用技術も知らない者たちによる実験であること
③ 実験方法と評価方法が根本から間違っていること
④ 環境保健センターには、微生物を使っての汚染水質の回復やヘドロ減少を実現する考えがないこと
⑤「EMに効果なし」と発表するで、EMによる水質浄化活動を牽制していること
このことを、いくつかの環境保健センター報告書について、具体的詳細に反論していきたい。
1。 岡山県環境保健センターの実証実験について 以下、年報から引用:
1.1 1995年 フラスコ実験について 報告書 p33-引用:
・フラスコ実験ではEMに効果があるかどうかの判断はできないことを悟ったようだが、
・この教訓が、次年度の実験で全く生かされていないのは、とても残念である。
1.2 1996年 汚濁湖沼水浄化の研究について 報告書 p54-引用:
(1) 実験の目的と評価指標に関して
・「閉鎖性水域の富栄養を防ぐ意味からもEM菌による窒素、リンの除去効果の確認は必須である」 について。
この実験目的と実験方法では、EMを正しく評価できない、と考える。
・EMに含まれる微生物の菌体は有機物なので、閉鎖空間ではEM投入によって窒素やリンは増える。
・水中の窒素やリンは、植物や植物プランクトン等によって吸収されて低減するものであり、
窒素は、ある種のバクテリアによって一部気化するが、リンは気化しない。
・EMは、窒素やリンを消滅させる化学薬剤でも魔法の液体でもない。
EMを正しく評価するには、自然環境を模した実験装置で行なわねばならない。
(自然環境を模すとは、土砂底、石、護岸、植物、流木、水流など微生物叢が定着でき環境のこと)
EMは、自然界に存在する微生物と共生することによって自然環境の浄化を促進する。
自然環境を模した実験装置ではEMの効果を直接測ることが出来ない、との難点はあろうが、
EMによる効果を出しやすくするための実験方法を考えねばならない。
・EM投入前に、水質の「安定した汚れ」を測定・観察しておく
(植物が元気でない方がいい、元気だとNとPが吸収されてしまう)
・EMを投入して水質の変化だけでなく、生態の変化も測観察すべきである。
・なお、水中のアンモニウムや亜硝酸塩なども測定することで、微生物の多様な働きが見えてくる。
EMだけで自然界の汚染を除去することは不可能であり、EMは自然界が本来持っている
自然浄化力(微生物・植物との共生)が活性化するスターターの役割をするものである。
以下の別の実験や考察でも、このような微生物叢や生態系での浄化メカニズムの認識は見当たらない。
(2) 「障害植物プランクトンの増殖抑制効果」 「水槽実験における水質改善効果」について
ともに、「EMによる効果は認められなかった」 と結論しているが、そんなことは決してない、
その実験方法では「微生物叢が形成されていない」ことに原因がある。
EMを「水質浄化薬剤」に仕立てあげ、水質だけの測定で効果はない、としているが、
実験方法が根本的に誤っており、EM効果を知る目的での実験としては失敗なのである。
・参考まで卑近な例だが、私が熱帯魚水槽で「藻の発生を撲滅した事例」を紹介する ⇒ 引用:それは平成6年、私の自宅でのことである。
(装置) 120cm水槽で水草システム方式をめざして構築した。 水草システムとは、
熱帯魚への酸素供給方法を、水槽にエアポンプで空気を送り込むことではなく、
水草の光合成によって酸素を発生させるものであり、外部フィルター(ポンプ)と
底面フィルターや砂底にバクテリアを定着させる「生物濾過方式」のことである。
(藻の発生) 水草と熱帯魚を入れて、稼動3か月ごろから水槽に藻が少しずつ発生しはじめた。
藻は、次第に水草の葉や茎や砂底やガラス壁にまで広がってきて、取って取っても、
砂を洗ってもすぐ増えてくる、水槽はカビ臭くなる始末で、まったくのお手上げ状態になった。
ブラックモーリーやヤマトエビやプレコやコリドラスだって藻を食べてくれない。
(対策) あるとき熱帯魚屋でPSB(光合成細菌系)なる商品を見た歓んだ、
光合成細菌なら家に「EM-1(当時は救世1号)」があったので、早速試してみた。
・EM1(1/3カップ)と糖蜜を水に溶いて入れた、水槽は茶色(EM・糖蜜の色)になった。
・5、6時間ほど経過した頃から水は白く濁りはじめ、ついには水草も見えないほど白濁した、
よくみると熱帯魚が水面でパクパクしている、酸欠だ、慌ててブクで空気を送りこんだ。
・翌日には白濁がだいぶ取れ、ブクも不要となり、3日目には水槽の水は真っ透明になった。
対策したのは、たったこの1回だけであった。
(結果)
・それ以降、何年もの間、藻は一度たりとも発生することはなかった。
水は真っ透明、水草が生い茂り、熱帯魚たちも元気である。
・給水は水道水を直接入れても平気であり、水替えや砂洗いは皆無であった。
・ただ、底に沈着したゴミや壁面のくすみだけは、月1回ほど軽く除去する程度である。
この状態のまま水槽は10年近くも問題なく稼動でき、「完璧な小宇宙」となっていたのである。
(成功のポイント)
・藻の発生は水質の悪化が原因であり、微生物による生物濾過機能が働いた
・EMは、有用微生物叢の形成への促すことができた。
(補足)
・熱帯魚水槽のエアレーション方式は、空気を強制的に送り込むものであり、
水流をつくり、熱帯魚に酸素を供給するものだが、この欠点は、水質は悪くなり、藻が発生し、
魚も病気にかかりやすく、頻繁に掃除が必要となり、熱帯魚飼育を断念する人は多い。
水槽の有機物(枯草・糞・餌の残り)は、酸化分解されて綺麗になるハズである、
という理屈は全く当てはまらない。
このような水槽(他人)にEMを入れても、藻も水質も改善されなかったが、
その理由は、水質を浄化する「微生物叢が形成されない」からである。
・熱帯魚の成功の秘訣は、微生物叢が形成できる構造と、EMを投入することに限る。
この私の成功事例から、環境保険センターの「EM実証実験の失敗」の原因を指摘してみたい。
① 投入したEM液は科学薬品ではない、直接的に水質を改善したり藍藻・緑藻類の抑制はできない。
水質を改善するには、微生物叢を形成できる場所と水生植物が必要である。
② 微生物叢を液体中に形成することは難しく、底の土砂や流木や石の回わりに形成しやすい。
有機物は、微生物たちによって、アンモニウム ⇒ 亜硝酸塩 ⇒ 硝酸塩 ⇒ 窒素ガス類
へと分解していく。
(光合成細菌:光合成で糖を生成、アンモニア・硫化水素・有害物質を分解/嫌気性)
(アンモニア酸化分解菌=亜硝酸生成菌ニトロソモナス/好気性)
(亜硝酸酸化分解菌=硝酸生成菌ニトロバクタ、ニトロスピラ/好気性)
(硝酸塩を分解する脱窒菌/嫌気性)
この微生物たちの棲家(微生物叢)に水が静かに通過することで、硝化分解が進行する。
藍藻類や緑藻類は、
アンモニウムや亜硝酸塩があると発生し増殖する
リン酸塩は最も好んで増殖する
硝酸塩が多く(富栄養)ても繁殖する
硝化バクリアたちは、毒性のあるアンモニアや亜硝酸を分解し、安全な硝酸塩を生成してくれる。
水生植物は、硝酸塩やリン酸塩等を吸収して成長し、光合成によって水中に酸素を放出する。
これが、水質浄化のメカニズムであり、藍藻・緑藻類の増殖抑制のメカニズムである。
EMに含まれる微生物は、光合成細菌・乳酸菌・酵母等であり、上記の硝化バクテリアは含まれてないが、
適量なEMを投入することで局所から微生物叢が形成され、自然界に常在する有用菌類や
日和見菌類との共生が始まり、上記バクテリア菌たちが働きはじめるのである。
EMの役割は、腐敗微生物叢を劣勢にし、有用微生物叢メカニズムの始動を助けるものである。
③ 私の成功と彼ら(岡山県環境保健センター実験者たち)の失敗の要因を比較考察する。
《取組み時期と微生物情報》 ほぼ同じ時期である
私 :1995年、「地球を救う大変革」とEM事例集的な書籍2冊ほど、
EM実践経験なし。
彼ら:1995~1996年、比嘉照夫セミナー講演要旨集、「環境革命」、他論文は多数、
EM実践経験なし。
《目的》 取り組みの目的が根本的に違う
私 :熱帯魚と水草の元気な水槽、藻の発生の阻止。
彼ら:EMの水質浄化能力の検証、実験が失敗でも構わない、実験の事実が目的であった
《投入資源》
私 :問題解決に要した費用は、EMと糖蜜の計200円程度
藻の大発生に悩まされた期間は半年だが、水質浄化に費やした時間は4,5日だけ。
彼ら:2年度にわたっての職員数名、実験に係わる諸経費(全て県税)
《私の成功と彼らの失敗の重要で根本的な要因》
私 :比嘉照夫「地球を救う大変革」に感銘、EMに環境解決への直感が働いた。
彼ら:比嘉照夫とEMを疑い、EMの働きを信じる感性と想像力がなかった。
既に国や全国の行政の間では、EMへの懐疑・批判が聞こえていた、
微生物が環境を底支えしていることへの認識が浅く、その想像力も希薄であった。
自然浄化力に頼るのではなく、科学技術の力を過信していた
このような実験への姿勢は、以下の「水路での実験」「湖沼での実験」などに如実に表れている。
彼らの実験の目的は、汚染水域の水質を改善するための実験・研究ではなく、
EM効果をに表面的にでも)評価を下すがためのものであった。
成功事例の(現地やリーダを含む)調査は全く行わなれなったことからも判断できよう。
(3) 「用水路における水質改善効果」について
・昔から水質を浄化する方法として「活性炭」を沈める方法がある、
炭の無数の微孔に住みつく微生物によって水質を浄化するというものである。
しかし、ほとんどが失敗している、炭全体がすぐにゴミや泥などの物理的物質で覆われて、
しだいに微生物による浄化力は喪失するからである。
・「ボカシ袋」の投入だって同じことである。
初めは浄化力はあったろうが、常時流れ込んでくる腐敗物質によって勢力が弱くなり、
袋にはゴミなどによって目詰まりし、ボカシ有機物は腐敗する。
これは、実験する前から分かっていたはずであり、この実験は明らかに失敗なのである。
しかし、EMを「永久的な水質浄化薬剤」に仕立て上げ、実験の失敗の原因も追究せず、
既に用意されている「EMの効果は認められない」を報告書にまとめたのである。
(4) 「小規模池による水質改善効果」について
・池の容積・水量や流入水量、およびEM投入量と回数が明確に示されていないが、
適正に投入されない場合は、効果は現れにくい。
・本来、池をEM液だけで浄化するためには大量のEMが必要であるが、
報告書には、EM活性液を作った形跡はなく、他所からもらってきた程度から判断して、
投入量が少な過ぎると思われる。
・EM液体だけで効果を出すためには、
・良質のEM活性液を作るノウハウと手間が必要である
・新鮮なEM活性液を、池の汚れ具合や容量・流入量にあわせて頻繁に投入する。
・緩やかな水流もあった方がベターである、等々。
・EMが底の腐敗有機物を分解しはじめると浮遊物出ることがあるが、水質が悪くなったわけでなく、
有機物の質が良い方向に変わったものである(腐敗有機物⇒分解有機物)
しかし、報告書を見る限り、
・EM培養の形跡はないので、活用ノウハウをも知らないと思われる。
・効果を判断する基本的な生態系の変化は、全く観察されていない。
・劇的に変わらないから「効果なし」としたのは、自然相手では早計である。
一般に、EMを家庭や菜園で活用して慣れている人でも、池や湖沼の水質浄化は簡単ではない、
ましてや、EMの扱いに未熟な者による実験では、簡単に効果が出るとは思われない。
「EMの効果は認められない」の表現は、正確には「効果は出せなかった」と訂正すべきである。
(5) 「中規模池実験における水質改効果」について、
「浚渫した後にEMボカシ袋を投入したところ、悪臭が消え、透明度が向上したが・・
この現象は浚渫の程度に依存している」について
EMの効果に否定的な見解になっているが、EMは悪臭対策にも利用されている、
・EMに含まれる有機酸が悪臭を即効的に中和し、悪臭が消える
・EM投入による微生物群により、腐敗有機物が分解される
・発酵型微生物叢が形成されると、腐敗菌類が果たらなくなる
従って「池の悪臭が消えた」は、EMの効果もあったものと考えられる。
(養殖池での成功事例の多くは、水を抜いた後のEMを散布して底質を改善している)
しかし、実験者は、悪臭が消えたのは浚渫によるもので、EMの効果ではない、と結論づけたが、
水質浄化の本質に少しでも迫っていれば、EMへの評価は変わった可能性があったと思われる。
(6) 「EM菌による水質改効果」について、
・「すべての実験においてEM菌による著しい効果は認められなかった」 と結論づけているが、
すでに述べたように、これらの全ての実験は、方法や観察が不十分によるものであり、
「有効な効果は出せなかった」と修正しなければならない。
実験担当者(組織)には、
・EMの本質(微生物叢とその形成)の認識はまったくなく、
・EM培養技術もなく、EM活性液も作れず、
・EMを水質浄化薬剤とみなしているかような実験方法であった。
このような認識の低さや活用技術のない者たちによる実証実験では正しい評価はできない、
客観的な検証には、成功事例を調査し、偏見を抱かず、実証能力(正しい認識や技術など)が
なければならないと考える。
(7) 考察の中に、EMの働きを示す重要な引用があった 引用:なお、「EM菌による汚濁湖沼の水質改善プロセスとしては、有用微生物群による生物相改善によって生態系が正常になり、湖沼内の栄養塩基類は細菌などに取りこまれ、食物連鎖を通して高次捕食者である魚類の生体成分となり、最終的には陸揚げなどによる系外に排出される」とされている。
(出典元:比嘉照夫「EM環境革命」1994)
これこそが、EMの自然生態系を蘇生する基本的な理念である。
しかし、残念ながら、実験者たちには、このことは理解できなかった、全く気にもとめていなかったことが、
全ての実験を再読して見ると、よ~く分かる。 例えば、
① 池のリン酸塩は、どんな微生物でも除去(気化)することはできないものだが、
それなのに、リン酸が減っていないのだから「EMの効果は無い」と短絡した、とんでもない!
リン酸塩は、自然界では、
・大半は水性植物に肥料成分として吸収する
・植物プランクトンも喜んで栄養として吸収する
・そして植物プランクトンは、動物プランクトンへ、魚介類へと連鎖が進む
・なお、微量だが、あらゆる微生物の菌体形成にも取りこまれる。
これが水質浄化のメカニズムである。
しかし、植物への移行など連鎖系の観察や測定は全く行っていなかった。
② EMに含まれる微生物には、有機窒素を消し去る(気化)直接の機能はない。
・光合成細菌はCO2から糖を産生し、他の微生物たちにエサを供給する
・乳酸菌や酵母も、有機物を低分子へと発酵分解したり有機酸などを産生するだけである。
・微生物叢が形成されると、硝酸塩を分解して窒素を放出する微生物が増えてくる
・逆に、窒素を固定する微生物だって増えてくる
従って、CODだけを追いかけて水質を測るだけでは水質浄化の現象は掴めない、
生態系の変化の観察が不可欠なのである。
(農業分野では、作物の成長性を多面的に計って微生物の効果を知ることができる)
③ 「物質循環が成立し、様々な生物間相互作用が存在する自然生態系である汚濁の
進行した池沼においても、EM菌投入による著しい水質改善効果は認められなかった」
と、もっともらしい修飾句が付けられているが、
実験者たちは、「物質循環」や「生物間相互作用」など一切観察していないのである。
例えば、悪臭が消えた、透明感がでてきた、アオコが消えた、エビや貝が増えたようだ、
夏場に魚が浮かなくなった、草が増えてきたようだ・・・などなどである。
このような変化は、EMの投入量と頻度にもよるが、1年3年と続けなければ分からない。
彼らの実験は、初めっから自然を観察する気もなかった、と思われてならない。
既に述べたように、EMの効果が分からなかった、実験方法が悪かった、
観測期間が短くて十分な観測ができなかった、のである。
EMによる水質浄化は、決して簡単にはいかない。
EMの成功事例には、
・多くのボランティアたちが、各自で作ったEM活性液を貯めて持ち込んで皆で投入する、
・毎週または月に数回
・水質浄化の拠点となるEMダンゴ(微生物叢の拠点)も投入する
このような活動の結果として、半年後か1年後3年後に表れる、経験も重要である。
再三言うが、EMは水質浄化製剤ではない、
自然界のもっとも底辺で活躍する微生物叢を改善するキッカケを作るものである。
その微生物叢の変化を直接観察するか、さもなくば、
環境や生態系などの変化を観察することでしか、EMの効果は確認できない。
④ 「EM菌を汚濁水域に投入することは、外来生物による既存の生態系への侵略である」 について、
彼らの生態系を支える微生物叢の役割と認識が極めて乏しいことがハッキリした。
微生物たちや生態系による水質浄化のメカニズムが全く分かっていないばかりか、
想像や推測すら念頭にない様子までも伺われ、水系汚染の回復を根本から解決する方策など
ないものと推察できよう。
このような曲解や認識不足に対し、以下反論する。
・EMを構成する乳酸菌や酵母は、食品加工などに持ちられている安全なものであり、
光合成細菌は自然界のどこにでもいる微生物である。
・EMは嫌気的な性格が強いので、環境が浄化され酸素が多くなると増殖が抑制され、
健全な自然界ではメジャーになることはなく、自然界に蔓延することはありえない。
なお、EMの菌体や死骸は、他の微生物たち等のエサになってしまう。
・EMによる水質浄化活動で投入するEMの量は、大海の1滴にも満たない量である。
・日本だけでなく世界中のEM活用の経験では、生態系を乱し悪さをしたという事実は1件もない。
・EMを投入すると、EMを構成する微生物だけが増殖するのではなく、
自然界のさまざまな有用菌が目覚めて有用微生物叢に加わることで、多様な効果が出せる。
EMはあくまでも水質浄化を担う微生物叢づくりのスターターに過ぎない。
・他国でEMを製造する場合は、種菌を日本から持ち込むことはせず、自国の作られた微生物を使っている
⑤ 参考までに、EMによる水質浄化成功事例を 紹介する
比嘉照夫氏の投稿記事(甦れ!食と健康と地球環境) より引用:第10回 EMで国造りを目指すコロンビア(2) 09/06/23
・世界最高水準のエビ養殖/週最大600トンのEM活性液の投入能力ある設備
第11回 グアテマラのEMによる都市汚染の浄化 09/07/15
・アマテトラン湖
第15回 EMで甦った東京の日本橋川(1) 09/10/15
・浄化されても、行政担当部署や報道機関は無視している現状
・日本橋保存会の行事の一環として平成18年からEM投入を開始
(日本橋川の堀留橋付近にEM活性液培養装置を設置、週10トン投入)
・EMダンゴは区内の小中学校やボランティアが作って9年間で数十万個を投入
・結果は、開始数か月で悪臭は消え、ヘドロはかなり分解され、ゴカイやミミズが発生、
1年後には大腸菌が1㏄30個以下となり、水泳可能な水質になり、多様な生態系が戻った。
第16回 EMで甦った東京の日本橋川(2) 09/11/10
・集中豪雨が起こっても悪臭は出なかった、生態系が安定に保たれている
・投入は日本橋川だが、満潮時の逆流により、神田川まできれいになった
・鮎が戻ってきた、
・潮流により東京湾岸がきれいになってきた(浜離宮・お台場・芝浦運河・羽田空港)
・広島市太田川の事例
・日本橋・神田川に清流をよみがえらせる会
環境フォーラム「甦れ!日本橋川」
第17回 首都圏におけるEMの水質浄化活動の意義 09/12/02
・大震災が起こった時、トイレ・風呂などの生活水にも使える
第18回 EMできれいで豊な海に甦った三河湾 09/12/24
・事例 よみがえる三河湾(その1) (その2 矢作川)
第19回 EMによる漁業振興(1) 10/01/13
・三重県志摩市英虞湾の事例 真珠組合の取り組み
・大阪市漁業協同組合の取り組み 淀川シジミの復活(3年で5倍以上の漁獲量)
第20回 EMによる漁業振興(2) 10/02/03
・全国アサリ収穫量調査/EMによる浄化活動地区は右上がりに伸びはじめている
第72回 7年目を迎えた日本橋川EM浄化プロジェクトの成果(1) 13/07/12
・環境評価基準はCからAに改善、遊覧船が周遊しあじめた
・日本橋川から投入したEMが、神田川・隅田川・古川・目黒川など東京湾沿岸がきれいになった
・多摩川のアユ遡上が年々増えてきている
・これまでのEM投入量の報告
第73回 7年目を迎えた日本橋川EM浄化プロジェクトの成果(2) 13/07/31
・喜ばしい異変が次々と現れてきた東京湾・・・アサリ、シジミが急増
・多摩川河口・京浜運河の生物調査 2013.5.25
・EMによる効果を、当局も報道機関もEMによる効果だとは認めない悲しい性である
第86回 水産養殖におけるEMの活用(1) 14/09/05
・世界のエビ養殖のウイルス対策に活用されているEM技術
第87回 水産養殖におけるEMの活用(2) 14/10/01
・海ガニの養殖におけるEMの活用事例
1.3 (参考)「EMによる学校でのプール清掃の実態調査」
これは、Lions Club国際協会(336-B地区)が鳥取および岡山を対象にしたアンケート調査(2009年)結果
である。 http://www.lc336b.org/em/em_questionnaire.pdf
・EMによるプール清掃を実施した小中学校の凡そ95%が「良い」「やや良い」と答えている。
・岡山県でも学校への普及がかなり進んでいるが、全てボランティア活動である。
・生徒たちによるEMプール清掃には、環境学習としての意義もある。
・汚いプール水の素足での清掃は感心しない、より安全な水質に分解できること
・生徒たちがEMを米のとぎ汁で培養~投入~清掃は、環境浄化の体験とし最適であること
・生徒だけでなく父兄も地域も環境に関心を持つようになる
・岡山県環境保家センターにお願いしたいことがある。
・EM清掃の実施/未実施の清掃時の汚濁水の水質調査をし、大腸菌が激減していることを知って欲しい
・プール清掃排水は、EM化されているので、水系の汚染を回復する力があることを知って欲しい
・この排水に関しては、「塩素剤を投入することを義務化」しないよう要望したい
・塩素剤は、水系の微生物を殺し、自然回復力を弱めます、
・下水処理場に流れ込む場合は、処理の負荷を軽減します。
2。 2003年 広島県「EM菌推進しません」 と発表 引用:
この報道の元となる報告書は、広島県保健環境センターのサイトで見つけれなかったが、要点は入手できた。
① 広島県の実験は、1996年岡山県環境保健センターと同じ視点の水質重視である。
(評価項目:ph,BOD,COD,窒素濃度,リン酸濃度,藻類増殖抑制効果,底質改善効果,低質改善効果)
② 「汚れを示す生物化学的酸素要求量(BOD)や化学的酸素要求量(COD)の数値が上昇し、
国の環境基準を上回ったまま、戻らないケースもあった。」 について、
・EMは微生物群(生命体=有機物)なので、水槽に投入したならBODやCODは上昇するのは当たり前である。
・投入後に徐々に減少したのは、少しは微生物が働いたのであろう。
・数値が試験前から下がらなかったのは、投入した微生物の生・と死骸も合わせて計測されるからである。
③ 「魚介類に悪影響を及ぼす窒素やリンの数値も上がり、赤潮を生むアオコの増殖も抑えられなかった」 について、
すでに岡山県の実験に対する反論/コメントと同じ事になるが、改めて反論したい。
・有機窒素やリン酸塩は、植物プランクトンや水生植物の肥料成分なことは誰でも知っていることである。、
これによって動物性プランクトン・エビや貝類・小魚などの生態系ができあがり、
また、植物は光合成によって水中に酸素を放出し、水系の善循環が維持されるのである。
・富栄養は必ずしもアオコ発生に直結するものではない、アオコが好むのは、
・有機物が分解して生成する(有害の)アンモニウム)や、
・アンモニウムが分解して生成する(有害)の亜硝酸であり、
これらは(EMに含まれない)自然界の微生物たちによって分解・生成される。
・微生物叢が豊かなら、亜硝酸塩は硝酸塩(無害・植物栄養成分)に分解され、一部は気化する。
リンは気化しないので、閉鎖系では絶対量は減ることはない。
・EMは環境を浄化する微生物叢の働きを引き起こすキッカケとなるものである、
EMに仕事をさせることのない実験ではEMの効果はわからないのである。
・広島県の実験での、水槽に単にEM液を投入すれば、
・その分だけ有機窒素やリン酸が増えるのは当たり前である
窒素は一部気化する可能性はあるが、リン酸は減ることはない。
・実験者たちは「木を見て森を見ず」と指摘したい、
(木とは)実験室や測定器で囲まれて「お得意の水質分析」に頼るだけの判断であり、、
(森とは)自然界の生物循環系(微生物・産生物質・水生植物・・・)の自然浄化力のことである。
EMによる水質浄化の効果は、実験室では確かめることは難しく、大自然の中で技術が確立した。
大自然(生態系)を模すことのない実験室での実験ではEMの本質を評価することはできない。
水槽実験でも、私の熱帯魚水槽の事例のように、本気になって取り掛かれば
「EMで植物プラントンの発生の抑制を実現できる」のである。
参考までに、微生物による水質浄化メカニズムに関して、環境保健センターとEMとでは認識が違う、
【環境保健センターの認識】
浄化する微生物は好気性・酸化発酵分解菌である、
水中に酸素が豊富なら有機物を分解し、酸素不足なら分解できず水系淀みに沈殿し、
そして川底・海底付近は更に酸素不足で有機物はヘドロ化し堆積が進む。(お手上げ状態)
【EM投入】
浄化する微生物は嫌気性・有用発酵分解菌類なので酸素が薄い処で働きはじめる。
有機物は乳酸菌や酵母によって低分子に分解され、有害物質は光合成細菌が分解する。
EM微生物群が産生した物質は、常在菌のエサとなり、有用微生物叢が形成され、
多くの微生物たちの共生・共同によってへドロの分解が進む
EMによる水質浄化活動は、環境保健センターの尻拭いをしていことが一目瞭然であろう。
④ 「EM菌による浄化運動は、福山市や瀬戸田町など県内の約二十市町が取り組んでいる。
条例で利用をうたう安芸津町の公衆衛生推進協議会は「EM菌を投入した海底では、
ヘドロが確かに減っている」と、地元の運動に水を差す県の実験に反発」 について、
・広島県内の市民は、この実証実験の結果を「まるで評価していない」ということである、
むしろ、成果が上がり始めている県内各所のボランティア活動を否定するどころか、
市民住民の水質を浄化したい想いと熱意を逆なでし、行政不信を助長することになっている。
⑤ 環境保健センターには、汚染された水系を、誰が回復するのか、の認識がまるでない、
まるで他人事である、誰がヘドロを除去するのでしょうか?!
環境に目覚めた市民・住民や漁業関係者などの協力をえなければならないのではなかと考えます。
3。 2009年 福島県が「EM菌投入は河川の汚濁源」と発表 引用:
「実証実験を行った」としているが、手元にある資料によると、
・EMの培養液そのものの水質(BOD,COD,T-N,T-P)を測定し、
・下水道や浄化槽から放水する環境基準とを単に比較した
だけのものである。つまり、
EMの水質浄化の働きを調べる意図は初めからなく、すでに用意した結論「 EMは汚濁源である 」を
まとめただけのものであった。引用:有機物濃度を示す生物化学的酸素要求量(BOD)と化学的酸素要求量(COD)が、
合併浄化槽の放流水の環境基準の約200倍から600倍だった
・EMは生きた微生物であり、その菌体は有機物そのものなので、BOD,COD等は高いのは当然である。
・EMを「水質回復のための微生物資材である」という重要な点には一切ふれず、
最初から、汚物とし見なす姿勢には、悪意すら感じられよう。
この理不尽な論法をそのまま借りるとするなら、例えば、
・医者が処方する薬は(病気に効くものだが)身体に毒なので飲んではいけない、
塩素剤は(排水の大腸菌などを殺菌するものだが)人の健康や環境を害するので使ってはならない、
ということがまかり通ることになる。
さて、報道にある上記講習会の資料には「微生物資材の水環境中での利用に関するQ&A」があった。要点引用:Q1)河川や湖沼において、微生物はどんな役割をはたしているのか?
A1)微生物は有機物を分解する(水質を浄化する)という大きな役割を担っています」
Q2)有機物の分解に係わった微生物はどのようになるか?
A2)食物連鎖の説明のあと)微生物の死骸などで構成される汚泥やガスが発生する
Q3)河川や湖沼の水質浄化をするためにはどうすればよいか?
A3)人為的な汚濁である有機物や窒素、リンなどの栄養塩をできるだけ流入させないことです
Q4)微生物資材には水質浄化に有用な微生物がふくまれているのに、
なぜ河川などに投入してはいけないのか?
A4)微生物による培養液には高濃度の有機物が含まれているから
Q5)河川などの投入した微生物資材はどのようになるか?
A5)汚泥として蓄積する
Q6)微生物資材は、環境保全に使用してはいけないのか?
A6)微生物資材に期待されている効能がマイナスに働かないような使用法に限定して
利用することが必要である。
河川や湖沼に投入することは、水質汚濁につながるおそれが高いので慎むべきです。
要約すると、
EMは有機物であり汚泥として堆積するので河川への投入は慎むべきである、
と、講習会の参加者を誘導していたのであった。
これに対して反論する。
① 河川汚染が進行し河口などにヘドロが堆積する要因
・社会の発展に伴う商工業事業所や浄化槽などから処理排水が多くなってきたものだが、
これらの排水には、水質汚濁法による環境基準の遵守を徹底しているはずであるが、
個々の排水に含まれる栄養塩は少量でも、河川に合流すれば膨大な量になること。
・他にも、農業排水や生活雑雑排水なども汚染の要因になっている。
・また、ダムや堰堤などの取水によって従来の河川水量が寸断または減少し、
更にコンクリート護岸の比率が大きくなれば生態系が貧弱になること。
・また、事業所での処理水に混入が義務付けられている塩素剤の河川での総量は、
水系の自然浄化能力を低下させ、更に塩素イオンによる環境悪化に繋がっている。
EM投入量は、河川流量に比べて大海の一滴程度であり、
投入によって河川汚濁が増加する、とする環境保健センターのシナリオは説得力に欠けよう。
なぜなら、EM投入以前から、すでに水質汚染やヘドロ堆積が進んでおり、
水辺環境や漁業などの悪影響を及ぼしはじめている現実を認識しているのである。
EM投入による河川浄化活動は、既に顕在化した汚染を軽減しようとする為のものであり、
日本各地や世界に多くの成功事例があり公開されている。
この情報は、環境保健センターはすでに入手しているはずである。
しかし、環境保健センターは、直面する汚染問題に真っ向から取り組もうともせず、
汚染の責任や対策をウヤムヤにしようする姿勢すら感じられるのは嘆かわしい限りである。
② 環境保健センターが理解している水質浄化メカニズムに関して
・「水系に流れ込む有機物は、微生物によって分解されで水質は浄化される」ことは正しい。
・ただ、この微生物は好気性の酸化発酵分解菌なので、水中の酸素を消費するものであり、
有機物の総量が多くなると、水中の酸素は消費されて希薄になり、ついには、
有機物は処理しきれなくなって、未分解有機物はヘドロとして堆積していくのである。
・QA(2)の「ヘドロは投入微生物の死骸である」は限りなくウソに近い、
EMを汚濁源に誘導するための恣意的作文であると思われる。
③ EMによる水質浄化メカニズムについて
・EMは、嫌気性・有用発酵分解菌群なので、酸素が薄い状態で活発に働きはじめる。
・乳酸菌は、多糖類などを発酵分解し、それが他の微生物のエサとなり、乳酸は病原菌の増殖を抑える。
・酵母は、タンパク質などの有機物をアミノ酸などの低分子に発酵分解したり、
生理活性物質を産生して、他の微生物たちとの共生を促進する。
・光合成細菌は、腐敗菌が出すアンモニアや硫化水素などの有害物質を分解して光合成エネルギーを得る。
・このように、EMを構成する微生物群が産生した物質は常在菌のエサとなり、
EMの仲間としての有用微生物叢が形成しはじめる。
・そして、次第に自然界の常在菌が集まり増殖することによって、EMに含まれていない乳酸発酵菌や
酵母類や光合成細菌類や更に多様で多くのバクテリアたちの微生物叢が大きく形成される。
・この微生物叢の大元となるエサはヘドロ(腐敗有機物)である。
これが、EMによる汚染された水質やヘドロを分解辞去する「水質浄化メカニズム」である。
EMは「 汚染源(ヘドロ)を浄化源(有用なエサと有用菌叢)に変える働きをする」ものである。
「EMは汚濁源である」なんて トンデモナイ!
④ 水質浄化成功事例をもっと詳しく調べるべきである
環境保健センターたる組織が、このような間違いを犯し、公的機関の信用や品格を落とす原因は、
・EMによる成功事例を全く調査をしなかったこと
・河川の水質管理の権限は環境保健センターにあるという過剰な自意識によること、
・他県の環境保健センターのEM批判に軽薄なまでに便乗したこと、などが推察されよう。
もはや、堆積するヘドロを解決するためには、環境保健センターには
「ヘドロを除去する考えもノウハウも施策すらない」ってことを、
真摯に直視すべきではなかろうか。
ヘドロ対策は急務である、環境保健センターの意識を転換すべき時であろうと考えたい。
なお、EMで甦った東京の日本橋川(1)およびEMで甦った東京の日本橋川(2)をご覧いただきたい、
・EM活性液の投入場所は一カ所である、たかだか最大週10トンの投入だが、
東京湾の潮流に乗って、上流の神田川、東京湾沿岸(多摩川河口域~隅田川河口域)の水質が
浄化されたのである、そして徐々に湾内に広がってきているのである。
この地域の沿岸には、首都中枢の膨大の量の処理排水が流れ込んできているにもかかわらず、である。
・汚濁防止法では、平均日量50トンの排水に対して適用されるものであるが、
日本橋川では、その規制量の遥かに少ないMAX週5トンである、
誰も汚濁法や基準値云々を騒ぐものはいない、もはや騒ぐどことか、歓迎なのであり、
水路周辺の商業や観光などが復活しはじまってきた。
さて、福島県でいま最も深刻な問題は放射能汚染であろう。
しかし、今の政府方針による放射能汚染対策では、これから100年は汚染は回復できない。例えば、
大雨などによって除染対象外の山林原野や除染基準外の平地等から流れ出す放射能は河川に流れ込み、
沿岸漁業産品や農畜産物や水道水などに紛れ、微量でも人体蓄積による内部被ばくの懸念が消えないばかりか、
行政や県民が本気になって放射能汚染に対決する姿勢が見えない限り、決して風評は消えないと思われる。
ところが、EMは放射能染対策に有効である事例が福島から次々と報告されているのは朗報である、
つまり、EMによる河川浄化活動は、水質浄化だけでなく、
そのままの活動で放射能対策にもなっている、ってことである。
EMを流し続けていくと、ヘドロに含まれる放射能が低減する、ということである
(詳しくは「反論(放射能汚染分野)」を参照されたい)
県・保健センターは、県民の健康を守ることが最大の使命であるはずである、
EMへの疑念は払拭できないだろうが、ぜひ可能性を信じていただき、市民との協働を切に願っています。
4。 EMを使う河川浄化に「研究者が待った」 (朝日新聞)
引用:
引用:「三重県四日市の環境部によると、
浄化は、EM活性液のほか、液体に米ぬかやでんぷんを混ぜた団子を川に入れる方法。
上下水道局、環境部ともに、一定の効果が出ていると認め、他の川にも広がっている。
そのとおりである、例えば三重県英虞湾における水質浄化実験(平成15年度~平成17年度)の考察によると、
EMの評価は次のとおり。
・アマモなどの海草藻類調査等においては実験区では経年で藻場分布の拡大が見られたが、
対照区では顕著な拡大は確認されなかった。
・底質については、実験区において、腐敗・還元性・悪臭の指標であるAVS(神明地区)
及び汚濁指標であるCODに減少傾向が確認された。
なお、対照区等においてはその傾向が確認されなかった
更に 地域漁業者に対する聞き取り調査においても「マモが増えた」 「悪臭がなくなった」
などの回答があり、底質改善への一定の効果があると推定されている。
・「なお、実験の全期間を通して、底質、藻類等に対し、投入微生物により悪影響を与えるような
事象は確認されていない。」と報告にはあった。
三重県は、EMに対して、一定の評価をしているのである。
しかし、引用:四日市大学の松永勝彦教授(環境化学)が警鐘を鳴らす。同教授によると、
EM団子にはリンが約2%、窒素が約7%それぞれ含まれる。
ヘドロの分解効果はあるものの、EM団子の分解でリン・窒素濃度が高くなった水や未分解の団子が
海に流れ込む恐れがあると言い、
「リン、窒素は伊勢湾での赤潮発生の原因になる」と指摘する。
・この先生は、広島県や福島県の間違った実験と軽薄な判断を「そのまま鵜呑みにしている」
と思われてならない。
・EMダンゴについては「ヘドロの分解効果ある」と正直に認めているではないか。
EMダンゴは、それに含まれるEMによってヘドロの分解がはじまり、常在菌と共生して
ヘドロ分解が広がっていき、藻が再生しはじまって富栄養状態が改善される環境回復資材である。
なお、この先生は、微生物群による水質浄化メカニズムをほとんど知らない、とは思えるが、
善意に解釈すると、朝日新聞の記者の編集のしかた(途中を省くなど)によっては、
EMへの懐疑心を煽る意図があったとも考えられよう。
5。 1997年 浄化槽の実験について P42- 引用:
《EMの投入の仕方について》
・投入したEMの量が足りなかったものと考えられる。
・EM活性液をなぜ20倍に希釈したのか解せない、対象が液体なので一般には原液を投入するものである。
・EMは生き物なので、初期始動が肝心である。
量を殖やしたり、投入頻度を上げたりして様子を見る、悪臭が消えたら効いてきている証拠。
・その後はEMを浄化槽に定着させるに、最低でも週に1回は投入したいものである。
・定着したとしても、汚水分解能力の限度を超える可能性もあり得るので、月1回程度は投入したい。
《EMの品質について》
・自農センターからもらった物、とあったので、EMはEM一次培養の活性液だと思われるが、
活性液の品質も疑われる、つまり作製ご1~2週間以内に使い切らないと品質は劣化するものである。
滅菌処理水で希釈したとしても、すぐに使わなけば劣化する。
《曝気について》
・EMの有用発酵分解は嫌気状態で行われる。
・曝気(好気状態)では、EMが働かないだけでなく、好気性細菌が優勢となる。
・実験では嫌気槽があるので、ここでEMが働くことができそうであるが・・・。
結論を言えば、この実験は失敗である、ということだ。
・EMの投入量が少な過ぎる(初期の投入量と頻度)
・悪臭が消えるまで投入量と頻度を上げるべきであった。
主な成功事例を紹介しよう。 引用:●沖縄県うるま市立図書館における浄化システム
・初期投入量は多いが、安定してからは3か月に1回
・間欠曝気5界(曝気総時間2時間/日)
・水質は良好、汚泥も減少
・処理水は中水として再利用(トイレ水洗、洗車、カーペット洗浄等)
●千葉県ショッピングセンターサンモール
・悪臭が無くなった ・汚泥が減少した
●
福井県三方上中群若狭町内の集落排水処理施設
・汚泥が60%減少
・排水先の川が確実に綺麗に回復した
●岩手県北上市菊池氏事務所
・10年間汚泥が全くでない
・すべての槽で透明度が高い
・中水として再利用(トイレ水洗等)
・大腸菌は基準を大幅に下回る(塩素使用せず)
・排水は隣接する水田に利用
成功事例は他にもあるが、岡山県環境保健センターの「実験は失敗である」ことが明らかである。
しかし、彼らは、すでに成功事例とその概要を入手でき、調査もできたはずである、
特に、沖縄県うるま市図書館の成功事例などを調査や参考した形跡は全く見えないことから、
真剣に浄化槽実験EM効果を確認・検証する気は薄かったのではないかと思えてならない。
・このことは、稼動から1週間でEMが効いているかどうかの判断は出来るはずだが、
・更なるEM追加投入もしなかったし、原因を専門家に聞くこともしなかったし、
・その後500日近くも稼動し続けたのは、無駄骨であったと言わざるをえない。
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最後に、各都道府県の環境保健センターの皆さまにに要望したい
① EMによる水質浄化の事例は幾らでもあるので、ぜひ調査され、研究していただきたい。
② 既に汚染が進んだ河川や堆積ヘドロは、誰が解決すべきものなのか? 考えて対策していただきたい。
よろしくお願い申し上げます。
人体に共生する微生物数は人体細胞数の10倍もあり、それぞれが人体各所の健康を助けてくれている。
例えば腸内細菌は食物から栄養への分解や、生命維持に不可欠な酵素を生成したり、
病原菌やウイルスなどを殺菌したり、免疫機能の向上を担ってくれている、
などを明らかにしてくれた。
農業においてのマイクロバイオーム(土壌微生物叢)では、作物の健全な成長を助けてくれるし、
海や河川湖沼水系では、水辺・水中・川底海底の植物根に形成するマイクロバイオームとの共生によって
環境浄化力を保つことがことができる。
はじめに ( 反論の要旨 )
EMは、農業分野においては、病害虫の抑制、品質の向上、有機資源循環等に貢献しており、
水系分野においても、悪化した水系の水質改善やヘドロ減少を実現し、環境回復と水産業等に貢献してきた。
しかし、全国の環境保健センターは、
・EMによる汚染された水質回復成功事例の実態を全く調査することもせず、
・水質浄化の原動力となる水生植物とマイクロバイオームとの共生による浄化メカニズムも理解せず、
・EMの核心となる働きを引き出せない「稚拙と思われる実験」によって「EMに効果なし」と
一方的に結論するなど、EMによるボランティアな環境浄化活動を阻止しようとしている。
さて、『 不存在の証明 』 という概念がある、 この意味は、「あり得ない」とか 「存在しない」ということを科学的に証明することは、
不可能である(極めて困難である) という意味である。 つまり、
環境保健センターが、いくら実証実験を行おうが、尤もらしい水質データを揃えようが、
EMによる水質浄化の成功事例が現実に存在する限り、「EMの効果はない」ことの証明にはならない、
ってことなのである。 言い換えれば、
環境保健センターの実証実験では、「EMの効果を出せなかった」 と言うのが正しい結論なのである。
なお、保健センターの実証実験による「EMに効果なし」の結論には、次の観点で反論したい。
① 水質浄化に成功している事例は、日本や世界には幾らでも存在すること
② 微生物による水質浄化メカニズムを理解せず、EM利用技術も知らない者たちによる実験であること
③ 実験方法と評価方法が根本から間違っていること
④ 環境保健センターには、微生物を使っての汚染水質の回復やヘドロ減少を実現する考えがないこと
⑤「EMに効果なし」と発表するで、EMによる水質浄化活動を牽制していること
このことを、いくつかの環境保健センター報告書について、具体的詳細に反論していきたい。
1。 岡山県環境保健センターの実証実験について 以下、年報から引用:
1.1 1995年 フラスコ実験について 報告書 p33-引用:
・フラスコ実験ではEMに効果があるかどうかの判断はできないことを悟ったようだが、
・この教訓が、次年度の実験で全く生かされていないのは、とても残念である。
1.2 1996年 汚濁湖沼水浄化の研究について 報告書 p54-引用:
(1) 実験の目的と評価指標に関して
・「閉鎖性水域の富栄養を防ぐ意味からもEM菌による窒素、リンの除去効果の確認は必須である」 について。
この実験目的と実験方法では、EMを正しく評価できない、と考える。
・EMに含まれる微生物の菌体は有機物なので、閉鎖空間ではEM投入によって窒素やリンは増える。
・水中の窒素やリンは、植物や植物プランクトン等によって吸収されて低減するものであり、
窒素は、ある種のバクテリアによって一部気化するが、リンは気化しない。
・EMは、窒素やリンを消滅させる化学薬剤でも魔法の液体でもない。
EMを正しく評価するには、自然環境を模した実験装置で行なわねばならない。
(自然環境を模すとは、土砂底、石、護岸、植物、流木、水流など微生物叢が定着でき環境のこと)
EMは、自然界に存在する微生物と共生することによって自然環境の浄化を促進する。
自然環境を模した実験装置ではEMの効果を直接測ることが出来ない、との難点はあろうが、
EMによる効果を出しやすくするための実験方法を考えねばならない。
・EM投入前に、水質の「安定した汚れ」を測定・観察しておく
(植物が元気でない方がいい、元気だとNとPが吸収されてしまう)
・EMを投入して水質の変化だけでなく、生態の変化も測観察すべきである。
・なお、水中のアンモニウムや亜硝酸塩なども測定することで、微生物の多様な働きが見えてくる。
EMだけで自然界の汚染を除去することは不可能であり、EMは自然界が本来持っている
自然浄化力(微生物・植物との共生)が活性化するスターターの役割をするものである。
以下の別の実験や考察でも、このような微生物叢や生態系での浄化メカニズムの認識は見当たらない。
(2) 「障害植物プランクトンの増殖抑制効果」 「水槽実験における水質改善効果」について
ともに、「EMによる効果は認められなかった」 と結論しているが、そんなことは決してない、
その実験方法では「微生物叢が形成されていない」ことに原因がある。
EMを「水質浄化薬剤」に仕立てあげ、水質だけの測定で効果はない、としているが、
実験方法が根本的に誤っており、EM効果を知る目的での実験としては失敗なのである。
・参考まで卑近な例だが、私が熱帯魚水槽で「藻の発生を撲滅した事例」を紹介する ⇒ 引用:それは平成6年、私の自宅でのことである。
(装置) 120cm水槽で水草システム方式をめざして構築した。 水草システムとは、
熱帯魚への酸素供給方法を、水槽にエアポンプで空気を送り込むことではなく、
水草の光合成によって酸素を発生させるものであり、外部フィルター(ポンプ)と
底面フィルターや砂底にバクテリアを定着させる「生物濾過方式」のことである。
(藻の発生) 水草と熱帯魚を入れて、稼動3か月ごろから水槽に藻が少しずつ発生しはじめた。
藻は、次第に水草の葉や茎や砂底やガラス壁にまで広がってきて、取って取っても、
砂を洗ってもすぐ増えてくる、水槽はカビ臭くなる始末で、まったくのお手上げ状態になった。
ブラックモーリーやヤマトエビやプレコやコリドラスだって藻を食べてくれない。
(対策) あるとき熱帯魚屋でPSB(光合成細菌系)なる商品を見た歓んだ、
光合成細菌なら家に「EM-1(当時は救世1号)」があったので、早速試してみた。
・EM1(1/3カップ)と糖蜜を水に溶いて入れた、水槽は茶色(EM・糖蜜の色)になった。
・5、6時間ほど経過した頃から水は白く濁りはじめ、ついには水草も見えないほど白濁した、
よくみると熱帯魚が水面でパクパクしている、酸欠だ、慌ててブクで空気を送りこんだ。
・翌日には白濁がだいぶ取れ、ブクも不要となり、3日目には水槽の水は真っ透明になった。
対策したのは、たったこの1回だけであった。
(結果)
・それ以降、何年もの間、藻は一度たりとも発生することはなかった。
水は真っ透明、水草が生い茂り、熱帯魚たちも元気である。
・給水は水道水を直接入れても平気であり、水替えや砂洗いは皆無であった。
・ただ、底に沈着したゴミや壁面のくすみだけは、月1回ほど軽く除去する程度である。
この状態のまま水槽は10年近くも問題なく稼動でき、「完璧な小宇宙」となっていたのである。
(成功のポイント)
・藻の発生は水質の悪化が原因であり、微生物による生物濾過機能が働いた
・EMは、有用微生物叢の形成への促すことができた。
(補足)
・熱帯魚水槽のエアレーション方式は、空気を強制的に送り込むものであり、
水流をつくり、熱帯魚に酸素を供給するものだが、この欠点は、水質は悪くなり、藻が発生し、
魚も病気にかかりやすく、頻繁に掃除が必要となり、熱帯魚飼育を断念する人は多い。
水槽の有機物(枯草・糞・餌の残り)は、酸化分解されて綺麗になるハズである、
という理屈は全く当てはまらない。
このような水槽(他人)にEMを入れても、藻も水質も改善されなかったが、
その理由は、水質を浄化する「微生物叢が形成されない」からである。
・熱帯魚の成功の秘訣は、微生物叢が形成できる構造と、EMを投入することに限る。
この私の成功事例から、環境保険センターの「EM実証実験の失敗」の原因を指摘してみたい。
① 投入したEM液は科学薬品ではない、直接的に水質を改善したり藍藻・緑藻類の抑制はできない。
水質を改善するには、微生物叢を形成できる場所と水生植物が必要である。
② 微生物叢を液体中に形成することは難しく、底の土砂や流木や石の回わりに形成しやすい。
有機物は、微生物たちによって、アンモニウム ⇒ 亜硝酸塩 ⇒ 硝酸塩 ⇒ 窒素ガス類
へと分解していく。
(光合成細菌:光合成で糖を生成、アンモニア・硫化水素・有害物質を分解/嫌気性)
(アンモニア酸化分解菌=亜硝酸生成菌ニトロソモナス/好気性)
(亜硝酸酸化分解菌=硝酸生成菌ニトロバクタ、ニトロスピラ/好気性)
(硝酸塩を分解する脱窒菌/嫌気性)
この微生物たちの棲家(微生物叢)に水が静かに通過することで、硝化分解が進行する。
藍藻類や緑藻類は、
アンモニウムや亜硝酸塩があると発生し増殖する
リン酸塩は最も好んで増殖する
硝酸塩が多く(富栄養)ても繁殖する
硝化バクリアたちは、毒性のあるアンモニアや亜硝酸を分解し、安全な硝酸塩を生成してくれる。
水生植物は、硝酸塩やリン酸塩等を吸収して成長し、光合成によって水中に酸素を放出する。
これが、水質浄化のメカニズムであり、藍藻・緑藻類の増殖抑制のメカニズムである。
EMに含まれる微生物は、光合成細菌・乳酸菌・酵母等であり、上記の硝化バクテリアは含まれてないが、
適量なEMを投入することで局所から微生物叢が形成され、自然界に常在する有用菌類や
日和見菌類との共生が始まり、上記バクテリア菌たちが働きはじめるのである。
EMの役割は、腐敗微生物叢を劣勢にし、有用微生物叢メカニズムの始動を助けるものである。
③ 私の成功と彼ら(岡山県環境保健センター実験者たち)の失敗の要因を比較考察する。
《取組み時期と微生物情報》 ほぼ同じ時期である
私 :1995年、「地球を救う大変革」とEM事例集的な書籍2冊ほど、
EM実践経験なし。
彼ら:1995~1996年、比嘉照夫セミナー講演要旨集、「環境革命」、他論文は多数、
EM実践経験なし。
《目的》 取り組みの目的が根本的に違う
私 :熱帯魚と水草の元気な水槽、藻の発生の阻止。
彼ら:EMの水質浄化能力の検証、実験が失敗でも構わない、実験の事実が目的であった
《投入資源》
私 :問題解決に要した費用は、EMと糖蜜の計200円程度
藻の大発生に悩まされた期間は半年だが、水質浄化に費やした時間は4,5日だけ。
彼ら:2年度にわたっての職員数名、実験に係わる諸経費(全て県税)
《私の成功と彼らの失敗の重要で根本的な要因》
私 :比嘉照夫「地球を救う大変革」に感銘、EMに環境解決への直感が働いた。
彼ら:比嘉照夫とEMを疑い、EMの働きを信じる感性と想像力がなかった。
既に国や全国の行政の間では、EMへの懐疑・批判が聞こえていた、
微生物が環境を底支えしていることへの認識が浅く、その想像力も希薄であった。
自然浄化力に頼るのではなく、科学技術の力を過信していた
このような実験への姿勢は、以下の「水路での実験」「湖沼での実験」などに如実に表れている。
彼らの実験の目的は、汚染水域の水質を改善するための実験・研究ではなく、
EM効果をに表面的にでも)評価を下すがためのものであった。
成功事例の(現地やリーダを含む)調査は全く行わなれなったことからも判断できよう。
(3) 「用水路における水質改善効果」について
・昔から水質を浄化する方法として「活性炭」を沈める方法がある、
炭の無数の微孔に住みつく微生物によって水質を浄化するというものである。
しかし、ほとんどが失敗している、炭全体がすぐにゴミや泥などの物理的物質で覆われて、
しだいに微生物による浄化力は喪失するからである。
・「ボカシ袋」の投入だって同じことである。
初めは浄化力はあったろうが、常時流れ込んでくる腐敗物質によって勢力が弱くなり、
袋にはゴミなどによって目詰まりし、ボカシ有機物は腐敗する。
これは、実験する前から分かっていたはずであり、この実験は明らかに失敗なのである。
しかし、EMを「永久的な水質浄化薬剤」に仕立て上げ、実験の失敗の原因も追究せず、
既に用意されている「EMの効果は認められない」を報告書にまとめたのである。
(4) 「小規模池による水質改善効果」について
・池の容積・水量や流入水量、およびEM投入量と回数が明確に示されていないが、
適正に投入されない場合は、効果は現れにくい。
・本来、池をEM液だけで浄化するためには大量のEMが必要であるが、
報告書には、EM活性液を作った形跡はなく、他所からもらってきた程度から判断して、
投入量が少な過ぎると思われる。
・EM液体だけで効果を出すためには、
・良質のEM活性液を作るノウハウと手間が必要である
・新鮮なEM活性液を、池の汚れ具合や容量・流入量にあわせて頻繁に投入する。
・緩やかな水流もあった方がベターである、等々。
・EMが底の腐敗有機物を分解しはじめると浮遊物出ることがあるが、水質が悪くなったわけでなく、
有機物の質が良い方向に変わったものである(腐敗有機物⇒分解有機物)
しかし、報告書を見る限り、
・EM培養の形跡はないので、活用ノウハウをも知らないと思われる。
・効果を判断する基本的な生態系の変化は、全く観察されていない。
・劇的に変わらないから「効果なし」としたのは、自然相手では早計である。
一般に、EMを家庭や菜園で活用して慣れている人でも、池や湖沼の水質浄化は簡単ではない、
ましてや、EMの扱いに未熟な者による実験では、簡単に効果が出るとは思われない。
「EMの効果は認められない」の表現は、正確には「効果は出せなかった」と訂正すべきである。
(5) 「中規模池実験における水質改効果」について、
「浚渫した後にEMボカシ袋を投入したところ、悪臭が消え、透明度が向上したが・・
この現象は浚渫の程度に依存している」について
EMの効果に否定的な見解になっているが、EMは悪臭対策にも利用されている、
・EMに含まれる有機酸が悪臭を即効的に中和し、悪臭が消える
・EM投入による微生物群により、腐敗有機物が分解される
・発酵型微生物叢が形成されると、腐敗菌類が果たらなくなる
従って「池の悪臭が消えた」は、EMの効果もあったものと考えられる。
(養殖池での成功事例の多くは、水を抜いた後のEMを散布して底質を改善している)
しかし、実験者は、悪臭が消えたのは浚渫によるもので、EMの効果ではない、と結論づけたが、
水質浄化の本質に少しでも迫っていれば、EMへの評価は変わった可能性があったと思われる。
(6) 「EM菌による水質改効果」について、
・「すべての実験においてEM菌による著しい効果は認められなかった」 と結論づけているが、
すでに述べたように、これらの全ての実験は、方法や観察が不十分によるものであり、
「有効な効果は出せなかった」と修正しなければならない。
実験担当者(組織)には、
・EMの本質(微生物叢とその形成)の認識はまったくなく、
・EM培養技術もなく、EM活性液も作れず、
・EMを水質浄化薬剤とみなしているかような実験方法であった。
このような認識の低さや活用技術のない者たちによる実証実験では正しい評価はできない、
客観的な検証には、成功事例を調査し、偏見を抱かず、実証能力(正しい認識や技術など)が
なければならないと考える。
(7) 考察の中に、EMの働きを示す重要な引用があった 引用:なお、「EM菌による汚濁湖沼の水質改善プロセスとしては、有用微生物群による生物相改善によって生態系が正常になり、湖沼内の栄養塩基類は細菌などに取りこまれ、食物連鎖を通して高次捕食者である魚類の生体成分となり、最終的には陸揚げなどによる系外に排出される」とされている。
(出典元:比嘉照夫「EM環境革命」1994)
これこそが、EMの自然生態系を蘇生する基本的な理念である。
しかし、残念ながら、実験者たちには、このことは理解できなかった、全く気にもとめていなかったことが、
全ての実験を再読して見ると、よ~く分かる。 例えば、
① 池のリン酸塩は、どんな微生物でも除去(気化)することはできないものだが、
それなのに、リン酸が減っていないのだから「EMの効果は無い」と短絡した、とんでもない!
リン酸塩は、自然界では、
・大半は水性植物に肥料成分として吸収する
・植物プランクトンも喜んで栄養として吸収する
・そして植物プランクトンは、動物プランクトンへ、魚介類へと連鎖が進む
・なお、微量だが、あらゆる微生物の菌体形成にも取りこまれる。
これが水質浄化のメカニズムである。
しかし、植物への移行など連鎖系の観察や測定は全く行っていなかった。
② EMに含まれる微生物には、有機窒素を消し去る(気化)直接の機能はない。
・光合成細菌はCO2から糖を産生し、他の微生物たちにエサを供給する
・乳酸菌や酵母も、有機物を低分子へと発酵分解したり有機酸などを産生するだけである。
・微生物叢が形成されると、硝酸塩を分解して窒素を放出する微生物が増えてくる
・逆に、窒素を固定する微生物だって増えてくる
従って、CODだけを追いかけて水質を測るだけでは水質浄化の現象は掴めない、
生態系の変化の観察が不可欠なのである。
(農業分野では、作物の成長性を多面的に計って微生物の効果を知ることができる)
③ 「物質循環が成立し、様々な生物間相互作用が存在する自然生態系である汚濁の
進行した池沼においても、EM菌投入による著しい水質改善効果は認められなかった」
と、もっともらしい修飾句が付けられているが、
実験者たちは、「物質循環」や「生物間相互作用」など一切観察していないのである。
例えば、悪臭が消えた、透明感がでてきた、アオコが消えた、エビや貝が増えたようだ、
夏場に魚が浮かなくなった、草が増えてきたようだ・・・などなどである。
このような変化は、EMの投入量と頻度にもよるが、1年3年と続けなければ分からない。
彼らの実験は、初めっから自然を観察する気もなかった、と思われてならない。
既に述べたように、EMの効果が分からなかった、実験方法が悪かった、
観測期間が短くて十分な観測ができなかった、のである。
EMによる水質浄化は、決して簡単にはいかない。
EMの成功事例には、
・多くのボランティアたちが、各自で作ったEM活性液を貯めて持ち込んで皆で投入する、
・毎週または月に数回
・水質浄化の拠点となるEMダンゴ(微生物叢の拠点)も投入する
このような活動の結果として、半年後か1年後3年後に表れる、経験も重要である。
再三言うが、EMは水質浄化製剤ではない、
自然界のもっとも底辺で活躍する微生物叢を改善するキッカケを作るものである。
その微生物叢の変化を直接観察するか、さもなくば、
環境や生態系などの変化を観察することでしか、EMの効果は確認できない。
④ 「EM菌を汚濁水域に投入することは、外来生物による既存の生態系への侵略である」 について、
彼らの生態系を支える微生物叢の役割と認識が極めて乏しいことがハッキリした。
微生物たちや生態系による水質浄化のメカニズムが全く分かっていないばかりか、
想像や推測すら念頭にない様子までも伺われ、水系汚染の回復を根本から解決する方策など
ないものと推察できよう。
このような曲解や認識不足に対し、以下反論する。
・EMを構成する乳酸菌や酵母は、食品加工などに持ちられている安全なものであり、
光合成細菌は自然界のどこにでもいる微生物である。
・EMは嫌気的な性格が強いので、環境が浄化され酸素が多くなると増殖が抑制され、
健全な自然界ではメジャーになることはなく、自然界に蔓延することはありえない。
なお、EMの菌体や死骸は、他の微生物たち等のエサになってしまう。
・EMによる水質浄化活動で投入するEMの量は、大海の1滴にも満たない量である。
・日本だけでなく世界中のEM活用の経験では、生態系を乱し悪さをしたという事実は1件もない。
・EMを投入すると、EMを構成する微生物だけが増殖するのではなく、
自然界のさまざまな有用菌が目覚めて有用微生物叢に加わることで、多様な効果が出せる。
EMはあくまでも水質浄化を担う微生物叢づくりのスターターに過ぎない。
・他国でEMを製造する場合は、種菌を日本から持ち込むことはせず、自国の作られた微生物を使っている
⑤ 参考までに、EMによる水質浄化成功事例を 紹介する
比嘉照夫氏の投稿記事(甦れ!食と健康と地球環境) より引用:第10回 EMで国造りを目指すコロンビア(2) 09/06/23
・世界最高水準のエビ養殖/週最大600トンのEM活性液の投入能力ある設備
第11回 グアテマラのEMによる都市汚染の浄化 09/07/15
・アマテトラン湖
第15回 EMで甦った東京の日本橋川(1) 09/10/15
・浄化されても、行政担当部署や報道機関は無視している現状
・日本橋保存会の行事の一環として平成18年からEM投入を開始
(日本橋川の堀留橋付近にEM活性液培養装置を設置、週10トン投入)
・EMダンゴは区内の小中学校やボランティアが作って9年間で数十万個を投入
・結果は、開始数か月で悪臭は消え、ヘドロはかなり分解され、ゴカイやミミズが発生、
1年後には大腸菌が1㏄30個以下となり、水泳可能な水質になり、多様な生態系が戻った。
第16回 EMで甦った東京の日本橋川(2) 09/11/10
・集中豪雨が起こっても悪臭は出なかった、生態系が安定に保たれている
・投入は日本橋川だが、満潮時の逆流により、神田川まできれいになった
・鮎が戻ってきた、
・潮流により東京湾岸がきれいになってきた(浜離宮・お台場・芝浦運河・羽田空港)
・広島市太田川の事例
・日本橋・神田川に清流をよみがえらせる会
環境フォーラム「甦れ!日本橋川」
第17回 首都圏におけるEMの水質浄化活動の意義 09/12/02
・大震災が起こった時、トイレ・風呂などの生活水にも使える
第18回 EMできれいで豊な海に甦った三河湾 09/12/24
・事例 よみがえる三河湾(その1) (その2 矢作川)
第19回 EMによる漁業振興(1) 10/01/13
・三重県志摩市英虞湾の事例 真珠組合の取り組み
・大阪市漁業協同組合の取り組み 淀川シジミの復活(3年で5倍以上の漁獲量)
第20回 EMによる漁業振興(2) 10/02/03
・全国アサリ収穫量調査/EMによる浄化活動地区は右上がりに伸びはじめている
第72回 7年目を迎えた日本橋川EM浄化プロジェクトの成果(1) 13/07/12
・環境評価基準はCからAに改善、遊覧船が周遊しあじめた
・日本橋川から投入したEMが、神田川・隅田川・古川・目黒川など東京湾沿岸がきれいになった
・多摩川のアユ遡上が年々増えてきている
・これまでのEM投入量の報告
第73回 7年目を迎えた日本橋川EM浄化プロジェクトの成果(2) 13/07/31
・喜ばしい異変が次々と現れてきた東京湾・・・アサリ、シジミが急増
・多摩川河口・京浜運河の生物調査 2013.5.25
・EMによる効果を、当局も報道機関もEMによる効果だとは認めない悲しい性である
第86回 水産養殖におけるEMの活用(1) 14/09/05
・世界のエビ養殖のウイルス対策に活用されているEM技術
第87回 水産養殖におけるEMの活用(2) 14/10/01
・海ガニの養殖におけるEMの活用事例
1.3 (参考)「EMによる学校でのプール清掃の実態調査」
これは、Lions Club国際協会(336-B地区)が鳥取および岡山を対象にしたアンケート調査(2009年)結果
である。 http://www.lc336b.org/em/em_questionnaire.pdf
・EMによるプール清掃を実施した小中学校の凡そ95%が「良い」「やや良い」と答えている。
・岡山県でも学校への普及がかなり進んでいるが、全てボランティア活動である。
・生徒たちによるEMプール清掃には、環境学習としての意義もある。
・汚いプール水の素足での清掃は感心しない、より安全な水質に分解できること
・生徒たちがEMを米のとぎ汁で培養~投入~清掃は、環境浄化の体験とし最適であること
・生徒だけでなく父兄も地域も環境に関心を持つようになる
・岡山県環境保家センターにお願いしたいことがある。
・EM清掃の実施/未実施の清掃時の汚濁水の水質調査をし、大腸菌が激減していることを知って欲しい
・プール清掃排水は、EM化されているので、水系の汚染を回復する力があることを知って欲しい
・この排水に関しては、「塩素剤を投入することを義務化」しないよう要望したい
・塩素剤は、水系の微生物を殺し、自然回復力を弱めます、
・下水処理場に流れ込む場合は、処理の負荷を軽減します。
2。 2003年 広島県「EM菌推進しません」 と発表 引用:
この報道の元となる報告書は、広島県保健環境センターのサイトで見つけれなかったが、要点は入手できた。
① 広島県の実験は、1996年岡山県環境保健センターと同じ視点の水質重視である。
(評価項目:ph,BOD,COD,窒素濃度,リン酸濃度,藻類増殖抑制効果,底質改善効果,低質改善効果)
② 「汚れを示す生物化学的酸素要求量(BOD)や化学的酸素要求量(COD)の数値が上昇し、
国の環境基準を上回ったまま、戻らないケースもあった。」 について、
・EMは微生物群(生命体=有機物)なので、水槽に投入したならBODやCODは上昇するのは当たり前である。
・投入後に徐々に減少したのは、少しは微生物が働いたのであろう。
・数値が試験前から下がらなかったのは、投入した微生物の生・と死骸も合わせて計測されるからである。
③ 「魚介類に悪影響を及ぼす窒素やリンの数値も上がり、赤潮を生むアオコの増殖も抑えられなかった」 について、
すでに岡山県の実験に対する反論/コメントと同じ事になるが、改めて反論したい。
・有機窒素やリン酸塩は、植物プランクトンや水生植物の肥料成分なことは誰でも知っていることである。、
これによって動物性プランクトン・エビや貝類・小魚などの生態系ができあがり、
また、植物は光合成によって水中に酸素を放出し、水系の善循環が維持されるのである。
・富栄養は必ずしもアオコ発生に直結するものではない、アオコが好むのは、
・有機物が分解して生成する(有害の)アンモニウム)や、
・アンモニウムが分解して生成する(有害)の亜硝酸であり、
これらは(EMに含まれない)自然界の微生物たちによって分解・生成される。
・微生物叢が豊かなら、亜硝酸塩は硝酸塩(無害・植物栄養成分)に分解され、一部は気化する。
リンは気化しないので、閉鎖系では絶対量は減ることはない。
・EMは環境を浄化する微生物叢の働きを引き起こすキッカケとなるものである、
EMに仕事をさせることのない実験ではEMの効果はわからないのである。
・広島県の実験での、水槽に単にEM液を投入すれば、
・その分だけ有機窒素やリン酸が増えるのは当たり前である
窒素は一部気化する可能性はあるが、リン酸は減ることはない。
・実験者たちは「木を見て森を見ず」と指摘したい、
(木とは)実験室や測定器で囲まれて「お得意の水質分析」に頼るだけの判断であり、、
(森とは)自然界の生物循環系(微生物・産生物質・水生植物・・・)の自然浄化力のことである。
EMによる水質浄化の効果は、実験室では確かめることは難しく、大自然の中で技術が確立した。
大自然(生態系)を模すことのない実験室での実験ではEMの本質を評価することはできない。
水槽実験でも、私の熱帯魚水槽の事例のように、本気になって取り掛かれば
「EMで植物プラントンの発生の抑制を実現できる」のである。
参考までに、微生物による水質浄化メカニズムに関して、環境保健センターとEMとでは認識が違う、
【環境保健センターの認識】
浄化する微生物は好気性・酸化発酵分解菌である、
水中に酸素が豊富なら有機物を分解し、酸素不足なら分解できず水系淀みに沈殿し、
そして川底・海底付近は更に酸素不足で有機物はヘドロ化し堆積が進む。(お手上げ状態)
【EM投入】
浄化する微生物は嫌気性・有用発酵分解菌類なので酸素が薄い処で働きはじめる。
有機物は乳酸菌や酵母によって低分子に分解され、有害物質は光合成細菌が分解する。
EM微生物群が産生した物質は、常在菌のエサとなり、有用微生物叢が形成され、
多くの微生物たちの共生・共同によってへドロの分解が進む
EMによる水質浄化活動は、環境保健センターの尻拭いをしていことが一目瞭然であろう。
④ 「EM菌による浄化運動は、福山市や瀬戸田町など県内の約二十市町が取り組んでいる。
条例で利用をうたう安芸津町の公衆衛生推進協議会は「EM菌を投入した海底では、
ヘドロが確かに減っている」と、地元の運動に水を差す県の実験に反発」 について、
・広島県内の市民は、この実証実験の結果を「まるで評価していない」ということである、
むしろ、成果が上がり始めている県内各所のボランティア活動を否定するどころか、
市民住民の水質を浄化したい想いと熱意を逆なでし、行政不信を助長することになっている。
⑤ 環境保健センターには、汚染された水系を、誰が回復するのか、の認識がまるでない、
まるで他人事である、誰がヘドロを除去するのでしょうか?!
環境に目覚めた市民・住民や漁業関係者などの協力をえなければならないのではなかと考えます。
3。 2009年 福島県が「EM菌投入は河川の汚濁源」と発表 引用:
「実証実験を行った」としているが、手元にある資料によると、
・EMの培養液そのものの水質(BOD,COD,T-N,T-P)を測定し、
・下水道や浄化槽から放水する環境基準とを単に比較した
だけのものである。つまり、
EMの水質浄化の働きを調べる意図は初めからなく、すでに用意した結論「 EMは汚濁源である 」を
まとめただけのものであった。引用:有機物濃度を示す生物化学的酸素要求量(BOD)と化学的酸素要求量(COD)が、
合併浄化槽の放流水の環境基準の約200倍から600倍だった
・EMは生きた微生物であり、その菌体は有機物そのものなので、BOD,COD等は高いのは当然である。
・EMを「水質回復のための微生物資材である」という重要な点には一切ふれず、
最初から、汚物とし見なす姿勢には、悪意すら感じられよう。
この理不尽な論法をそのまま借りるとするなら、例えば、
・医者が処方する薬は(病気に効くものだが)身体に毒なので飲んではいけない、
塩素剤は(排水の大腸菌などを殺菌するものだが)人の健康や環境を害するので使ってはならない、
ということがまかり通ることになる。
さて、報道にある上記講習会の資料には「微生物資材の水環境中での利用に関するQ&A」があった。要点引用:Q1)河川や湖沼において、微生物はどんな役割をはたしているのか?
A1)微生物は有機物を分解する(水質を浄化する)という大きな役割を担っています」
Q2)有機物の分解に係わった微生物はどのようになるか?
A2)食物連鎖の説明のあと)微生物の死骸などで構成される汚泥やガスが発生する
Q3)河川や湖沼の水質浄化をするためにはどうすればよいか?
A3)人為的な汚濁である有機物や窒素、リンなどの栄養塩をできるだけ流入させないことです
Q4)微生物資材には水質浄化に有用な微生物がふくまれているのに、
なぜ河川などに投入してはいけないのか?
A4)微生物による培養液には高濃度の有機物が含まれているから
Q5)河川などの投入した微生物資材はどのようになるか?
A5)汚泥として蓄積する
Q6)微生物資材は、環境保全に使用してはいけないのか?
A6)微生物資材に期待されている効能がマイナスに働かないような使用法に限定して
利用することが必要である。
河川や湖沼に投入することは、水質汚濁につながるおそれが高いので慎むべきです。
要約すると、
EMは有機物であり汚泥として堆積するので河川への投入は慎むべきである、
と、講習会の参加者を誘導していたのであった。
これに対して反論する。
① 河川汚染が進行し河口などにヘドロが堆積する要因
・社会の発展に伴う商工業事業所や浄化槽などから処理排水が多くなってきたものだが、
これらの排水には、水質汚濁法による環境基準の遵守を徹底しているはずであるが、
個々の排水に含まれる栄養塩は少量でも、河川に合流すれば膨大な量になること。
・他にも、農業排水や生活雑雑排水なども汚染の要因になっている。
・また、ダムや堰堤などの取水によって従来の河川水量が寸断または減少し、
更にコンクリート護岸の比率が大きくなれば生態系が貧弱になること。
・また、事業所での処理水に混入が義務付けられている塩素剤の河川での総量は、
水系の自然浄化能力を低下させ、更に塩素イオンによる環境悪化に繋がっている。
EM投入量は、河川流量に比べて大海の一滴程度であり、
投入によって河川汚濁が増加する、とする環境保健センターのシナリオは説得力に欠けよう。
なぜなら、EM投入以前から、すでに水質汚染やヘドロ堆積が進んでおり、
水辺環境や漁業などの悪影響を及ぼしはじめている現実を認識しているのである。
EM投入による河川浄化活動は、既に顕在化した汚染を軽減しようとする為のものであり、
日本各地や世界に多くの成功事例があり公開されている。
この情報は、環境保健センターはすでに入手しているはずである。
しかし、環境保健センターは、直面する汚染問題に真っ向から取り組もうともせず、
汚染の責任や対策をウヤムヤにしようする姿勢すら感じられるのは嘆かわしい限りである。
② 環境保健センターが理解している水質浄化メカニズムに関して
・「水系に流れ込む有機物は、微生物によって分解されで水質は浄化される」ことは正しい。
・ただ、この微生物は好気性の酸化発酵分解菌なので、水中の酸素を消費するものであり、
有機物の総量が多くなると、水中の酸素は消費されて希薄になり、ついには、
有機物は処理しきれなくなって、未分解有機物はヘドロとして堆積していくのである。
・QA(2)の「ヘドロは投入微生物の死骸である」は限りなくウソに近い、
EMを汚濁源に誘導するための恣意的作文であると思われる。
③ EMによる水質浄化メカニズムについて
・EMは、嫌気性・有用発酵分解菌群なので、酸素が薄い状態で活発に働きはじめる。
・乳酸菌は、多糖類などを発酵分解し、それが他の微生物のエサとなり、乳酸は病原菌の増殖を抑える。
・酵母は、タンパク質などの有機物をアミノ酸などの低分子に発酵分解したり、
生理活性物質を産生して、他の微生物たちとの共生を促進する。
・光合成細菌は、腐敗菌が出すアンモニアや硫化水素などの有害物質を分解して光合成エネルギーを得る。
・このように、EMを構成する微生物群が産生した物質は常在菌のエサとなり、
EMの仲間としての有用微生物叢が形成しはじめる。
・そして、次第に自然界の常在菌が集まり増殖することによって、EMに含まれていない乳酸発酵菌や
酵母類や光合成細菌類や更に多様で多くのバクテリアたちの微生物叢が大きく形成される。
・この微生物叢の大元となるエサはヘドロ(腐敗有機物)である。
これが、EMによる汚染された水質やヘドロを分解辞去する「水質浄化メカニズム」である。
EMは「 汚染源(ヘドロ)を浄化源(有用なエサと有用菌叢)に変える働きをする」ものである。
「EMは汚濁源である」なんて トンデモナイ!
④ 水質浄化成功事例をもっと詳しく調べるべきである
環境保健センターたる組織が、このような間違いを犯し、公的機関の信用や品格を落とす原因は、
・EMによる成功事例を全く調査をしなかったこと
・河川の水質管理の権限は環境保健センターにあるという過剰な自意識によること、
・他県の環境保健センターのEM批判に軽薄なまでに便乗したこと、などが推察されよう。
もはや、堆積するヘドロを解決するためには、環境保健センターには
「ヘドロを除去する考えもノウハウも施策すらない」ってことを、
真摯に直視すべきではなかろうか。
ヘドロ対策は急務である、環境保健センターの意識を転換すべき時であろうと考えたい。
なお、EMで甦った東京の日本橋川(1)およびEMで甦った東京の日本橋川(2)をご覧いただきたい、
・EM活性液の投入場所は一カ所である、たかだか最大週10トンの投入だが、
東京湾の潮流に乗って、上流の神田川、東京湾沿岸(多摩川河口域~隅田川河口域)の水質が
浄化されたのである、そして徐々に湾内に広がってきているのである。
この地域の沿岸には、首都中枢の膨大の量の処理排水が流れ込んできているにもかかわらず、である。
・汚濁防止法では、平均日量50トンの排水に対して適用されるものであるが、
日本橋川では、その規制量の遥かに少ないMAX週5トンである、
誰も汚濁法や基準値云々を騒ぐものはいない、もはや騒ぐどことか、歓迎なのであり、
水路周辺の商業や観光などが復活しはじまってきた。
さて、福島県でいま最も深刻な問題は放射能汚染であろう。
しかし、今の政府方針による放射能汚染対策では、これから100年は汚染は回復できない。例えば、
大雨などによって除染対象外の山林原野や除染基準外の平地等から流れ出す放射能は河川に流れ込み、
沿岸漁業産品や農畜産物や水道水などに紛れ、微量でも人体蓄積による内部被ばくの懸念が消えないばかりか、
行政や県民が本気になって放射能汚染に対決する姿勢が見えない限り、決して風評は消えないと思われる。
ところが、EMは放射能染対策に有効である事例が福島から次々と報告されているのは朗報である、
つまり、EMによる河川浄化活動は、水質浄化だけでなく、
そのままの活動で放射能対策にもなっている、ってことである。
EMを流し続けていくと、ヘドロに含まれる放射能が低減する、ということである
(詳しくは「反論(放射能汚染分野)」を参照されたい)
県・保健センターは、県民の健康を守ることが最大の使命であるはずである、
EMへの疑念は払拭できないだろうが、ぜひ可能性を信じていただき、市民との協働を切に願っています。
4。 EMを使う河川浄化に「研究者が待った」 (朝日新聞)
引用:
引用:「三重県四日市の環境部によると、
浄化は、EM活性液のほか、液体に米ぬかやでんぷんを混ぜた団子を川に入れる方法。
上下水道局、環境部ともに、一定の効果が出ていると認め、他の川にも広がっている。
そのとおりである、例えば三重県英虞湾における水質浄化実験(平成15年度~平成17年度)の考察によると、
EMの評価は次のとおり。
・アマモなどの海草藻類調査等においては実験区では経年で藻場分布の拡大が見られたが、
対照区では顕著な拡大は確認されなかった。
・底質については、実験区において、腐敗・還元性・悪臭の指標であるAVS(神明地区)
及び汚濁指標であるCODに減少傾向が確認された。
なお、対照区等においてはその傾向が確認されなかった
更に 地域漁業者に対する聞き取り調査においても「マモが増えた」 「悪臭がなくなった」
などの回答があり、底質改善への一定の効果があると推定されている。
・「なお、実験の全期間を通して、底質、藻類等に対し、投入微生物により悪影響を与えるような
事象は確認されていない。」と報告にはあった。
三重県は、EMに対して、一定の評価をしているのである。
しかし、引用:四日市大学の松永勝彦教授(環境化学)が警鐘を鳴らす。同教授によると、
EM団子にはリンが約2%、窒素が約7%それぞれ含まれる。
ヘドロの分解効果はあるものの、EM団子の分解でリン・窒素濃度が高くなった水や未分解の団子が
海に流れ込む恐れがあると言い、
「リン、窒素は伊勢湾での赤潮発生の原因になる」と指摘する。
・この先生は、広島県や福島県の間違った実験と軽薄な判断を「そのまま鵜呑みにしている」
と思われてならない。
・EMダンゴについては「ヘドロの分解効果ある」と正直に認めているではないか。
EMダンゴは、それに含まれるEMによってヘドロの分解がはじまり、常在菌と共生して
ヘドロ分解が広がっていき、藻が再生しはじまって富栄養状態が改善される環境回復資材である。
なお、この先生は、微生物群による水質浄化メカニズムをほとんど知らない、とは思えるが、
善意に解釈すると、朝日新聞の記者の編集のしかた(途中を省くなど)によっては、
EMへの懐疑心を煽る意図があったとも考えられよう。
5。 1997年 浄化槽の実験について P42- 引用:
《EMの投入の仕方について》
・投入したEMの量が足りなかったものと考えられる。
・EM活性液をなぜ20倍に希釈したのか解せない、対象が液体なので一般には原液を投入するものである。
・EMは生き物なので、初期始動が肝心である。
量を殖やしたり、投入頻度を上げたりして様子を見る、悪臭が消えたら効いてきている証拠。
・その後はEMを浄化槽に定着させるに、最低でも週に1回は投入したいものである。
・定着したとしても、汚水分解能力の限度を超える可能性もあり得るので、月1回程度は投入したい。
《EMの品質について》
・自農センターからもらった物、とあったので、EMはEM一次培養の活性液だと思われるが、
活性液の品質も疑われる、つまり作製ご1~2週間以内に使い切らないと品質は劣化するものである。
滅菌処理水で希釈したとしても、すぐに使わなけば劣化する。
《曝気について》
・EMの有用発酵分解は嫌気状態で行われる。
・曝気(好気状態)では、EMが働かないだけでなく、好気性細菌が優勢となる。
・実験では嫌気槽があるので、ここでEMが働くことができそうであるが・・・。
結論を言えば、この実験は失敗である、ということだ。
・EMの投入量が少な過ぎる(初期の投入量と頻度)
・悪臭が消えるまで投入量と頻度を上げるべきであった。
主な成功事例を紹介しよう。 引用:●沖縄県うるま市立図書館における浄化システム
・初期投入量は多いが、安定してからは3か月に1回
・間欠曝気5界(曝気総時間2時間/日)
・水質は良好、汚泥も減少
・処理水は中水として再利用(トイレ水洗、洗車、カーペット洗浄等)
●千葉県ショッピングセンターサンモール
・悪臭が無くなった ・汚泥が減少した
●
福井県三方上中群若狭町内の集落排水処理施設
・汚泥が60%減少
・排水先の川が確実に綺麗に回復した
●岩手県北上市菊池氏事務所
・10年間汚泥が全くでない
・すべての槽で透明度が高い
・中水として再利用(トイレ水洗等)
・大腸菌は基準を大幅に下回る(塩素使用せず)
・排水は隣接する水田に利用
成功事例は他にもあるが、岡山県環境保健センターの「実験は失敗である」ことが明らかである。
しかし、彼らは、すでに成功事例とその概要を入手でき、調査もできたはずである、
特に、沖縄県うるま市図書館の成功事例などを調査や参考した形跡は全く見えないことから、
真剣に浄化槽実験EM効果を確認・検証する気は薄かったのではないかと思えてならない。
・このことは、稼動から1週間でEMが効いているかどうかの判断は出来るはずだが、
・更なるEM追加投入もしなかったし、原因を専門家に聞くこともしなかったし、
・その後500日近くも稼動し続けたのは、無駄骨であったと言わざるをえない。
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最後に、各都道府県の環境保健センターの皆さまにに要望したい
① EMによる水質浄化の事例は幾らでもあるので、ぜひ調査され、研究していただきたい。
② 既に汚染が進んだ河川や堆積ヘドロは、誰が解決すべきものなのか? 考えて対策していただきたい。
よろしくお願い申し上げます。
go
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既に福島などから「EMは放射能汚染に効果がある」との報告が多数公開されているが、
「微生物に放射能汚染など解決できない」など、次のような批判がある。
・光合成細菌は太陽光しか利用できないので放射線は吸収できない
・微生物ごときに放射能は低減できない
・放射能の作物への吸収抑制はカリ肥料によるものである
・EMの飲用で放射能のダメージなど防げない
・EMは放射能への不安に付け込む商法である
しかし、これら批判の多くは、誤った認識によるものであり、以下反論したい。
1。EMは「放射能を低減できる」ことが実証できた
福島県をはじめ全国の有志たちから、EMの施用により放射能が低減したという事例が多く報告されている。
しかし、事例の多くは、野外実フィールドで放射能測定したものなので、
・雨などで一部が流出したのではないか?
・耕起したため地下に拡散したのではないか?
・植物に吸収されて薄まったのではないか?
・天候などによって空間線量の変動ではないか?
・物理的半減期崩壊による減少も含まれているのではないか?
など、測定の仕方や精度の問題を指摘する向きも少なくない。
そこで私は、放射能の流出のない閉鎖系環境で放射能低減実験を行った(2013-2014)が、その結果は、
・光合成細菌は放射線を吸収すること
・EMは土壌放射能を低減すること
などを確認することができた。
(詳しくは放射能低減の実験報告 (放射線吸収・放射能減量を実証) を参照)
一般に「放射能が低減した」という現象は、「Sv測定にて放射線量が減った」ものなのか、
「Bq測定にて放射能そのものが減った」ものなのか、またはその両方であることが実験でわかった。
1-1 光合成細菌は放射線を吸収することが実証できた
・このことは、私の上記実験によって確認でき、
「光合成細菌は太陽光しか利用できない」とする見解は間違いであることが証明できた。
・実験では、光合成細菌資材を投入しても、必ずしも放射線の吸収が出現するものではなく、
酵母を増やす操作をことで放射線の吸収が顕著に表れた。
この理由は、酵母が糖や有機物を分解するときCO2を排出するが、光合成細菌の行う光合成には
原料のCO2が不可欠であることから、CO2不足では光合成細菌が存分に働けない、つまり、
光化学反応が行われない=光子エネルギー(放射線等)が吸収されない原理によるものである。
私は、酵母を増やすために糖蜜を散布し、結果として放射線の吸収をコントロールすることができた。
1-2 土壌微生物群の働きで放射能そのものの低減(減量)できる
一般に、放射能の半減期は「如何なる物理的科学的電磁波的ストレスを加えても不変である」と言われている。
・ところが、私の実験では、開始時と終了時の放射線量に有意な低減が観測された(①)、
明らかに放射能は低減したのである。
・それと同時に、不可解な現象を掴むことができた、それは、
・土壌表面の放射線量は低下すると、底面放射線が増え、
逆に、表面放射線が増加すると底面放射線は低下する、
という放射線量の明確な相関関係である(②)。
・私は、放射線量低減の事実①と、土壌表面と底面の放射線量の変化の相関関係から、
土壌微生物叢(光合成細菌主体)の働きによって放射能の崩壊が早まるとする
「放射能崩壊加速説」を提唱してみた。
もちろん、放射線崩壊加速説のメカニズムの解明は今後を待たなければならないが、
メカニズムの解明は別として、「微生物の働きによって放射能そのものは低減する」という現象と
そのデータが取れたのである。
2. 放射能の作物への吸収抑制について
(1) 福島県は、平成23年度「民間等提案型放射性物質除去・低減技術実証試験事業」を実施した
・この事業に応募したマクタアメニティ(株)の「EMオーガアグリシステム標準堆肥」による
コマツナ栽培で、放射能の吸収が他と比較して顕著に低かったことが報告された。
・しかし、その後、福島県や農学者たちから、それはEMによる効果ではない、との見解が出された。
その根拠としているのは、
・吸収抑制された要因は、その肥料に含まれた交換性カリウム成分によるものである。
・カリウムは栄養素として植物が根から吸収されるが、セシウムもカリと同じ化学性があるので、
土壌にカリ剤を施用することで放射性セシウムの吸収が抑制される働きがある。
・上記の試験事業では、EM堆肥の施肥量が多すぎた結果として、
セシウムの吸収量が抑制されたのであって、EMの効果ではない、という解釈に変えられた。
(2) しかしマクタアメニティの標準堆肥を施用する多くの農家の作物には放射能が検出されない、
との報告が既にある。( 甦れ!食と健康と地球環境 「第57回堆肥等の放射線対策 )より 引用:
・なお、このレポートには、マクタアメニティ標準堆肥の作り方も公開されており、
カリウム成分が高い米ヌカなどの資材を特別多く混入したわけでもなく、
通常の畜産堆肥づくりにEMと光合成細菌を強化しただけである。
(3) ベラルーシの国立放射線生物学研究所では
・「EMが土壌に含まれる放射性セシウムの植物への移行を抑制する作用の研究 」
が行われてたが、カリウム成分のない液体EMだけでも作物への移行が抑制されている。
(4) 放射性セシウムの植物への移行抑制のメカニズムについて
① 国の放射能汚染した農地の放射能汚染対策として
・ゼオライトと交換性カリ(塩化カリウム)の投入を義務づけ/推奨しているが、その根拠は、
セシウムは土壌の鉱物と結合する性質があることから、ゼオライトを施用することで作物への吸収が
抑制されると言うものである。
・また、セシウムはカリと化学性が似ているので、カリ肥料を施用することで、
放射性セシウムが作物に吸収されるが抑制されるというものである。
・しかしこの農業指導方針は、有機農業への道を閉ざすことに繋がるものであろう。
② 微生物が放射性セシウムを濃集することについて
・全ての生物(動物・植物・微生物)にとってカリウムは不可欠である。
放射性セシウムはカリウムと化学性が似ているので、微生物細胞膜のカリウムチャネルを通じて
微生物の菌体内に取りこまれる。
従って、EM栽培を行うことで土壌微生物群が豊かになり、放射性セシウムイオンは菌体内に固定され、
その結果として植物への吸収が抑制される。
・また、糸状菌が放射性セシウムを濃集することが広く知られている。
(糸状菌の細胞膜にセシウムが凝縮している写真がどこかにあったが、探したら貼るつもりでいる)
これは、セシウムイオンは細胞膜や菌体内部のリン酸と結合しやすいことによるものである。
・これは酵母がウラニウムを細胞壁に濃集する写真である引用: ( 図:酵母でウランを鉱物化)
・この写真は、酵母に含まれるリン酸が
ウラン塩と結合したもの
・細胞壁から外側に形成するだけでなく、
一部は菌体内部にも入り込んでいる
・針上に伸びていることから、リン酸塩
のイオン化力は相当に高いと思われる
・なお、微生物が作り出す有機酸や酵素が金属や放射性物質を可溶化するという。 引用: ( 図:未来を拓く先端基礎研究)
(5) EM畜産事例/放射能汚染した牧草地の放射能低減
① 放射能汚染地帯の畜産経営は非常に厳しい状況におかれている。
・牧草は高度に汚染されているので牛の飼料には使えないので、汚染されていない購入牧草を
使わなければならない。
(なお、牧草は焼却処分されるが、焼却炉からの排煙による再拡散が懸念される)
・牛乳の放射能含有は自主規制値5Bq以下となれるよう、汚染牧草を一部は使うことはできる。
・補償が減額されたら畜産経営は成り立たなくなると思われてならない。
② 一般的なEMを活用した畜産について(震災以前)
・東日本大震災が起こる以前から、畜産にEMを使って効果を上げている事例は多い。
・EMの使用方法は、牛に「飲ませる」「食べさせる」「牛舎内に散布する」が基本である。
・牛舎の悪臭はほとんど消え、ハエは激減し、作業環境は大きく改善される
・牛の毛艶が良くなり、ストレスがなくなり、羅病も激減する
・乳質は最高ランクになっていく
・スラリーは半熟EM化されているので牧草地や畑に散布することができる
・牛糞堆肥は、最良の有機肥料となる、等々
③ 福島県南相馬市龍澤牧場の放射能汚染対策としてのEM取組み事例
・龍澤牧場では、これまでEMを使っていなかったが、2012年から取組がはじまった。
(引用:第74回 福島における2013年度のEMによる放射能対策の成果(1))
・EMに取り組むことにより、上記②の効果は出はじめた。
(牛乳へのセシウム移行については、④で述べる)
・2012,2013の2年にかけて、牧草地のセシウムを測ったのが下図である。
また、セシウムの牧草への移行も測定していたが、
報告にあった移行係数は、ちと不正確なので、私の勝手で再計算し(画像をクリック)、
対照区(化成肥料)と比べたEM区の差は、初年度なこともあって低減比-17%ほどであった。
・EMの散布は、
・悪臭のなくなったスラリー液肥を牧草地表面に撒いたこと
・EM活性液の散布回数は、エンバクは1回、イタリアングラスは2回
・特筆すべきことは、牧草土壌のセシウム濃度が対照区は上昇していたことである。
対照区が上昇した要因は、山の斜面からセシウムが流れ込んだものか、それとも
フクイチから今でも毎日放射能が拡散しているので、その影響も考えられる。
・このような悪条件にも係わらず、EM区が低下することは予想通りというより、
予想以上の効果があるものだと驚かされよう。
④ 牛乳へのセシウムの移行が減ってきた
まずは第60回 乳牛の内部被曝対策についてを見ていただきたい。
・汚染牧草地から刈り取った牧草を食べさせた乳牛1頭から搾った牛乳のセシウム濃度が
EM投与後4週目から下がりはじめている。
このことは既に予想されていることなので追跡測定したのだが、
問題は、食べたセシウムは、いったいどこに消えたのだろうか?
・体内循環(糞尿排出)が早まったのか?
しかし、生命あるものは、何よりも子孫を残すためのメカニズムが優先されるはず
(乳、卵、果実、被子、種子・・・)
・生体内の元素転換または半減期崩壊加速なのか?
(微生物、酵素、弱い相互作用を壊す波動の総力力・・・)
今後の解明へのアプローチが楽しみである。
・下図は、EMを活用した畜産では、EM(微生物群)が善循環していることが分かる。
牧草はEMによって生命力が高められている、それをサイレージ化した飼料は機能性が高い。、
健康な牛から排出される糞尿は腐敗臭が大幅に抑えられていることからすでに善玉菌優勢になっていり、
そのままでも植物の肥料にはなるが、EMを散布することで最高の有機肥料になる。
(6) 国の推奨または義務化したゼオライト+塩化カリウム施用の問題について
① 化学肥料の投入によって、有機農業は慣行農業への転換を余儀なくされる。
・慣行栽培に転換すると、市場や顧客への魅力や商品価値は損なわれ、
風評被害やTPPなどと相まって、福島の農業の未来は完全に閉ざされてしまう可能性が高い。
・また、カリウムの投入により、収量は上がるが、食味は落ちるし、
塩素イオンの過剰は、成長を妨げ、濃度が高ければ成長は遅れるなどの影響がある。
(特に敏感な植物は、桃、りんご、タバコ、じゃがいも、ぶどう、ピ-マンなど)
結局のところ、今の国の放射能汚染対策では、福島や北関東などの放射能汚染地帯の農業を
救うことができない、と思わざるを得ない。
放射能に汚染された農地で農業を続けるためには、EM栽培に切り変えることでしか
農業の未来は考えられないのではないか。
・EMは放射能汚染の解決策をの全てを提供する
・作物への放射能の吸収は抑制され、
・土壌の放射能そのものも低減でき、
・農作業などで強い放射線による外部被ばくも軽減する。
・環境問題、農業従事者の満足度、顧客=生活者への精神面等の貢献、新規就農者への魅力など、
EM栽培による農業への夢と可能性は大きく広がるものである。
それに対して、国がゴリ押しする農業の除染対策と後戻りできない慣行栽培では、
これからの国際化や品質差別化や生活者との連携化など、ますます厳しくなる農業の再生は、
難しいのではないか、考える。
2. 清涼飲料EMXGoldに対する批判的意見にコメントする
ネットでは、「清涼飲料EMXgoldは、放射能汚染の不安に便乗した怪しい商品である」などの批判記事が
見受けられるので、以下コメントする。
① この批判は当たらない。
すでにチェリノブイリでの放射能汚染で悩むべラルースの子供たちへの放射能障害に
EMXの投与で顕著な効果があったことが以下に報告されている。
● EMX(健康飲料)による放射能被曝対策について 引用:・1994年野呂美加さん(チェルノブイリのかけはし代表)
からの問い合わせを契機に、支援保養のために来日したベラルーシの子供たちにEM・X(抗酸化飲料)を
提供すると同時にEM・Xの効果を確かめることができた。
・来日療養期間:7月23日~8月31日
・子どもたちを3つのグループに分けた
A:EM・xの飲用30cc/日 B:EM・xの飲用50㏄/日 C:EM・Xを飲まない
・日本へ出発する前の身体負荷値は
A:81.61Bq B:88.65Bq C:62.99Bqであった
・ベラルーシに帰国した直後の測定値は
A:26.78Bq(相当下がっている) B:全員測定不能(=正常値) C:33.81Bq(通常の転地療法効果)
・そして引き続きEM・Xの持続性について10月と12月に追跡調査したその結果は、
A:帰国時よりさらに下がっていた 22.16Bq B:全員測定不能=正常値を維持していた C:37.31と高くなりはじめた
このことから、EM・Xは1日当り50ccを服用すると40日でセシウム137の身体負荷量を
完全に消去すると同時に、耐放射性機能が長期にわたって保持される可能性を示している。
② 田中茂医師が著書「EMーXが生命(いのち) を救う」(要点)の中で臨床事例が載っているが、
ゆほびか誌2002年3月号「EM飲料 驚異の新証言」(抜粋)で取り上げられていることから、
EMXがガンや難病に効果があるものと考えて良いのではないかと思われる。
③ なお、上記の試験で使われたのはEMXであり、現在製造販売されているEMXgold商品とは
メーカも製法も異なるので「EMXgold商品は放射能障害に効果があるとは言えない」という
意見もあるようなので、これに関する私の意見は次のとおり。
・EMブランドは信頼できると考えたい。
研究開発で改良した新製品のたびに攻撃があることは、技術革新が停滞する恐れがある。
・効能の一つに抗酸化作用があるが、EMXより劣ることを批判者からは明確にされていない。
・悪い商品は、顧客離れなどから自然に衰退していくものなので、あまり気にならない。
・なお、EMXgoldについてメーカでは加熱すると機能が上がる酵素!!として紹介されていおり、
これは、気楽に熱いお茶や料理に入れられるので歓迎である。
・なお、私は発酵食品や発酵飲料を作る際には、発酵促進と雑菌繁殖抑制として
多用している(参考まで)。
④ EMXは高価である、という批判には、個々の価値観によるものなのでコメントしようがないが、
抗酸化物質や抗酸化酵素は、家庭でも発酵によって簡単に多量に作ることができる。
-----------------------------------------------------------------------
以上のことから、放射能汚染の基本的な問題に対して、EMにはソリューション(解決策)あることを示した。
しかし、放射能汚染は問題だが、つまるところ健康への影響はどうなのだろうか、
特に気になる点は「内部被ばく・低線量被ばく」であろう。
そこで、別な記事として
国民に知られたくない内部被ばくの真実/細胞損傷リスクを試算
をUPしたので、覗いてみてください。
「微生物に放射能汚染など解決できない」など、次のような批判がある。
・光合成細菌は太陽光しか利用できないので放射線は吸収できない
・微生物ごときに放射能は低減できない
・放射能の作物への吸収抑制はカリ肥料によるものである
・EMの飲用で放射能のダメージなど防げない
・EMは放射能への不安に付け込む商法である
しかし、これら批判の多くは、誤った認識によるものであり、以下反論したい。
1。EMは「放射能を低減できる」ことが実証できた
福島県をはじめ全国の有志たちから、EMの施用により放射能が低減したという事例が多く報告されている。
しかし、事例の多くは、野外実フィールドで放射能測定したものなので、
・雨などで一部が流出したのではないか?
・耕起したため地下に拡散したのではないか?
・植物に吸収されて薄まったのではないか?
・天候などによって空間線量の変動ではないか?
・物理的半減期崩壊による減少も含まれているのではないか?
など、測定の仕方や精度の問題を指摘する向きも少なくない。
そこで私は、放射能の流出のない閉鎖系環境で放射能低減実験を行った(2013-2014)が、その結果は、
・光合成細菌は放射線を吸収すること
・EMは土壌放射能を低減すること
などを確認することができた。
(詳しくは放射能低減の実験報告 (放射線吸収・放射能減量を実証) を参照)
一般に「放射能が低減した」という現象は、「Sv測定にて放射線量が減った」ものなのか、
「Bq測定にて放射能そのものが減った」ものなのか、またはその両方であることが実験でわかった。
1-1 光合成細菌は放射線を吸収することが実証できた
・このことは、私の上記実験によって確認でき、
「光合成細菌は太陽光しか利用できない」とする見解は間違いであることが証明できた。
・実験では、光合成細菌資材を投入しても、必ずしも放射線の吸収が出現するものではなく、
酵母を増やす操作をことで放射線の吸収が顕著に表れた。
この理由は、酵母が糖や有機物を分解するときCO2を排出するが、光合成細菌の行う光合成には
原料のCO2が不可欠であることから、CO2不足では光合成細菌が存分に働けない、つまり、
光化学反応が行われない=光子エネルギー(放射線等)が吸収されない原理によるものである。
私は、酵母を増やすために糖蜜を散布し、結果として放射線の吸収をコントロールすることができた。
1-2 土壌微生物群の働きで放射能そのものの低減(減量)できる
一般に、放射能の半減期は「如何なる物理的科学的電磁波的ストレスを加えても不変である」と言われている。
・ところが、私の実験では、開始時と終了時の放射線量に有意な低減が観測された(①)、
明らかに放射能は低減したのである。
・それと同時に、不可解な現象を掴むことができた、それは、
・土壌表面の放射線量は低下すると、底面放射線が増え、
逆に、表面放射線が増加すると底面放射線は低下する、
という放射線量の明確な相関関係である(②)。
・私は、放射線量低減の事実①と、土壌表面と底面の放射線量の変化の相関関係から、
土壌微生物叢(光合成細菌主体)の働きによって放射能の崩壊が早まるとする
「放射能崩壊加速説」を提唱してみた。
もちろん、放射線崩壊加速説のメカニズムの解明は今後を待たなければならないが、
メカニズムの解明は別として、「微生物の働きによって放射能そのものは低減する」という現象と
そのデータが取れたのである。
2. 放射能の作物への吸収抑制について
(1) 福島県は、平成23年度「民間等提案型放射性物質除去・低減技術実証試験事業」を実施した
・この事業に応募したマクタアメニティ(株)の「EMオーガアグリシステム標準堆肥」による
コマツナ栽培で、放射能の吸収が他と比較して顕著に低かったことが報告された。
・しかし、その後、福島県や農学者たちから、それはEMによる効果ではない、との見解が出された。
その根拠としているのは、
・吸収抑制された要因は、その肥料に含まれた交換性カリウム成分によるものである。
・カリウムは栄養素として植物が根から吸収されるが、セシウムもカリと同じ化学性があるので、
土壌にカリ剤を施用することで放射性セシウムの吸収が抑制される働きがある。
・上記の試験事業では、EM堆肥の施肥量が多すぎた結果として、
セシウムの吸収量が抑制されたのであって、EMの効果ではない、という解釈に変えられた。
(2) しかしマクタアメニティの標準堆肥を施用する多くの農家の作物には放射能が検出されない、
との報告が既にある。( 甦れ!食と健康と地球環境 「第57回堆肥等の放射線対策 )より 引用:
・なお、このレポートには、マクタアメニティ標準堆肥の作り方も公開されており、
カリウム成分が高い米ヌカなどの資材を特別多く混入したわけでもなく、
通常の畜産堆肥づくりにEMと光合成細菌を強化しただけである。
(3) ベラルーシの国立放射線生物学研究所では
・「EMが土壌に含まれる放射性セシウムの植物への移行を抑制する作用の研究 」
が行われてたが、カリウム成分のない液体EMだけでも作物への移行が抑制されている。
(4) 放射性セシウムの植物への移行抑制のメカニズムについて
① 国の放射能汚染した農地の放射能汚染対策として
・ゼオライトと交換性カリ(塩化カリウム)の投入を義務づけ/推奨しているが、その根拠は、
セシウムは土壌の鉱物と結合する性質があることから、ゼオライトを施用することで作物への吸収が
抑制されると言うものである。
・また、セシウムはカリと化学性が似ているので、カリ肥料を施用することで、
放射性セシウムが作物に吸収されるが抑制されるというものである。
・しかしこの農業指導方針は、有機農業への道を閉ざすことに繋がるものであろう。
② 微生物が放射性セシウムを濃集することについて
・全ての生物(動物・植物・微生物)にとってカリウムは不可欠である。
放射性セシウムはカリウムと化学性が似ているので、微生物細胞膜のカリウムチャネルを通じて
微生物の菌体内に取りこまれる。
従って、EM栽培を行うことで土壌微生物群が豊かになり、放射性セシウムイオンは菌体内に固定され、
その結果として植物への吸収が抑制される。
・また、糸状菌が放射性セシウムを濃集することが広く知られている。
(糸状菌の細胞膜にセシウムが凝縮している写真がどこかにあったが、探したら貼るつもりでいる)
これは、セシウムイオンは細胞膜や菌体内部のリン酸と結合しやすいことによるものである。
・これは酵母がウラニウムを細胞壁に濃集する写真である引用: ( 図:酵母でウランを鉱物化)
・この写真は、酵母に含まれるリン酸が
ウラン塩と結合したもの
・細胞壁から外側に形成するだけでなく、
一部は菌体内部にも入り込んでいる
・針上に伸びていることから、リン酸塩
のイオン化力は相当に高いと思われる
・なお、微生物が作り出す有機酸や酵素が金属や放射性物質を可溶化するという。 引用: ( 図:未来を拓く先端基礎研究)
(5) EM畜産事例/放射能汚染した牧草地の放射能低減
① 放射能汚染地帯の畜産経営は非常に厳しい状況におかれている。
・牧草は高度に汚染されているので牛の飼料には使えないので、汚染されていない購入牧草を
使わなければならない。
(なお、牧草は焼却処分されるが、焼却炉からの排煙による再拡散が懸念される)
・牛乳の放射能含有は自主規制値5Bq以下となれるよう、汚染牧草を一部は使うことはできる。
・補償が減額されたら畜産経営は成り立たなくなると思われてならない。
② 一般的なEMを活用した畜産について(震災以前)
・東日本大震災が起こる以前から、畜産にEMを使って効果を上げている事例は多い。
・EMの使用方法は、牛に「飲ませる」「食べさせる」「牛舎内に散布する」が基本である。
・牛舎の悪臭はほとんど消え、ハエは激減し、作業環境は大きく改善される
・牛の毛艶が良くなり、ストレスがなくなり、羅病も激減する
・乳質は最高ランクになっていく
・スラリーは半熟EM化されているので牧草地や畑に散布することができる
・牛糞堆肥は、最良の有機肥料となる、等々
③ 福島県南相馬市龍澤牧場の放射能汚染対策としてのEM取組み事例
・龍澤牧場では、これまでEMを使っていなかったが、2012年から取組がはじまった。
(引用:第74回 福島における2013年度のEMによる放射能対策の成果(1))
・EMに取り組むことにより、上記②の効果は出はじめた。
(牛乳へのセシウム移行については、④で述べる)
・2012,2013の2年にかけて、牧草地のセシウムを測ったのが下図である。
また、セシウムの牧草への移行も測定していたが、
報告にあった移行係数は、ちと不正確なので、私の勝手で再計算し(画像をクリック)、
対照区(化成肥料)と比べたEM区の差は、初年度なこともあって低減比-17%ほどであった。
・EMの散布は、
・悪臭のなくなったスラリー液肥を牧草地表面に撒いたこと
・EM活性液の散布回数は、エンバクは1回、イタリアングラスは2回
・特筆すべきことは、牧草土壌のセシウム濃度が対照区は上昇していたことである。
対照区が上昇した要因は、山の斜面からセシウムが流れ込んだものか、それとも
フクイチから今でも毎日放射能が拡散しているので、その影響も考えられる。
・このような悪条件にも係わらず、EM区が低下することは予想通りというより、
予想以上の効果があるものだと驚かされよう。
④ 牛乳へのセシウムの移行が減ってきた
まずは第60回 乳牛の内部被曝対策についてを見ていただきたい。
・汚染牧草地から刈り取った牧草を食べさせた乳牛1頭から搾った牛乳のセシウム濃度が
EM投与後4週目から下がりはじめている。
このことは既に予想されていることなので追跡測定したのだが、
問題は、食べたセシウムは、いったいどこに消えたのだろうか?
・体内循環(糞尿排出)が早まったのか?
しかし、生命あるものは、何よりも子孫を残すためのメカニズムが優先されるはず
(乳、卵、果実、被子、種子・・・)
・生体内の元素転換または半減期崩壊加速なのか?
(微生物、酵素、弱い相互作用を壊す波動の総力力・・・)
今後の解明へのアプローチが楽しみである。
・下図は、EMを活用した畜産では、EM(微生物群)が善循環していることが分かる。
牧草はEMによって生命力が高められている、それをサイレージ化した飼料は機能性が高い。、
健康な牛から排出される糞尿は腐敗臭が大幅に抑えられていることからすでに善玉菌優勢になっていり、
そのままでも植物の肥料にはなるが、EMを散布することで最高の有機肥料になる。
(6) 国の推奨または義務化したゼオライト+塩化カリウム施用の問題について
① 化学肥料の投入によって、有機農業は慣行農業への転換を余儀なくされる。
・慣行栽培に転換すると、市場や顧客への魅力や商品価値は損なわれ、
風評被害やTPPなどと相まって、福島の農業の未来は完全に閉ざされてしまう可能性が高い。
・また、カリウムの投入により、収量は上がるが、食味は落ちるし、
塩素イオンの過剰は、成長を妨げ、濃度が高ければ成長は遅れるなどの影響がある。
(特に敏感な植物は、桃、りんご、タバコ、じゃがいも、ぶどう、ピ-マンなど)
結局のところ、今の国の放射能汚染対策では、福島や北関東などの放射能汚染地帯の農業を
救うことができない、と思わざるを得ない。
放射能に汚染された農地で農業を続けるためには、EM栽培に切り変えることでしか
農業の未来は考えられないのではないか。
・EMは放射能汚染の解決策をの全てを提供する
・作物への放射能の吸収は抑制され、
・土壌の放射能そのものも低減でき、
・農作業などで強い放射線による外部被ばくも軽減する。
・環境問題、農業従事者の満足度、顧客=生活者への精神面等の貢献、新規就農者への魅力など、
EM栽培による農業への夢と可能性は大きく広がるものである。
それに対して、国がゴリ押しする農業の除染対策と後戻りできない慣行栽培では、
これからの国際化や品質差別化や生活者との連携化など、ますます厳しくなる農業の再生は、
難しいのではないか、考える。
2. 清涼飲料EMXGoldに対する批判的意見にコメントする
ネットでは、「清涼飲料EMXgoldは、放射能汚染の不安に便乗した怪しい商品である」などの批判記事が
見受けられるので、以下コメントする。
① この批判は当たらない。
すでにチェリノブイリでの放射能汚染で悩むべラルースの子供たちへの放射能障害に
EMXの投与で顕著な効果があったことが以下に報告されている。
● EMX(健康飲料)による放射能被曝対策について 引用:・1994年野呂美加さん(チェルノブイリのかけはし代表)
からの問い合わせを契機に、支援保養のために来日したベラルーシの子供たちにEM・X(抗酸化飲料)を
提供すると同時にEM・Xの効果を確かめることができた。
・来日療養期間:7月23日~8月31日
・子どもたちを3つのグループに分けた
A:EM・xの飲用30cc/日 B:EM・xの飲用50㏄/日 C:EM・Xを飲まない
・日本へ出発する前の身体負荷値は
A:81.61Bq B:88.65Bq C:62.99Bqであった
・ベラルーシに帰国した直後の測定値は
A:26.78Bq(相当下がっている) B:全員測定不能(=正常値) C:33.81Bq(通常の転地療法効果)
・そして引き続きEM・Xの持続性について10月と12月に追跡調査したその結果は、
A:帰国時よりさらに下がっていた 22.16Bq B:全員測定不能=正常値を維持していた C:37.31と高くなりはじめた
このことから、EM・Xは1日当り50ccを服用すると40日でセシウム137の身体負荷量を
完全に消去すると同時に、耐放射性機能が長期にわたって保持される可能性を示している。
② 田中茂医師が著書「EMーXが生命(いのち) を救う」(要点)の中で臨床事例が載っているが、
ゆほびか誌2002年3月号「EM飲料 驚異の新証言」(抜粋)で取り上げられていることから、
EMXがガンや難病に効果があるものと考えて良いのではないかと思われる。
③ なお、上記の試験で使われたのはEMXであり、現在製造販売されているEMXgold商品とは
メーカも製法も異なるので「EMXgold商品は放射能障害に効果があるとは言えない」という
意見もあるようなので、これに関する私の意見は次のとおり。
・EMブランドは信頼できると考えたい。
研究開発で改良した新製品のたびに攻撃があることは、技術革新が停滞する恐れがある。
・効能の一つに抗酸化作用があるが、EMXより劣ることを批判者からは明確にされていない。
・悪い商品は、顧客離れなどから自然に衰退していくものなので、あまり気にならない。
・なお、EMXgoldについてメーカでは加熱すると機能が上がる酵素!!として紹介されていおり、
これは、気楽に熱いお茶や料理に入れられるので歓迎である。
・なお、私は発酵食品や発酵飲料を作る際には、発酵促進と雑菌繁殖抑制として
多用している(参考まで)。
④ EMXは高価である、という批判には、個々の価値観によるものなのでコメントしようがないが、
抗酸化物質や抗酸化酵素は、家庭でも発酵によって簡単に多量に作ることができる。
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以上のことから、放射能汚染の基本的な問題に対して、EMにはソリューション(解決策)あることを示した。
しかし、放射能汚染は問題だが、つまるところ健康への影響はどうなのだろうか、
特に気になる点は「内部被ばく・低線量被ばく」であろう。
そこで、別な記事として
国民に知られたくない内部被ばくの真実/細胞損傷リスクを試算
をUPしたので、覗いてみてください。